結果
SP詳細結果
SPプロトコル
FS詳細結果
FSプロトコル
あらまあ、こんな結果、誰が想像しました?JGPSの第1戦、2戦をちゃんとみていないのでJGPSの今年の傾向がまるでわかってないのですが、女子が3Aや4回転挑んでるのに対して、この試合は4Tが2人(うち成功1人)、3Aが8人で、<、q、Fがつかなかったのは半分もありません。なんちゃってであろうがなんだろうが4回転とべば勝てる、という時代が続いたので反動がきているというのでしょうか。これって、15年程前に逆もどりしたんじゃなかろうか、という考えが頭をよぎります。15年前にしたって、シニアになっても国際試合に出場しようと思えば3Aはある程度安定してとぶ必要ありましたけど...出場選手たち、これから跳ぶようになるんですかね。
前の3回をまともにみていないので、成績と動画をまとめたページをはっておきます。
第1戦 バンコク2023
第2戦 オーストリア杯2023
第3戦 イスタンブール2023
点数だけみたかぎりだと、第1戦、第2戦の優勝スコアは同じようなかんじなので、第4戦大阪だけがとくに悪いということはなさそう。やっぱり反動なのかなあ...
いや、ロシア人男子がいないのも影響あるのかもしれません。ロシア人男子ってジュニアのときは結構強いです。世界ジュニアフィギュア選手権の結果をみてみると、コロナで中止になった2021年までには2017年から連続して表彰台をかざっています。
2017年 銀 ドミトリー・アリエフ 銅 アレクサンドル・サマリン
2018年 金 アレクセイ・エロホフ 銀 アルトゥール・ダニエリアン
2019年 銀 ロマン・サヴォシン
2020年 金 アンドレイ・モザリョフ 銀 ピョートル・グメンニク
だけどご存じの通り、シニアにあがってからロシア人男子ってぱっとしなくなるんですよね。女子が1~2年は旋風をまきおこし、いつしか次世代ロシア人女子にとってかわられる、というのと似たようなところはありますが、女子が短期間でも大旋風を起こすのに対して、男子はまことに物足りないかんじになります。たぶん、ごつくなりすぎて、これまでつちかってきたバランスが完全にくずれるから、でしょう。カナダ代表でもロシア系のゴゴレフ君は完全にそうです。
2022年以降は例のウクライナ侵攻のせいでロシア選手は国際試合から除外されています。一時、個人資格で参加OKという声があがってましたが、ウクライナが侵攻終了までロシア完全排除を要請していました。実際、GPSへのわりあてもありませんから、当面、ロシア完全排除は続くのでしょう。
総合1位 Francois PITOT (フランソワ・ピトー)
SP 3 Francois PITOT FRA 71.49 (37.06 34.43)
18歳の選手。昨シーズンのWCでは12位でした。雰囲気はありますよね。ジャンプの軸がなんともこわいものはありますし、スピンもあぶなっかしいですが、大きなミスをしないのはやはり最強、ということですか。
FS 1 Francois PITOT FRA 25 148.37 74.51 73.86
うん、圧巻、というかんじはありませんが、SPと同じく、大きなミスがないというのが立派だったということでしょう。SPとFSとで大きくちがうような感じはしないのだけど。でもこの選手、バンコックでも表彰台にあがりましたので、ファイナル決定のはず。
https://results.isu.org/events/jgp2023/jgpsmen.htm
上のスタンディングをみると、現在、中田 璃士君に次ぐ2位となってます。へえ。完全なノーマークでした。ジュニアってそんなものといえばそれまでだけど。
総合2位 イム・ジュヒョン (Juheon LIM)
SP Juheon LIM KOR 20 75.38 39.82 35.56
J
今シーズンの韓国勢は女子のみならず、男子も好調です。なんだか雰囲気あります。技術面ではひやっとする要素がけっこうあるのだけど、ステップシーケンスで身体を大きくつかって音にのろうとしていて、これをやるんだ、という意思が透けて見えるような気がします。案外面白いかも。最初のCCSpがくずれたのでスピン苦手なのか、なんて思いましたが、そうではありますまい。最後のCCoSpのシットとか面白いかも。
FS 2 Juheon LIM KOR 24 142.57 70.40 72.1
長い準備からジャンプに着氷の乱れ...ジャンプそのものの質を考えてもジャンプに課題があるのは明らかかな。でも完成していないにせよ、曲表現の意思があるのはすてきです。それっぽい雰囲気もつくっているのじゃないかと。コレオなどなかなか面白くみました。すべる技術が伴えばもっと面白くなるはず。まだJGPSは1戦目です。6戦目にわりあてられていて、ファイナルの可能性を残しています。ちょっと注目したいです。
総合3位 ダニエル・マルティノフ (Daniel MARTYNOV)
SP 5 Daniel MARTYNOV USA 17 70.75 36.40 34.35
FS 4 Daniel MARTYNOV USA 22 137.23 66.84 70.39
へえ。モロゾフがコーチなんだ。なんだか久しぶりにみたような。先シーズンJWCで10位の選手です。17歳で身長がのびているのかプロフィールに身長の掲載はありません。が、大人の体つきにみえます。SPでは最初の3Aはなかなかよかったのですけど、コンボで乱れました。FSは最初の3A2本をなんとか成功させてほっとしたのかなあ。
以下、日本人選手をはっておきましょう。
総合8位 中村俊介
SP 2 Shunsuke NAKAMURA JPN 23 74.04 36.22 37.82 0.00
FS 12 Shunsuke NAKAMURA JPN 23 113.84 47.31 68.53 -2.00
えーっと、なんだったのでしょう。SPの前半は本人も言っているとおりすばらしいものでした。後半のコンボのみだれたのも、ステップシーケンスのとりこぼしも、コンビネーションスピンの???もまだいいです。FSがあるよね。と思ったもの。いや、このどれかがまともならSPの時点で首位だったのはまちがいないだけにいったいなに、とむくれましたけどね。だって、できるの知ってるもの。昨年JGPSはこれよりもっとよかったですもん。
FSは最初のジャンプから無言になってしまいました。FSのPBは141.97。それより28点も低いなんて。いや、これだけジャンプミスがあいつげば点数とれません。SPか6分間練習で怪我でもしたのかしら。
総合 10位 田内誠悟 (Seigo TAUCHI)
SP 10 Seigo TAUCHI JPN 19 62.33 29.50 33.83 -1.00
FS 11 Seigo TAUCHI JPN 16 115.52 52.09 65.43 -2.00
まだ中学生ですよね。172 cm。背が伸びている真っ最中のはず。去年はもっと小さかった覚えがあります。表現するのが好きなんでしょうねえ...指先にも神経を行き渡らせようとしているもの。ちょっとしたところがなかなかきれいだし、空気ももってます。こうしたい、ああしたい、というアイデアはあるのに身体が思うようにコントロールできない、というところですか。つきつめると、体幹のコントロールがぐちゃぐちゃになっているというところじゃないかなあ。どんどん縦にのびて収拾がつかない状態かもしれません。成長期によくあることですよね。で、それが終わると今度は横幅がきます。この両方の変化を乗り越えられるかがまず一つのポイントになってくるんでしょう。これできたらでてくるかもしれません。うん、おぼえておくとしましょう。
総合12位 三島舞明 (Masaya MISHIMA)
SP 17 Masaya MISHIMA JPN 4 54.58 25.12 29.46
FS 9 Masaya MISHIMA JPN 8 118.63 57.72 60.91 0.00
まさや、と読むなんて。ふりがなでもなければよめないわ、それにしてもフィギュアに向いた名前ね、というつまらないノリで見始めました。教えられた通りにがんがんすべってるってかんじですか?いや、独特のノリがある存在にもみえますね。できないところを数えるより、へえ、こんなのできるの、えらいよ、という気分で楽しく見てしまいました。国際試合を観戦する態度ではないですね(笑)