古いニュースなのですが、気になっていたので記事にします。前からあった話で、どうやら消えずにISUで検討され、投票されるようです。

現在、PCSはSS(スケート技術)、TR(つなぎ)。PE(ここでは動作。パフォーマンスのこと)、CO(構成)、IN(曲の解釈)の5項目になっています。

でも、これをSS、PE,COだけにする計画があります。報道によるとロシア人審判のアーラ。シェホプスォワがひきいるワーキンググループが中心に検討しているようです。

これが来年、ISU総会で話し合われるということですが....


今、問題にされているのが、TESとPCSのバランスです。

もともとTESと、PCSのバランスがとれると考えられてきました。TESはPCSの満点にはならないというのがもともと今のジャッジングシステムでは想定されていました。つまり300には達しないはずでした。

ところが、4回転時代にはいり、TES>PCSというかたちになり、300点台が連発しています。明らかにいびつな形。

PCSのFactor (SP女子 0.8,男子1.0 FS女子1.6、男子2.0)を変えようという意見があるのはそれでです。もとのようにTES<PCSの形にもどそうというものです。

でも、それで問題は解決しますまい。

 

更に悪いことに、PCSは順位の操作になっていません?今年のWCのSPのネイサンの点数はそれじゃないかと思います。あの演技に3位になれるほどの価値などありました?あと、GPSの鍵山君もそうでしょう。つまり、SPで転倒などの失敗があっても、盛り返せる余地を大いにつくっていることになる。順位はもともと決まっていて、FSでその予定調和にむかえるようにSPのPCSをいじってるのではという疑いは消えません。

あと、ほんとにこんなに高いPCSなの?というのもあります。ネイサンのPCS、ブログ主はまったく納得できなくて。ジャンプにしても質がいいとはいえないので、PEだすのもどうよ、と思いますし、SS、TRは前よりいいとはいえ、9点台がでて、全体トップにたてるほどのものですか?最後の二項目(コレオとスピン)だけ、時間になおすと1分たらずしか曲表現していない、それもコレオでよろけたりしているのにFSのINで9点台なんてありえます?のこりの3分ほどはジャンプに専念しているようにしかみえませんけど。アメリカだから、という理由以外にあるのかしら。

あと、どの項目もだいたい似たような点数にならべているというのも変だと。たとえば坂本さん。SS、TR、COで9点をだしたいならどうぞ、異議はとなえません、というかんじ。むずかしいことをすごいスピードでやってますので。前よりは身体もつながってます。だけどINも9点台とか8点台後半?7点台、いえ、それより低くても、文句いえないように思えますが。なんにも考えないでぶっとばしているだけに見えますので。NHK杯出場者のなかで一番、曲表現は考えてなかったのじゃないかな。せめて8点台前半にしてほしい。トゥルソワのFSも似たようなものでしょう。SPは少し考慮して曲表現していると思いますけどFSになるとジャンプしか考えていないようにみえます。トゥルソワの場合は幸い、9点台でてないはずですが。テストスケート並みのをとべばロシア選手権ではそれぐらいだすかも...

どうしてこんなにPCSがいびつに思えるのか。疑われるのは、

1) ジャッジにまともなPCSをつける余裕がない
2) 順位があらかじめ決められていて、それにむかえるようにジャッジは点数をだしている


こんな疑いもつほうが変かもしれないけど。

 

で、少なくとも、SS、TR、COってAI測定できそうじゃないですか?評価項目を細かく決めていけば。で、どの項目があてはまってこの点数になっているのかを公表してしまえば、本人やコーチもファンからも不満の声はぐっとへるのじゃないかしら。PEも自説ではそうです。INは人間の手にしたままでもよいのか?なんて気がしますが。ただし、変に操作できないように、ジャッジの数を世界中から100個ランダムにえらぶとか、そういうやりかたとったら、なんて思ってしまいます。今の発達した通信環境をつかえばあっというまにできるはず。

だけどそういうのは考えずに、SS、PE,COだけにするんですか。「アーティスティック」を担っているINをとばしてしまって、PEあたりにいれてしまうというわけですね。だけどPEって高難度ジャンプをたくさんとべばはねあがるのが現状なんだけど。SS,COにしたって根拠が弱いような気がするというのに。かぎりなく「スポーツ」に近づけようとしているということでしょう。つまり、ますます4回転とか高難度ジャンプが優遇の時代がくるんでしょう。AI化の準備ならいいのだけど。

グチなどこぼせばきりがありませんが、どうなるのかを見守っていきたいところです。