SP詳細結果
SPプロトコル
VPN経由でISUサイトの録画をみました。はじまるのが遅すぎて、生で見る元気なし... 先ほどやっとみおわりました。
一応、リンクははっておきます。VPNに加入されている人はぜひ。ISUサイトの時間も記載しています。
滑走順に書きます。名前の前にきている数字は順位です。何人か演技のリンクをはっています。それはVPNがなくても見ることができます。
18番滑走 2:50ごろ
11 Roman SADOVSKY CAN 84.28 (45.68 38.60)
地元のローマン君、大歓声にこたえてがんばりました。PBの89.61には届きませんでしたが、大健闘といっていい。この選手、滑りを見るべきスケーターの一人です。歴代のコーチといい、今のコーチといい、スケート巧者を教えているところですね。ジャンプは明らかに問題なのだけど、4S、3Aとプラスをもらえるものをとび、3Lz3Tもちょいと怪しいジャンプでしたが、ともあれおりました。見所はやはりステップシーケンスとスピンだったでしょうか。表現力に満ちたタイプ、とはいえますまい。感性的にちょっとものたりないといっていいかと。さらにはステップのレベルもとれていない。でもそれがなんなの、見ちゃうスケートでした。コーチ陣は大喜びしてましたし、本人も満足な表情をしていました。地元でがんばりましたね!
中略
23番滑走 3:29
18 Wesley CHIU CAN 78.00 (40.02 37.98)
アームストロング版のロミジュリです。この曲はどうも羽生君の伝説の2012 WCと結びついていてしまっていて、他のスケーターでみるとものたりない、としか思えないんです。でも、これはまずまずでした。コンボ。なんとか4Tをおり、2Tをつけました。マイナスはつくでしょう。3Aはよかったですね。3Lzはきれいでした。4回転が単独で跳べるようになれば評価がぐっとあがってくるはずですが...ステップシーケンスがちょっとあらっぽいでしょうか。情熱が伝わるのは悪くないところ。なかなかいいキャメルがふくまれているCCSpはよかったのですが、シットスピンは回転速度が後半おちてしまいました。ポジショニングもきれいだったし、前半は早かったので、もったいなかったなあ。
25番滑走 3:41
12 Aleksandr SELEVKO EST 84.08 (43.95 40.13)
欧州選手権でPBをだし、2位になった選手です。欧州の選手ってかんじしかしない(笑)個性と表現の強さが立っているだけでわかります。あああ、4Tが回転不足で着氷があやしい。バランスくずしました。なんとか持ちこたえただけでもえらいかも。だけど3Aはきれいにきめました。この雄大さ、いいですねえ。3Lz3T問題ないですね。だけど見るべきはジャンプが終わってからです!技術的には、レベルとれてないのはそうだろうなあ、と思うところはあるんですけど、欧州の選手についていうと、技術より思い入れの強さ、表現への意欲、個性の爆発を楽しまなければ損です。この選手もまさにそう。ほんと、欧州ですねえ。
26番滑走 3:47
13 Gabriele FRANGIPANI ITA (82.63 44.73 38.90 -1.00)
欧州勢が続きます。やっぱり思い入れの強さは同じですね。あらら、4T3Tなかなか難しい入りをしましたね。4S。転倒してしまいましたが回っていましたし、4回転をもってきたことの意味は大きいです。3Aは問題なし。うーん、キャメルはあまりよくないな。レベルはとれてますけど速度が遅いしポジショニングもどうだろ。ステップシーケンス。ほんと、欧州の選手はステップシーケンスで表現意欲を楽しまなければね、と思いつつみました。先ほどのセレフコとはまったくちがう個性、野心的、でもシャープな感じのするセレフコとちがいフランジパーニって、どこかのどかというか、近所のおじさんっぽいというか。はるか年下の選手になにをいってるんでしょ。でもお兄さん、というかんじじゃないと思うの(笑)いいたいのはどこか親しみやすく、庶民的ということです。本人聞いたらいやがるかもしれないけど。
27番滑走 3:53
39 Boyang JIN CHN 58.53 (23.22 35.31)
2Lz、2T+COMBO...つまりジャンプ2本がノーカウントです。3Aはなんとか持ちこたえましたが、着氷と同時に回転してしまい、GOEマイナスとなっています。最初に4Lzが決まっていれば全然ちがう結果になったでしょう。飛び上がりのタイミングがつかめなかったのかなあ。まったくまわれませんでした。単独、コンボともに同じような失敗です。構成をみるかぎりでは、練習では跳べているのじゃないかという気がしないでもないです。おそらくこれまでの歴代スケーターの中で一番よい4Lzとんでたのじゃないかな。nightmare performance(悪夢のような演技)とか、No one wants to see this.(こんなのを見たいと思っている人などいない)とか解説がいってましたがここまでになってしまうともう一度あの4Lzを見たいという気持ちがむくむくとわきます。スピンは前よりもよいのじゃないかというものですし、スケーティングは明らかによくなってます。スピンはもともとよかったですよね。26歳という年齢を考えるといつ引退してもおかしくないです。だけどなんとかふんばって、あの4Lzを今のスケーティングで見せてほしいです。それにしても、SKってジャンプが成功しないと評価しないものなの?膝を使う柔らかい全身の使い方、エッジワークと、前よりどうみてもいい滑りをしていますけど。これは別にカナダのスケート好きじゃなくてもわかると思うな!
28番滑走 4:00
4 Jason BROWN USA 93.87 (47.95 45.92)
フィギュアスケートはジャンプだけの競技ではない。まさにこの言葉を体現するパフォーマンスでした。ジャンプは3F、3A、3Lz+3Tと4回転はありません。だけどどれもきちんと決めました。個人的には、コンボの音楽との調和がとくに好きです。きわめつけに柔軟な身体、スケーティング、スピンのすばらしい技術、誰も似たものを思いつけない独特の感性。そう、ジェイソンの空気って丸いですよね?この曲は、別れの曲でありながらThe decision is mine(決めたのは自分)Let the lesson be mine(教訓を受けるのは自分、かな)'Cause the vision is mine(このビジョンは自分のものだから)とかいうような歌詞がならぶもので、人を突き放しているともいえます。メロディもアグレッシブですよね。そして、ジェイソンが音楽表現をしていないなどとはまったく思えません。曲を無視してなどいません。すべっているときに大きく弧を描くところとか、曲とともに気持ちがあがっていくのがわかりました。ボリュームを落としたインストで演じられるステップシーケンスはどこか自分の中でもがいている雰囲気があって、再びボーカルが聞こえたときにスピンとともにもりあげてエンディングに向かうのってすばらしいじゃないですか。これぞ曲表現といっていいもの。それなのに、曲だけきいたときと、ジェイソンのパフォーマンスをみるときとではうかぶ感情が全然ちがいます。他のスケーターがこの曲をみごとに演じたとしたら、もっと曲よりの感情に近くなるような気がします。いずれにせよ、解説が興奮して、直前に感じた重苦しさを一掃してくれるようなすばらしい演技、というようなことを興奮して語っていましたけど、まさにそれでした。トレイシーとのキスクラも微笑ましかったですね。
あ、どうでもいいですが、3Lzじゃなくて3Fのほうが得意、というのもいかにもじゃないですか。
29番滑走 4:29
17 Camden PULKINEN USA 29 78.85 41.20 38.65 -1.00
出だしだけでシェイリーンってわかりません?今シーズンはこういう入りがシェイのブームなのかも。とはいえ、シェイっぽいのは出だしだけであとは曲調のせいかわりとおとなしめに振り付けてあるような。冒頭が終わったらジャンプにすべてをかけるように動きがとまっていったからかもしれません。4T転倒。うううん。回転は足りてるようにみえたけど。3A、3Lz3Tはきれいにまとめました。
30番滑走 4:35
16 Mikhail SHAIDOROV KAZ 80.02 (43.93 36.09)
4Lzからはじまりました。ランディングがよかったらプラスだったのだけど。3Aも4Lzよりよかったとはいえランディングにちょっと難あり。4T3Tも着氷問題がでました。着氷の感覚があってないのでしょう。片手で回転したりむずかしいことはしているのだけど、それぞれの形があまりきれいじゃないので思ったほどのインパクトをあたえてないでしょうか。
31番滑走 4:41
6 Nikolaj MEMOLA ITA 93.10 (53.38 39.72)
去年まではJWCにでていて、WCははじめてです。おっと。きれいな4Lz決めました。3A。着氷後にながれがあります。キャメルスピン。形は面白いけど、おそっ。3Lz3T ふうん。ルッツが得意なんですね。あの4Lzみてたら4Tぐらい跳べそうですけど。スピンの形おもしろいかも。みてしまいます。なんとノーミスです。欧州選手権よりずっとよかったです。やっぱり欧州のスケーターだなと。雰囲気あります。
32番滑走 4:47
8 Deniss VASILJEVS LAT 32 89.42 45.81 43.61
リンク中央に出る前のランビとの姿をみて、long time student なんて解説がいっているのをきいて、たしかに長い、と改めて思ったのでした。もはや他にうつるなんて考えてないでしょう。あれ、ちがう名前がよばれて帰る振りをしましたよ(笑)直前のトラブルのせいかほほえんでパフォーマンスが開始。最初に身体をストレッチしているのはいいでよね。3Lz3T(大きい!)、3Fときちっととび、キャメルへ。(注:プロトコルみると!判定になってます)ラトデニ君のスピンは、これだけみてもいいな。ジェイソンほど柔軟牲はありませんけど。3Aもとびました。おおお。ステップのときにちょっとくずれたようにみえたけど気のせいだったようです。身体を大きく動かすステップは非常に美しいものです。めずらしくコンボスピンでポジションが動いたようにみえましたが高得点ついてます。いやいや、これぐらいでは減点にならないよいスピンということですか。デリケートで美しいスポンでした。ジャンプの転倒さえなければ、デニスはこれだけのものをすべってくれるんですねえ。ほんと、ランビ直伝の美しい滑り。あら、リンクサイドで手をたたいているのをみたときはあれ、と思ったジスランもランビといっしょにいるじゃないですか。そういえばジスランはシャンベリーを気に入ってましたっけ。
33番滑走 4:54
5 Lukas BRITSCHGI SUI 93.41 (50.52 42.89)
遠目から見ると、最初はまるで練習着のような衣装なんですけど、この選手、一癖ある面白い動きするのは最初からわかります。4T3T決めました。3Aも自然にとびます。頭をかかえるシットスピンで跳ね起きたかと思うと、上着の前ボタンをあけて鮮やかな色がとびこんできます。で、またはじけて踊ってくれます。このはじけかたいいじゃないですか。オフバランスやってみたり、氷にすわってうごいてみたり。よいですねえ。PCSがすべて8点台になるのも頷けます。おお、PBを2点以上のばしました。
34番滑走 5:00
7 Nika EGADZE GEO 34 92.08 53.50 38.58
欧州勢が続きます。4S+3T,4T,3Aと演技構成点は、ベスト10入りを十分にねらえるプログラム。ジャンプはみなきっちりこなしました。欧州の選手らしく、演技で狙うところを意識してすべってるんでしょう。ただ滑りの基礎の問題があります。明らかにワンプッシュでの進みが少ないです。スピンはオールレベル4とれる力はあるように見えます。もうワンプッシュするだけかな。あれ、エテリがコーチでしたっけ。
35番滑走 5:14
2 Yuma KAGIYAMA JPN 106.35 (59.89 46.46)
鍵山君ってほんと、くずれないタイプです。しかもWCなど大きな舞台に強い。今日も4Sは好調でよいジャンプでした。4T3Tは鍵山君レベルでは通常のジャンプにみえましたが、ジャッジはおしげもなくGOEをつけますね。3Aもきっちり。スピンもちゃんとしていて大きな穴がないのは明らか。うん、波風がないのが一番の特徴なのかもしれないなんて思いつつ見ました。かなり強烈なステップを振り付けてますよね?だけど妙に冷静にみています。ほんと、このSP、心が浮き立ったり、ざわついたりしません。そうなってしかるべきプロだと思うんです。料理でいうと、きれいにできていてるのだけど、スパイスをいれるのを忘れていて、なにかものたりない、というふうなかんじにみえます。シェイとの相性がそれほどよくなくみえるということかしら。カロリーナはにこやかに「ブラボー」っていってましたから、個人的な好みにすぎないということでしょうけど。
36番滑走 5:20
10 Kao MIURA JPN 36 85.00 43.71 42.29 -1.00
緊張していたんでしょうね。表情がいつも以上に硬そうにみえたので危惧をかんじましたが...最初のジャンプにいくまで固唾をのんでいると...4S ちょっと空中でいがんだかもしれませんが、いいジャンプでした。3A、ひやっとしたもののなんとかもちこたえており、マイナスはついていません。フライングキャメルは課題ですねえ...4T 空中でいがんで、あ、と思ったとたんに転倒してました。ううう。エッジワークとか、まだ改善の余地はあります。だけど、この曲で熱がつたわってくるって、いったい...スピンは全体的に改善の余地が多いにあるのだけど、少なくともSPのは悪いできではありますまい。ううう、キスクラで顔もあげないではありませんか。FSでなんとかもりかえしましょう。
37番滑走
9 Junhwan CHA KOR 88.21 (46.27 42.94 -1.00)
しかし、こういう膨らんだ袖がにあいます。ううう。4S2Tで転倒ですか。妙に慎重にはいってて気になったのだけど。4Tがきまってほっとしました。3A.いつものようにこわごわはいってみえますが、ジュンファンとしては出来は悪くありますまい。アップライトスピンはいつも楽しみにしております。今日も美しいものでした。最後はスピンで終わる事が多いですが、このプログラムはステップシーケンスで終わります。スピードと曲のとらえかた、滑り、回転が狂わしい気持ちを伝え、ところどころにはいるホップやジャンプがいいアクセントをつけてます。最後は氷に向かって狂おしげに回転してラスト。このステップシーケンスをみることができたのは大満足とはいえ...冒頭のジャンプがなんとかきまってたら、と思わずにいられません。great skating skillと解説が興奮気味にいってましたけど、わかります!やっぱりこのスケーティングは好き。問題は今シーズン最低の調子だったジャンプですよねえ...明日はもうちょっとジャンプがいうことをきいてくれたらいいのだけど。
38番滑走
3 Ilia MALININ USA 38 105.97 61.30 44.67
ジャンプはコンパクトで実にうまいなあと思ってます。いい、とか、好みとかじゃなくて「うまい」 言いたいことが伝わるといいのですが。踏切もそうですが、空中でのコンパクトな身体のまとめかたがとくにうまい。で、情熱とかそういうのを伝えようとしているのはわからないでもないです。だけど、効果はあげてないですよね。これなあ...回転はしないけど、跳び上がる動作とか、運動としての動きばかりに気を取られてしまいます。スピンはレベルとってるし、決して下手ではないのですけど残らないですね。こういう状況から脱却する日があるのかな。それとも、まだ疑っている通り、体型変化でとべなくなる日が先にくるのかな。
39番滑走
1 Shoma UNO JPN 107.72 60.49 47.23
これ、面白いプロではありますが、今日はとりわけすごかったですね。
正確に言うと、昌磨君の不思議な技術を駆使した心に響くパフォーマンスをみせてもらったというところ。
冒頭の腕使いや横や後ろに小さく後退するところからすでに、目がはなせなくなりました。4Fいつも不思議な跳び方にはみえるのです。なのに、今日は疑問を感じるよりキレイだと思ってみてしまったのはなんでしょう。
一番問題だったのは4T3Tはセカンドのあの着氷。一瞬マイナスかと思いました。実際、ジャッジの点がわかれてます。3はだしすぎに思えます。かといってマイナスは厳しすぎるようなきがする。明らかな難点はここぐらいでしょうか。
昌磨君の低くて幅を跳ぶ3Aは昔から気に入ってます。正しい3Aじゃないような気はするけど。3Aもとべなかったころを知っていて、せめて3Aをとんで、なんて思ってきたから、跳んでいるのをみるといまだにうれしいのかなあ。
エッジ使いとか氷の乗り方、移動のしかた、なにもかも他の人とちがってますよね。独特の個性というか、よくけがしないなと言うか、いやこういうふうにしかもはや滑れないのじゃないのか、という疑惑をかんじつつも見てしまうというか。これは見本にしないほうがいいにちがいない、と思いつつも目が離せない自分ってなんだろ、なんて思ってるうちに終わってしまいました。
そう、不思議な魅力が昌磨君にはあります。
欧州選手以上に自分の演技に対する独自のイメージをもっているのでしょう。こうしたいという感性と、こうしなければ、という意思をしっかりかんじます。そして他の人がそれを真似ようとしても、うまくはいきますまい。どれほどのファンであっても、まったく同じ演技などにはなりません。昌磨君は高橋大輔君のファンでリスペクトを何度も口にしていますが、
だけどそれを実現するにあたっての技術が正統とはいいがたいものという、アンバランスさも面白いと思って見てるんですかねえ... ランビが昌磨君の癖を矯正しようとせず、自分のもつ技術を教え込もうとせずにひたすら独自の道を歩ませているのも同じ気持ちなのだろうか、なんて思わないでもないです。で、一度はまればリピしてしまう。今回のもみなおすつもりです(笑)
40番滑走
19 Adam SIAO HIM FA FRA 40 77.49 36.20 42.29 -1.00
うそ...今シーズン快進撃を続けてきたアダムがWCで躓きました。6分間練習でもジャンプがぬけていて、気にはなっていましたが、まさかここまで崩れるとは。ジャンプにはいるまではいいかんじだったんですよね。が4LzはSO、3Aも着氷でこらえた形になりました。コンボは1本目で空中で傾き、着氷できず。うわ。危険行為とされてる振りステップシーケンスでいれました。泣きのギターが今日はひときわ身に染みました。期待してたんですけどね。なんとかFSでは立て直して、少しでも順位をあげてほしいです。