結果

1. Ilia Malinin USA - 333.76 (137.18, 90.61, 227.76)
2. Yuma Kagiyama JPN - 309.65 (110.69, 93.61, -1.00, 203.30)
3. Adam Siao Him Fa FRA - 284.39 (116.83, 92.07, -2.00, 206.90)
4. Shoma Uno JPN - 280.85 (86.29, 88.84, -2.00, 173.13)
5. Jason Brown USA - 274.33 (86.48, 93.98, 180.46)
6. Lukas Britschgi SUI - 274.09 (94.60, 86.08, 180.68)
7. Deniss Vasiljevs LAT - 257.80 (80.73, 87.65, 168.38)
8. Kao Miura JPN - 254.72 (89.77, 81.95, -2.00, 169.72)
9. Nikolaj Memola ITA - 253.12 (79.63, 80.39, 160.02)
10. Junhwan Cha KOR - 249.65 (80.49, 81.95, -1.00, 161.44)

 

FS詳細結果

FSプロトコル

 


結果を驚くべきなのか、予想通りというべきか...

2 Adam SIAO HIM FA FRA 6 206.90 (116.83 92.07 -2.00)

 

 

 




なんと第一グループに登場しました。

昨日の演技は何だったの、でした。生ではみていなくて、-2がついているから転倒したのか?それにしてはえらい高い点、なぜ?という感想をいだきました。はたして、転倒ではなく、コレオで禁止技のバク転をやったから減点されたという。なんなのそれ。点数にならず減点されているのはよくよく知っているはずですからわざとやったのでしょう。SPの失敗もあったし、慎重に演技をすると思っていたのに。最初の動きがなんともイミシンなこの振り付け好きなのです。すばらしい4Lzからはじまり、4T3Tまるであぶなげなし。3A2Aのシーケンスも楽々。4S単独、4Tも跳べて当たり前でしょ、にみえます。大きく身体を使うステップシーケンスは見応えありますね。ほんと、シーズン最初から最後までこのプロは好きだと思って見続けました。SPの失敗がなかったら、といいたくはあります。ともあれ、実に見応えのある演技でした。

G3

第13番滑走
9 Aleksandr SELEVKO EST 163.49 (81.44 82.05)

ジャンプのところはすべてきまってよかったね、ぐらいでみました。といっても冒頭の4Tはきれいだったかしら。でも一気によくなったのはステップシーケンスからです。正直、何をあらわそうとしているかはよくわからないんですけど、目をひいてしまうものがあって。前半ジャンプが6割ぐらいの熱度でみたとしたらステップシーケンスからは一気に9以割以上にあがったかんじ。その後のジャンプからミスがではじめました。シットもいいし。コレオもなかなかじゃないですか。キャメルもうちょっとスピードがほしい、なんて思ってたらアップライトはかなりのスピードでまわりました。ジャンプミスが後半ででたとはいえ、トータルで考えると、なかなかの演技でした。

第14番滑走
22 Roman SADOVSKY CAN  137.29 (60.60 76.69)
さすが地元の歓声が響きました。最上ではないけどカナダのスケートする選手で無視はとうていできません。が、ジャンプがいかにも調子が悪い。なんとか転倒はしないですんでますけど、この着氷ではGOEはマイナスしかつきますまい。うーん、ジャンプに引きずられているのか、ステップシーケンスもさえませんねえ...この曲だと自意識過剰ぐらいにのめりこまないと説得力はでないかも。スピンやコレオでは少し落ち着きましたが、スピンが移動しすぎですね。うん、レベルとれないのもわかる。ジャンプ苦戦をみたというべきか、完全に転倒しなかったところに意地をみたというべきか...


第15番滑走
 7 Kao MIURA JPN  169.72 (89.77 81.95 -2.00)
元カノを冒頭に飛ぶのを予定していますから、姿が移った段階でどきどきしました。4Lo、ああああ、回転が足りません。4Tはきちんと決め、4S。跳んだ瞬間からだめだ、と反応。やはり転倒ですか。3AEu3S。うん、うん。

ばん、と腕をあげるのをいつもぶつくさいってるくせになぜ佳生君はいいと思ってるのだ、といわれそうな気がしてきます。

いいの!と主張します(笑)

だって、佳生君の熱が伝わってきません?曲表現にぴったりです、効果があがっているなら問題なし。曲表現になっていてぐっと心を動かすものがあるのですから。むき出しの野生の生命力をかんじませんか?そしてこれはそういうのをだしてよいプログラムです!

 

もちろん、やわらかさ、エレガンスを意識しないといけない曲でやったらあの動きはバツでしかない。何も考えないのか、表現する気ないの、と冷たい視線を向けるだけ。

だけど、これは進撃の巨人よ。求めるべきは美ではありますまい。あの漫画/アニメの命をかけた戦いの最中に美しく、なんて考えるものでしょうか?いいえ。生命力のあらわれともいえる熱の発露の一つがとらわれない意地や必死さというものなのじゃないか、だから佳生君の腕、動きは魂の表現なのだ、なんて思ってしまう。めざすは生ぬるいといえなくもない一般的な美でなく、ぎりぎりの立場におかれたものがみせる壮絶な美でしょうか。そう考えると佳生君にぴったりのプログラムだし、表現としてまったく悪くないものです。

もちろん佳生君向き、いや、佳生君にしかすべることができないようなプログラムをすべっているというのが大きいです。今後どうするかですね。独自路線を突っ走っていくのか。その場合はジャンプの精度が何より大事になるはず。

 

それとも柔らかいものをいれていくのか。ナイーブな優しい感情がかいまみられるインタビューをいくつもみています。感性的にはおそらくすべることができるはず。その場合は姿勢をふくめ、柔らかくみせる工夫をしていく必要があります。来シーズンも期待したいです。後半のジャンプはなかなかでした。絶対、絶対に諦めないで伸びていってくれると信じてます。大学生になったら男磨きとインタビューでいってるのでふきだしてしまったのだけど、スケートも男磨きでいいですからね!

第16番滑走
11 Junhwan CHA KOR 161.44 (80.49 81.95 -1.00)

おおおお、4S決まりました。もりあがったとたん惨劇が目に...4Tが1Tにぬけて...4S1Tううう。やはり故障で練習出来なかった影響でしょう。だけど、3Lz3Loは見事にきめました。このコンボはジュンファンの代名詞です。このおもわしげなステップシーケンスのすてきなスケート。3A2A2Aうん、うん。3A。こわごわはとびませんでしたが転倒しましたか。3Fは無難にきめました。イナバウアーをふくむコレオ。うん、いいですね。で、大好きな大好きなアップライトでしめくくりました。このプロ、結局、本当の意味でモノにできなかったです。ステップシーケンスとコレオでみられた重厚な存在感を見せるプログラムのはず。怪我でだいなしになったのは無念でしょうねえ...来シーズンこそは去年を上回るスケートをみせてください。



第18番滑走
8 Deniss VASILJEVS LAT 18 168.38 (80.73 87.65)
2S。。。4Sねらってたのでしょう。ショートではノーミスだったジャンプに冒頭からミスがでてしまいました。3Lz3Tうん。3A2A。いいですね。3Loなんとかもちこたえました。スピンで一息をつき、ステップシーケンス。エッジがぬけたんでしょう。レベルはこぼしまいたがやはりみてしまうSKの持ち主です。3A、3LEu3S。3F。うん!スピンはまずまず。あくまでラトデニ君本人の基準にしては、ですけど。コレオはとてもよかったです。


19番滑走
12 Nikolaj MEMOLA ITA 19 160.02 79.63 80.39

サムソンとデリラ。最初の姿勢をみてると芝居気は0ではなさそう。今は芝居ができるとはいえないですが、今後に期待かもしれません。おっと、着氷が前傾姿勢にはなりましたが4Lzとびました。3AEu3S、3Lo なんだかちょっとずつ傾いているような気はする、と思ってましたが、3Aもきれいにとんだので問題なかろうとおもいきや、3Lzをコンボにできずですか。スケーティングは課題だなあというステップです。カバー面積もどうかな。身体が硬いから損をしているというのもあるだろうけど、それ以前の問題のような。

20番滑走
5 Jason BROWN USA 20 180.46 (86.48 93.98)

 

 

今のスケート界においては、ジェイソンがPCSでトップということになるんでしょう。異議はとなえますまい。今大会でわかったとおり、PCSの採点は大いにジャンプ構成と成功率に影響をうけています。だけど他を圧するPCSをだしたジェイソンの場合、ジャンプミスが2つあってもPCSはさがりません。アメリカの選手だからだろうか?なんて考えが頭をかすめるのは意地悪いかしら。とはいえ、ジャンプなどどうでもよろしい、という魅力がジェイソンにあるのはもうまちがいありますまい。クリケにいってスケートがみがかれたのはまちがいないことだけど、クリケって面白いところで、無理矢理カナダのスケートにあてはめようとはしないですね。もともと持っていた特徴で長所に磨きをかけ、エッジワークをシャープにしたというところでしょう。そして細かなニュアンスがでるようにした。それにしてもジェイソンのスピンみつづけたら、8割、いや9割の選手のスピンはみたくなくなりそう(笑)ステップシーケンス。身体全体はもちろんのこと、足元だけでもImpossible Dreamをかなでてますよね。ジャンプミスはありました。回転不足ありましたし。3Aが1Aにぬけました。だけどそんなことなんだというのでしょう。いつもながら絶品のスピン、女子などお呼びじゃない美しいスパイラルと大満足の演技でした。


21番滑走
4 Lukas BRITSCHGI SUI 21 180.68 (94.60 86.08)

 

 

FSは最初からカラフル(笑)ちょっと重くみえたけど、冒頭の4T3Tをきめ、4Tはちょっと傾きましたがもちこたえてプラスつきました。3A2Aよいですね。3Loと前半でどんどんとびます。カラフルな衣装がスピンになると面白い効果をだします。後半の3Aもきっちり。うううん、3連はぬけかな。3Lzはまずまず。しかし、ステップシーケンスでなかなかのアピール。コレオもいいですよね。片手と片足ついて宙にういた足をのばすというかわった動き入れていて盛り上がります。スピン、ホントに悪くないでき。速さは特筆するものじゃないかもしれないけど、ポジショニングがしっかりしてます。PBがでました。がんばりましたね!

22番滑走
6 Shoma UNO JPN 22 173.13 (86.29 88.84 -2.00)

 

 

攻めのジャンプ構成でした。そして今日はそれが裏目にでました。4Lo転倒。昌磨君の4Loはループにみえないので高得点がでると首をひねってしまうのだけど、さりとて転倒もみたくないのだというのを思い知りました。4Fも着氷に問題ありました。回転はたりてると思うのだけど軸が外れたかな。4T2T。3Tつけられませんでしたか。予定構成みてないからなんともいえないけど。3A。今日は着氷が怖いです。ステップシーケンスは美しかったですね。滑りは不思議だけど、この味は他のスケーターにだせますまい。4T 今日のジャンプでは一番よいかも。解説はテキストブックなどといってました。ああ、3連も最後に手をついてしまいました。ジャンプのミスで得点はのびなやみました。ここまで崩れたのは久しぶりかな。それでも魅力のある演技だったかと。この単調な音楽の中、ステップシーケンス、コレオ、スピンとよかったですね。

 

昌磨君のインタビュー。このイベントまでのトレーニングやSPは満足している。SPで試合が終わっていたら大満足だったのに。ステファンを今日も喜ばせてあげたかった。などなどの言葉の後に、「来季もスケートを続けるかどうかまだ決めていない」という発言がきています。うーん。でも、気持ちはわからないでも... どういう決断をくだすのやら。

 


23番滑走
3 Yuma KAGIYAMA JPN 23 203.30 110.69 93.61 -1.00

 

 

 

 

この曲きくと、スイハンをみたくなってしまうのはあいかわらず。とはいえ、個人的には物足りなく思ってるSPよりずっと鍵山君にあうような気がします。4S。空中でなんだか変わった回転しているようにみえたけど、マイナスにはなりますまい。空中の回転が変則的になることが鍵山君時々あります。あら、4F決めました。4TEu3S、3A2Aときちんときめました。スピンもうまくこなします。ほんと、優等生というかんじがします。心揺さぶられるというより、なんでもそつなくこなしているイメージ。おっと、3Aで転倒してしまいました。3Lz3T、3FはOK.

 

SPは点がでてもぶつぶついってたステップシーケンスに対して、FSのステップシーケンスはすばらしくなかったですか。プロトコルみると4と5が並んでます。それも納得のできでした。今シーズン、明らかにステップシーケンスはのびています。スケーティングもたぶん。9点台半ばまでいくレベルかどうかはわからないけど...前が高すぎたからで、実はですぎじゃないかとしつこく思ってるのって(苦笑)。誰とくらべていってるのやら。ジェイソンのレベルにいってないのは明らかだし、ジャンプミスがあそこまで続かなければおそらく昌磨君のほうが上回る点数でるはずです。いやいや、やっぱりこのタイプの曲があって説得力をもたせられるということ、それから表現力があがっているということなんでしょう。来シーズンはどんな曲を選ぶのでしょうね。


24番滑走
1 Ilia MALININ USA 24 227.79 (137.18 90.61)

 

 

4Aをふくむ4回転だらけのジャンプ構成をやるのだから、FSで逆転するんだろうとは思ってましたが、やはり、でした。そこそこのスピードをずっと保ち、4回転を楽々、ということからPCSがはねあがりましたね。あと、表現意欲はあるのはまちがいない。問題はそれが実現できてるかのような気はするけど...ただ、シェイリーンのこの振り、音楽と共にあわせるだけでもりあがるようになってるんですよね。腕のたくみな振りをみてください。マリニンにダンスのセンスがあるのかどうかはSPをみるかぎり、ちがうような気がします。少なくとも極上の表現者ではありますまい。でもリズム感は悪くない。表現したいという意欲もある。音にあわせて振りのとおり、7割ぐらいのできで動くと、ものすごくいいものを見ているような気分になる、というのが実際のところのような。さらには、とんでもないジャンプ構成とともにみせられたらすばらしいPCSに見えるということなんでしょう。つまり、PCSがすべて9点台に値するというのは個人的には疑問です。完全無欠のチャンピオンとして今後ずっと君臨できるのかなあ。来シーズンにどんな答えがでるのか、楽しみにしておきますか。手がつけられなくなるかもしれないし、そうでないかもしれないし。