結果
1. Shoma Uno JPN - 105.25 (59.17, 46.08)
2. Adam Siao Him Fa FRA - 91.21 (48.85, 43.36, -1.00)
3. Mikhail Shaidorov KAZ - 89.94 (52.65, 37.29)
4. Boyang Jin CHN - 87.44 (48.00, 39.44)
5. Gabriele Frangipani ITA - 85.19 (46.97, 38.22)
6. Kazuki Tomono JPN - 80.50 (41.07, 40.43, -1.00)
7. Jimmy Ma USA - 77.29 (41.25, 37.04, -1.00)
8. Sota Yamamoto JPN - 75.48 (36.51, 38.97)

 

SP詳細結果

 

SPプロトコル

 

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1 Shoma UNO JPN 12 105.25 (59.17 46.08 0.00)

 

 



これをなんていったらいいんでしょう。昌磨君を見るたびに思うことなんだけど...

演技からくる印象は大好きです。いい振付ですよね。出だしからもう目が釘付けになりました。曲構成からしてよろしい。それに足でリズムをゆるやかにとってのっていくんです。のるというより、曲と一体化するかんじ。そして、この音と腕の調和をみて。なんともいえません。昌磨君にしかできない雰囲気満載。これが曲がいれかわるにつれて、雰囲気をかえてデリケートにつづられていきます。うん、振付も演技もすごく好きです。この手のデリケートさは今までになかったのじゃないかしら。中性的ともいえるかも。ランビの振付ですよね?賢二先生にこの雰囲気は作れないような気がします。大嘘ならごめんなさい。

ランビがひきとったのもわかるなあ、なんて今更ながらに考えてしまいました。あのアーティストなら、実に面白いと思って見てるはず。

問題は技術...

いつものずずずーっという感触の滑りは...いいとしましょう。とっくにばれてると思いますが、この感触好きです。ただし、正統派でないのは百も承知しています。異端の美だといつも思います。このひきずりかた、このエッジの使い方。エッジについては、イーグルやるところみてもらったら何が言いたいのかわかるのじゃないかと。ある程度の成績を残した人で、似た滑りの人っていたかなあ???

 

このすべりは、昌磨君がやるからよいのです。昌磨君の演技ではこの滑りを期待します。これがあるからこそ、昌磨君の世界が作れます。他の滑り方は今更できないでしょうし。だけど、他の人がこれを真似たらだめでしょ。怪我するんじゃないの、なんて思い浮かぶ癖のあるもの。しかし、この滑り方、エッジへの体重ののせかたがおかしいまま、練習をつみかさねたらこうなったのかしら?山田先生のところは、美穂子先生が長年いたせいか、スケートをつかった音楽表現を追求するという点で実に面白いところだけど、技術面は決して強いところじゃない、というのが根本問題にあるのじゃないかしら。だから、出世した選手には、もっといいコーチにつきなさい、と手放す、というパターンができたのじゃないでしょうか。

玉に瑕の3Aがあったとはいえ、あとはごくまともで、上質のスケーティング技術の持ち主のランビがまるでなおそうとしない、というのは、おそらく、なおせない、とみているからでしょう。なおせばすべてがくずれてしまいそう。この独自の世界を愛するコーチであれば、そんな危険を冒すかしら。おまけに評価まできているのだから、なおさら。

でも滑りはまだいいです。エッジが全然使えてないかというとそんなことはないし、問題になるほどスピードがないとも思いません。

一番の問題はトウ系ジャンプです。昌磨君のはトウじゃないですよねえ。もし、通常速度でわからなければ、速度を落としてみればわかるはずです。靴がべったりついてます。トウはつま先がつくもので、こんなに靴がねてしまうものではありません。あと氷の上で回転数を稼いでいるのじゃないかしら。本来ならGOEプラスつけるものじゃないはず。4T3Tについては、TはFのように回転数を稼いでいる、ということにはならないだろうけど、トウの問題が存在するのはかわりはありません。よくない、としないといけないジャンプ。なのにジャッジは、点をつけてしまうんですよね...通常速度でみてもわかるでしょうに。

跳べなかった選手が、きちんとした技術指導がないまま練習をして、苦労して、苦心してなんとかランディングできるようになると、こういう形のジャンプになるんでしょう。いや、コーチがそういうふうにするのを教えるってこともありそう。3Aのごまかしかたをコーチが教えているのじゃないかって、二人のアメリカのオリンピック・チャンピオンでは疑問をもちましたっけ...昌磨君の場合は、コーチが教えたわけじゃないはず。

 

それにしては多回転ジャンプをとぶまでに時間がかかりすぎました。ジュニアの最終年度になるまで、まったく跳べなかった昌磨君が、?がつくジャンプ跳んだときは万歳して、好成績を残すのを喜び続けしまいましたもん。その人間が、今更こんなこというか、なんですけどね。ずーっと見逃してきた反動が今きているのかも。

このまずありえない希少品種である異端の花を愛でるにはいろいろ見逃す必要があるなあと、つくづく。


2 Adam SIAO HIM FA FRA 11 91.21 48.85 43.36 -1.00

 

 



4Lz、あぶなげないですねえ。助走は長いし、最高とはいかなくても、この安定感。そういえばこれまで助走の長くない4Lzなんてほとんどみたことないような。だけどそれ以外は、とくにダイナミックさを求めなければ、なかなかよいジャンプかもしれません。点数がでるのはわかります。5はやりすぎだと思うけど。3A。うん。好みの3Aじゃないけれど、評価はでるでしょ。着氷きれい。 今日も快調か?と思ってたら次のコンボが失敗。あらら。だけど集中力をきらしませんでした。FCSpはまずまず。CCoSpも。柔軟牲があるタイプじゃないし、すごいこのスピン、というかんじはないけど、少なくとも大きな穴になってないです。よく練習してきちんとまとめてるかんじ。そして、この二つのスピンのつなぎがいいのよね。音楽にすごくあっていて。

それからステップシーケンス。完全にプログラムの山場になってます。この振付、好きだわあ。このエネルギーにあふれた泣きのギターに実にあう滑りじゃないですか。クールでシャープでなんだけど、どこかにこのギターらしい泣きの要素まであるような。そしてギターがなくときにエネルギーが放出される。

 

今年、側転をよくみるような気がするのだけど、気のせいでしょうか。流行? とにかく、側転、きいてます。横っ飛びもいいよね。曲のアクセントになっていて。なにか違う言い方がありそうだけどうかばないし、何をさしているかわかっていただけると思うので、とりあえずこの言い方でお許しを(^_^;)知っている方、ぜひ教えてくださいまし。

すばらしいエネルギーでステップシーケンスをしめくくって、CSSp。スピンの中ではこれが一番いいのじゃないかしら。最後も横っ飛びで占めます。うん、片膝ついて、手をふりさげるラストのポーズもかっこいい。

で、今年よくなったのがスケーティング。去年ぐらいからよくなる兆しは見えてたのだけど、今年は定着したかんじ。9点台つけている人いるけど、個人的に異議をとなえる気はしません。8点台後半つけていても違和感はないけど...9前後で好みによって多少ちがってくるってことでしょう。

記憶では昨シーズンはいなかったはずのリショーが今シーズンはコーチに名をつらねています。昨シーズンもいた記憶がある方があれば、どうかご指摘ください。ともあれ、リショーはもともとアイスダンス出身ですから、その影響が滑りにもでたのかしら?

とにかくいえるのは、リショーと相性が抜群のスケーターを目にしているということ。先シーズンのリショープロが躍進のきっかけになりました。

リショープロ、結構好きなんですけど、まともにこなした人ってほんと、少ない。坂本さんは長年組んでいて、だいぶん歩み寄ったプロをリショーはつけていましたが、プログラムのポテンシャルをひきだしていたとは決していえますまい。半分もでてたのかなあ。自主的な思考停止ではリショープロを魅力的にやるのは無理よね...紀平ちゃんはちゃんとやってましたけど、しっくりきていたという印象はもてませんでした。身体能力は問題なくても、そもそもの彼女の個性にリショープロはあわない気がします。よかったのは高橋大輔君。二年連続でやってましたけど、あれは当然でしょう。あと、よかったのは誰がいたかしら。えーっと。アボットがプロになってから面白いのをやってた記憶があります。みたくてたまらなかったのがデニス・テンのプログラム。一部だけ動画でみせてくれて圧倒されたのを覚えてます。とにかくすごかったです。怪我をかかえていたデニスに一年そのプロをやるのは無理だったらしく、試合でみることはできませんでした。このブログで書いた気がするので、うまくいけばこのブログで動画を探すことができるはず。といいつつ今のところ、自分でもやってません。時間があればまたみなくては。

昨シーズン、欧州選手権も制しました。今年はさらによいです。先日のフランス杯では、マリニンを破って優勝しました。滑りと表現でPCSを稼いだのが大きいけれど、4Lzが安定しているのが大きいですね。ジュニアのころから跳ぶ選手でしたが、やっと安定を手に入れたといったところでしょう。しかもジュニアのころには考えられなかった表現力とスケーティングまで。

たぶん連戦疲れがあるんでしょう。1位との差を考えると、そして昌磨君が大きなミスをしそうな雰囲気がないことを考えると、SPの点差をFSで逆転するのはあまり考えられない。でも、表彰台にきっちりのって、ファイナルでみたいものです。今年、一番の台風の目と思ってます。この勢いがオリンピックまで続くか、が最大の焦点じゃないかしら。続けば...です。

3 Mikhail SHAIDOROV KAZ 89.94 (52.65 37.29)

ううううん。ジャンプはたしかに転倒せずにとびましたよ。スケカナよりよかったのはたしか。だけど、ジャンプで転倒しなかった、というだけの演技。スピンもFssp、CCoSpとレベルとれてますから練習しているのはわかるけど...4位以下のスケーターさんたち、1位、2位を抜けとはいいません。でも、3位は抜こうね。将来はともかく、現時点でこの選手を表彰台にのせてはいけないのじゃないの。

4 Boyang JIN CHN 4 87.44 (48.00 39.44)

 

 



ボーヤンがFSで3位にはいって、復活のきっかけの試合になるといいんですけど。今回の4T 3A 3Lz+3Tという構成は、好調時のボーヤンからすると信じられないような低い構成とはいえ、まだ満足にこなせてません。いつトンネルをぬけてくれるんでしょう。その日がくることはないような気はしてたのですが、この試合をみてもしかしたら?という希望はわいてきています。FSもなんとかまとめてください。

6 Kazuki TOMONO JPN 10 80.50 41.07 40.43 -1.00

 

 



ううう。4Sの転倒がなんとも痛かったです。今シーズン、のりきれない...SPで点を稼いでおかないと、表彰台はむりじゃないかと思ってます。今年のFSは大問題ですから。あれはノーミスやったところで、点数でないのではないかと...ミーシャがきてましたけど、現地でみて、あのプロの問題を実感して手直ししてほしいものです。もうやっているといいのだけど、どうかなあ。


8 Sota YAMAMOTO JPN 9 75.48 (36.51 38.97)

 



ジャンプがことごとくだめ...一見成功した4T3Tも回転あやしいかも、と思ってたらそのとおりでした(>_<) 3S。手をついていて大きく減点。3Aは成功することあるのか?という雰囲気のジャンプ。そりゃ、点がでますまい。前回は曲表現さぼりすぎ、とめくじらたてたのですが、今回は前よりすこしやってました。そのせいでジャンプがだめだったわけ???あんまりすぎます。もしかしたらGPFいくかも、なんて期待はこれでなくなってしまったんでしょう。このSPにかぎらず、ジャンプは練習でも苦戦しているんじゃないでしょうか。