百音ちゃんが優勝しました。しかもSP,FSともに自己ベストで!
結果
SP詳細結果
FS詳細結果
SPプロトコル
FSプロトコル
1 Mone CHIBA JPN 19 71.10 (38.79 32.31)
3F3T 2A 3Lz!
うれしいことに、フジテレビがYouTubeで動画を公開してくれました!倫果ちゃんなど、他の日本人選手の動画もありますよ。以下をごらんください。
さて、百音ちゃんのSP。ルッツのエッジが立ち気味で!がついてしまった点をのぞけば、すばらしい演技でした。濱田先生に手を握られて送り出されたときはかなり緊張しているようにうみえました。だけど、PBとなったこの大会、SP、FSとも実に安定してました。
ジャンプはそれにしても今年のテクニカルはエッジと回転はしっかりみてるかなあ。たしかにルッツのエッジは立ち気味です。だけどそれをのぞいてあぶなかしいところはありませんでした。ものすごく高いとか、ものすごいスピードがあるとか、ジャンプ後のフローで感心するとかいうような印象的なジャンプではないかもしれません。でも、これだけ安定して飛ぶというのは案外少ないかしら。楽々と飛んでるように見えます。
ルッツのエッジは時々アテンションがついているでしょうか。といってもeにつくほどいかなくて、問題ないときも半分ほどあるような。こわいのは回転不足でしょうか。今シーズンはとくに厳しいのでね。といってもこの大会、SP、FSを通じて、qがついたのは一つだけです。
スピンは良かったですよね。もともとよいスピナーです。SPでも安定してよくて、すべてレベル4をとってます。柔軟なのがよくわかるし、ポジションも明確。キャメルあたりは回転速度がやや落ちるときもありますけど、基本的に問題ないものをみせてくれます。
そしてステップシーケンス。これでもか、というぐらい身体をつかってました。レベル4を絶対とるぞ、という気合いをかんじました。
PCSもっと出てもいいと思います!
Xにこんなインタビューがでています。
“Since I'm competing in figure skating, I want to be able to express a little more, or rather, be able to express myself no matter how nervous I am.
フィギュアスケートの競技に参加しているので、もう少し表現できるようになりたいです。どれほど緊張していても、自分を表現できるようになりたいのです。
その言葉通りの演技をFSでも見ることができました。
1 Mone CHIBA JPN 24 143.88 (75.42 68.46)
3F3T 2A 3S 3Lo /3Fq2T2Lo 3Lz2A 3Lz!
FSでも安定していました。そりゃ3連でqがあり、単独3Lzは!がつきましたが、それはWCの伸びしろというものです。3Fコンボの2本目の降りも若干不安だったでしょうか。だけど、減点になるほどでもなかったです。
ジャンプが演技の中心になるのではなく、ジャンプはあくまで表現の一つ、というタイプですねえ。
木下にいったことで故障がこわかったんです。なにせ濱田先生はクラッシャーですから。練習熱心なタイプであればあるほど、どこかで故障をしています。知子ちゃんしかり、紀平ちゃんしかり... 体型変化もあったのだろうけど、白岩優奈ちゃんあたりは故障と低迷が結びついたのかなあ難敵がしないでもないです。知子ちゃんみたいにわりあい短期間でなおってくれればいいのですが、なかなか難しいことが多くて。島田麻央ちゃんあたりも大丈夫だろうかとちょっと心配しています。だけど、やはり優秀なコーチだなあと改めて思いました。昨シーズンまで、回転がぎりぎりになりがちだったり、ステップシーケンスでレベルをとりこぼしたりしていました。今シーズンも体調不良が重なった前半こそ、移籍の成果は感じなかったのですが、全日本あたりから、このあたりに改善がみられるような気がします。
スケーティングが力技でないのだけど伸びやか、というのはいいですよね。このあたりは、子供のころから基礎をきちんとやっているということなのでしょう。練習してね、だったかな、羽生君がいっていたけど、その通りがんばってきたんでしょう。美しいメロディにふさわしい滑り。
だけどこれまでは、ステップシーケンスのときのエッジワークが認定されていなかったのじゃないかしら。思い切ったことをしないとなかなかレベル4に必要な複雑なもの、とみなされないのじゃないかと。だけど、この大会の思い切った身体の使い方をするステップシーケンスにはうなるものがありました。しかもあらっぽさとはほど遠く、百音ちゃんらしい品のよさはそのままで美しいメロディになんてあうこと。各要素を一つ一つ考えながら、ていねいに練習をしているんでしょうねえ...足元が氷であればこその流れをとめないポーズ。床じゃできないものです。これが自然にいたるところにでてきます。じつにいいじゃないですか。また音に自然にはまるの。ストレスなしで見られるのってなんていいことか。
スピンは柔らかい身体をいかしたすばらしいものです。最後のLSpなど絶品じゃないでしょうか。とはいえ、CCopはやや苦手かもしれません。SPのときにやや速度がたらなくみえました。結果、レベル4は獲得しましたが、GOEはおさえられています。高いレベルで常にもってくることができたらいいですよね。それだけの力はあると思います。
ふふふ、全日本よりよくなっているのがうれしいかぎりです。WCではますますよい演技をみることができますように!