このロンバルディア杯、おそらく今シーズンの男子をひっぱっていく存在がそろった試合です。面白い大会になるだろうと予想していましたが、各自のプロが想像を上回るすばらしさでした。
ちょっと納期に追われているので感想は明日以降になりますが、演技だけあげておきます。みながみな、凄かったです。ジャンプはシーズンはじまったばかりの今はまだ完成レベルではありませんし、点数に対しては納得がいかないものもあります。だけど、この二つを差し置いても、面白い大会でしたし、注目すべき演技だらけでした。演技をはってみますので、まだみてらっしゃらないのなら、ぜひ。
感想をかいたら、(演技のみ)の部分を消して、時刻も変更して再度アップします。
あと、JGPSも書きたいのですが、時間と体力がないかも...
★追加しました。途中まで書いたのですが、間違って消してしまって、遅くなりました。
総合結果
1 Ilia MALININ 312.55
2 Yuma KAGIYAMA 291.54
3 Shun SATO 285.88
4 Kao MIURA 234.75
詳細結果
プロトコル
1 Ilia MALININ USA 22 205.30 (113.89 91.41)
4F 3A 4Lzqso 4S /3Lz1Eu3S 4T3T 3F3A
SPについて表現力をつけて、スケーティングスキルを向上させようとしているのがよくわかる演技。出だしから4Fあたりまではすばらしくないですか。4Fの降りがちょっとコントロールしきれなかったかもしれませんが、3Aまではなかなか。4Lzでいきなりみだれます。だけどあとは概ね練習通りだろうという滑りをみせました。腕から肩の力がもう少し抜けたらいいかもしれません。おなじような調子ではいるところが多いでしょ?でもこれは時間がたつにつれてある程度かわってくるはず。踊りたくて、表現したくてたまらないタイプではないでしょうから、表現面がどこまであがるのかはわかりませんが、やらないとという意識が高いし、方向性はまちがっていますまい。マリニンはやっぱり運動能力が楽しいなと思ったのは、宙返り。かっこよかったです。あぶないなあとは思ったけど(笑)ささやかな疑問は、後転はともかく、もう一回とんだやつもバックフリップとよんでいいのかということ。どなたかわかる方があれば、教えてください。
練習時間のたまものかもしれません。ISUのバイオみたら、マリニン1人がlow season、high seasonの区別なく、年中週25時間練習しているのです。成長によりバランスをくずすか、怪我するかしないかぎり、しばらく無双をやりそうにみえます。ジャンプ技術が相当上だし、これまで足らなかった要素まで身につけようとしだしましたから。
2 Yuma KAGIYAMA JPN 21 192.86 (102.12 90.74)
4Fhd 4S 4T1Eu3S 3A2A /4Tso 3A堪 3F2T
ジャンプミスは軽度でとどめて、シーズンはじめから完成度を見せつけてくれました。見る順番によってもだいぶん印象がかわるかもしれません。今、マリニンの演技のあとにみてますが、その前は駿君のあとにみて、見え方がちがうような気がしました。着目点がかわってきているということでしょう。そうですね、マリニンとくらべるなら、肩のあたり注目してみてください。より力を抜いて動かせているのが分かると思います。曲の展開によってローリーが振り付けの色をかえていて、それがこの演目の見所のひとつでしょう。現状、好きなのは前半3分ぐらいまで。ステップシーケンス、コレオとよく動いていて、特にステップシーケンスで高得点がついてますが、うわーっていううねりとともに気持ちがもってかれておかしくない振りだと思うんです。まだそこまではいかないですよね?まだ注意点をきっちりわりだして、練習しているけれどまだ未完成なのじゃだないかな。技術上はできてるみたいにみえまが、見せ方というか、盛り上げかたの問題がまだのこっているような。いや、それでも注意点のわりだしが適格だから、すでにこのようなステップシーケンスになるのだろうけど。これで十分っていっていいレベルかも... いやいや、これだけの振りをもらったのだからあと何段も上をみせてくれないと。年末からWCでみせてもらえるのを期待しましょうか。
3 Shun SATO JPN 20 187.49 (100.91 86.58)
4Lz 2F! 4T3T 4T /3A1EuSS 3A2A 3Lo
1位から順にみてもらっているのを前提でかいてますが、ここに演技をのせている4人はみんな、出だしの動きを工夫しています。
で、3位をみている現時点では出だしは駿君のが一番好きだとあらためてみなおしていました。滑りをみてると音が聞こえてくるような気がします。なんでしょ、これ。基本はSPと同じ。たださらに一歩、進んでいるような。4Lzまで、とてもいいじゃないですか。
このあたりまでにこにこしてみていたら、あああああ、4Fが2回転に抜けてしまいました。4回転って抜けるときは2回転になります。他にもちょこちょこありますね。ジャンプの降りた瞬間とか、膝立ちですべるところとか、マイナスにはなっていないけれど、技術的にまだついていっていないようにみえるところ。そういうところで音がとぎれるのがほんともったいない。でも、この振りの音が求めるスケーターの身体との結びつきが、通常のシングルのレベルより遙かに上。駿君がすごくがんばってるのは一目瞭然です。で、ストーリーがあったとしてもみているものにはわからないじゃないですか?ラベンダーみたいに過去に有名スケーターがすべっていて耳なじみがあってしかもドラマチックな曲なら、みてる側で勝手に曲にのって演技をみて、いいじゃん!という可能性ってあるでしょう。だけどジャン=ミッシェル・ブレって。これまで聞いたことある人ってどれぐらいいるんでしょ?少なくとも私は聞いたことありませんでした。そりゃ、駿君の演技みててほしくはなりましたが。
ぐちゃぐちゃ書きましたが、このFS、いろんな意味でSP以上に難しいはずです。だけど、おおまかにはとらえているといってよくて、あとは細部をひたすらつめる、というところまではきているような。少しでも完成に近づいたものをみることができるといいのですけど。
4 Kao MIURA JPN 18 158.33 (71.75 86.58)
2S2T 4S 1Lz 2A /3F3T 3A2A 3Lo
ジャンプに苦労した大会でした。英語のインタビューみていたら、「ジャンプに苦しんだのじゃなくて、今の体調でできるだけのものがあれだっただけ」「それでも、思っていたよりもテンがとれた」みたいなことをいってます。直訳ではないのでどこを訳しているのだと思われるかもしれませんが、ご容赦のほどを。ということは体調が悪かった、ということですね。一応はっておきます。
Kao Miura 🇯🇵 158.33 / 234.75
Kao Miura 🇯🇵 158.33 / 234.75
— Golden Skate (@goldenskate) September 15, 2024
“I wasn't struggling with jumps but it was just what my current physical condition allows. I was worried about the free skate after the short program but today I decided to change a few things considering the competitions ahead, so that I can get… pic.twitter.com/pd1nclaAJG
体調はともかくとして、こんな甘いラブソング、あうのか!?なんて心配していたのです。が、なんのなんの。他のスケーターならちがう反応するかもしれませんが、佳生君のはこれでいいじゃない、と思ってしまうって、甘いのでしょうか(爆)いや、真面目な話、面白いかもしれません。妙に腑に落ちるところあるんですよね。今回は体調不良だということですから、続きは次のGPSででも。
