結果

1. Shoma Uno JPN - 290.15 (96.99, 90.58, 187.57)
2. Vincent Zhou USA - 260.69 (76.12, 85.06, 161.18)
3. Junhwan Cha KOR - 259.60 (78.76, 85.92, -1.00, 163.68)
4. Makar Ignatov RUS - 257.20 (91.54, 75.12, 166.66)
5. Matteo Rizzo ITA - 255.84 (86.62, 84.44, 171.06)
6. Alexander Samarin RUS - 255.65 (92.61, 78.72, 171.33)
7. Sota Yamamoto JPN - 238.90 (75.35, 77.50, 152.85)
8. Kao Miura JPN - 232.89 (81.85, 75.42, -1.00, 156.27)
9. Tomoki Hiwatashi USA - 217.08 (68.94, 75.78, 144.72)
10. Nam Nguyen CAN - 208.39 (70.39, 73.72, 144.11)
11. Camden Pulkinen USA - 193.18 (66.81, 71.84, -1.00, 137.65)

 

詳細結果

 

 

プロトコル

 
以下、フリーの点数順です。動画はoperaなどでVPN機能つかってみてくださいませ。
 
1 Shoma UNO JPN 11 187.57 (96.99 90.58)
4Lo, 4S, 4T2T, 3A, 2F, 4T(堪、ターン), 3A1Eu3F(堪)

GPS表彰台は2018年のNHK杯とスケカナ以来です!2019年はコーチ不在のままGPSにはいり、昌磨君史上最悪の8位(フランス杯)、4位(ロステレ。この時はランビを臨時コーチに頼んでだいぶんもちなおして、結局、ランビのところにはいりました)。またWCも2017年2018年2位だったのが、その後は2019、2021年ともに4位です。2020年は中止でした。

その間なくなってたのは何だったのか?4回転でこけずに踏みとどまる姿です(笑)いえ、ほんと。前は意地でも転ばないと思っていたとしか。その執念がWCと平昌の銀にむすびついたのでは。更に今年の昌磨君、起きてません?いつもは演技が終わったらいかにも眠そうだったのに。なのにあのインタビューのこたえかた。どうしたんでしょう。とうとうおねむの思春期の季節が終わって大人になったのでしょうか(笑)

ランビのチームがよほどか性にあったのでしょう。だって嬉々としてスケートして、4回転ジャンプに挑戦してるじゃないですか。しかもインタビューにしっかりこたえて。こんな姿、考えられませんでした。

これは期待したいです。やっぱり滑り、よくなってますし、右手中心はあいかわらずではあるけど、左手使う意識もちらちらみえます。しかし、ジャンプがむずかしすぎません?3回転ジャンプって3fと2Tになってしまう3TとEuだけ。これはいったい、という構成。ないのは4Aと4Lzだけです。とはいえ、セカンド2Tを3Tにして、きっちりGOEとればおそらくは4Lzなくても勝てる構成かもしれません。

しかし、最後の最後までむずかしいプロですねえ。これはストーリーありませんが、このリズムは前進につぐ前進、そして最後に爆発すると考えてもいいかもしれないな、などと思ってみました。ステップシーケンスは最後の最後にくる山です。ほんと、面白い構成。ふつうはスピンでしめくくるでしょ?それが最後にステップシーケンスですよ。クリムキンもはいってます。
 
2 Alexander SAMARIN RUS 5 171.33 (92.61 78.72)

 

4Lz3T, 3Lz, 3A, 2A, 3Lz1Eu3F, 3A2T, 3Lo

サマリンの4Lzきらいなんです。足首がくるりんと氷の上でまわりますもん。いや、4Lzだけでなくてほかの4回転もそうだったような気がする。3Aもだいたいあやしいし。とはいえ久しぶりに転倒のないサマリンをみたかも。ステップシーケンス、スピンはぜんぶレベル4とってます。そうですね、前より滑りをがんばってるかも。なんとFSは2位にきました。総合は6位です。

 

3 Matteo RIZZO ITA 6 171.06 (86.62 84.44)
 

ほんと、今年はいいリッツォにお目にかかれる試合が多そう。4Tコンボ、とんだじゃないですか。やっとやっと、不調から脱しました。この選手、面白いなあと思うのは曲によってがらっとかわること。FSはTwo Men In Love by The Irrepressiblesです。イタリアって、アイスダンスでいい選手がでてるのも、カロリーナみたいな選手がでてるのもわかるなあ、なんてこの選手みると思ってしまう。ジャンプ、スピンをふくめた滑りがすべて曲のためにあって、曲を表現するためにエッジを使ってより大きく動くのだなあ、なんて思ってしまいます。このプロだとなにげないポーズをとったまますーっとすべっていったりします。このさりげない美しさ。それにきれいなポーズがはいってきて、(それほど高難度でなければ)ジャンプも音楽の中にとけあっていって、リカバリーですら曲の中にとけこんでしまうってすごいなと。必見は最後のほうのステップシーケンスです。3:54ぐらい。これは見応えたっぷりです。音の盛り上がりをステップで表現するんですけど、ニースライド、ホップなどをいれ、手と腕を含む全身を楽しめるものになってます。そして音も盛り上がっていくというすてきな音との一致があります。スピンもうまい。うん、ジャンプさえどうにかなれば、という選手です。

 

4 Makar IGNATOV RUS 8 166.66 (91.54 75.12)

 

 

あー、4Loにはqがついたのですか。もともと重心があやしくて、4Sみたいなジャンプです。でも、qがついたぐらいですので、GOEでマイナスをとられたとはいえ、基礎点は獲得しました。4Lo、4S、4Tもとんでいるのでジャンプ構成はかなり高いです。その一方で滑りはそんなによくないのは明らか。スピンもなんというか、最後の二つは大きなミスがでました。

 

5 Junhwan CHA  KOR 9 163.68( 78.76 85.92 -1.00)

4T, 4S<<(転倒), 3F2T(堪), 3A1Eu3S<, 3A,3Lz!q+3Lo< , 3F

 

 

 

4T決めたので大喜びしていたら、4Sで...ううう。<<がつくジャンプだったので、2Sの基礎点しかはいりません。

他にもジャンプはあやしいのあって、3Aq+1Eu+3S<とか、3Lz!q+3Lo<(ううう。得意のジャンプなのに)とかありました(;_;) そう、大きな選手って、回転不足になりやすいかも...踏切とかタイミングがより重要な気がします。 

だけど、これ、いいプロですね。ジュンファンにトゥーランドットって、ぴったりすぎます。独特の中性的といっていいやわらかさがもともとあるじゃないですか。それにSPでは男っぽい骨っぽさがくわわってきていたというか。FSでもそんなかんじ。基本はやわらかい。だけど、ところどころに骨っぽさがありません?178cmと大きな選手で、175ぐらいまでの選手とならぶとびっくりしますもん。テレビじゃなくて実際にリンクでみたらたぶん驚くんでしょう。そういえば床のダンスも予想よりもはるかに男っぽいものでした。氷との違いにびっくりしたことあるのですが、これまでの持ち味に加えて、床での味わいが氷上にでてきてるのが今季なのかもしれません。それがこの勝利の予感にみちた歌にぴったりで。この歌の部分がものすごく長いプロになってます。

自分にはこのスケーティングたまらないものあるんですけど、SSたったの8.64なんですよね。あ、いや、この試合では昌磨君についでいい点なわけですか。昌磨君とこれだけ差がついてしまったのはジャンプのせいですね...だけど、北京後にスケーティングをみたい選手をあげたらジュンファンの名前がうかぶんじゃないか、という予感がします。男子も今シーズン終わると、かなり引退がでるのじゃないかしら... 今、スケーティングみたいと思う選手って20台後半が多くて。1996年までに生まれたスケーターのことをいってます。オリンピックイヤーを最後にすることが多いという現実を考えると、今はなにもいってなくてもたぶん、という名がいろいろと浮かびます。1997年生まれの昌磨君あたりはどうか微妙ですけど。となると、今、20台前半までの選手もしっかりみとかないと、来シーズン見る気がなくなるかもしれない、なんて考えがちらちらうかんでいるところです。アイスダンスはすでに次世代をみているようなところあります。男子もおそらくは。

 

6 Vincent ZHOU USA 10 161.18 76.12 85.06

 

 

そろそろピークアウトするころ、と思ってました。スケアメの時にコメント欄でその話をしたのをおぼえています。だけどSPではそうみえませんでしたので、ファイナルあたりか、と思ってたのですが、FSからとはいえやはりNHK杯できましたか。

 

まだいい状態が残っているんでしょう。転倒してませんのでね。はっきりとわかるURが多くなっただけ。ほんと、qはジャッジのさじ加減だなあ... 4Fあたりqでもいいのじゃないの、なんて思いました。このあたりもさっさとAI判定になってほしい。

 

誰にでもピークはあるわけですが、ピークアウトしていても表彰台にあがってしまう存在って、ごく一部で特殊なわけです。この特殊の典型は羽生君。マッシさんによると全試合の4/5はケガとか、どこかに体調不良をかかえてます。で、体調がよいと、WRを平気でだしたり、昨年の全日本のような演技をするわけです。つまりもともとの水準が他とちがいすぎる、ということでしょう。体調が今イチでも他の選手を基本、よせつけないものがある。そう、明らかに体調が悪い今年のWCのFSだって、上回る点数だしたのは、わずかにネイサン、鍵山君 昌磨君だけでした。それっておかしいでしょ。

 

ネイサンも特殊といえば特殊。ただし、今年のWCやGPSみたいにピークアウト(あるいは不調の時期に突入)とみえるのに、PCSなどで甘めに点をだして無理矢理、表彰台にあげているかんじはします。だいたいシーズン前半はいまいちで、なぜか降りがインサイドエッジでもみのがしたりいろいろしているわけです。さらには低くて幅がないジャンプになぜか4とか5とかついてるし。かなり抗議がまいこんだのか、ジャッジのGOEに対する態度は若干かわったような気もしますが、あいかわらずPCSがおかしいわけだし。

で、ヴィンスは明らかにピークアウトで表彰台なんてタイプじゃないわけです。もうそれは2021 WCで明白。ピークアウトしていたヴィンスはSP25位でFSに進めませんでした。4Lz<<、4S<+3Tq、3Aqでしたからね。そう、ピークアウトするとやや甘めにURをとるジャッジもURとはっきりみなすんでしょう。ファイナルまでにもう一度ピークもってくることなどできるのかなあ。

 

7 Kao MIURA JPN 4 156.27 (81.85 75.42 -1.00)

 

 

 

 

3A, 4Sq(堪), 4T(堪)2T, 3A1Eu3F, 4T(堪), 3Lo, 3S(ターン)2T


予定では最初が4Loでしたが3Aに偏向してきました。それが正解でしたね。佳生君の4Loの練習動画をみたことがありますが、かなり問題のあるジャンプで右足踏切という意味ではLoなんだけど、重心はSのもので、その結果、上にいくのではなく、Sと同じ軌道になってしまっています。正確にいうと4Loにみとめるべきではないでしょう。今の基準だと着氷さえすれば認定されそうですが、佳生君はきちっと基礎があるまともなジャンプを跳ぶ選手なので、ああいうごまかしジャンプはなるべく跳ばないでほしいです。しっかりしたジャンプのコーチがいないのが原因でしょう。新葉ちゃんのコーチでもある岡島先生がジャンプコーチみたいですけど、どうなんだろ...かつてはSPに3Fをいれているのはコーチのミスだろ、何て思ってたのですけど。ただ新葉ちゃんの3Aがいいかんじになってきたじゃないですか?明らかにジャンプのスタイルもかえて。だから思ってたよりも優秀なのかしら???4Loの問題を把握してくれているといいのですけど!

で、qとかはあっても、基本はちゃんとしたジャンプを跳んだと思うんですが、けっこう堪えたジャンプが多かったです。

でも、佳生君、まだジュニアですよ。本来ジュニアの選手が、シニアの長いプログラムで3本の4回転を転倒しないで跳んだだけでえらいかと。今シーズンJWCが開かれれば、かなりの位置にくるのじゃないかと思われます。

ファイナルに日本ジュニアが一人選ばれることになっています。男子はおそらく佳生君がくるんでしょう。女子は混沌としてきましたが。今季、JWCが開催されたとしたら、ほぼまちがいなく佳生君が選出されるはずです。正式に決まるのは全日本までお預けですけれど。

そう、JGPSがなくなってしまったとはいえ、もらったチャンスを生かして、一度でも経験を積んでおくといいのじゃないかと。シニアにあがった暁にはぜひとも上位にいってほしい選手だし、ケガでもしないかぎり、おそらくくるでしょうから。

すごいスピードで突っ走ったプロとなりました。だけど、このpoeta、フラメンコって、基本、とにかくうわーっとすごいエネルギーを発する踊りなわけです。情熱的とかいわれるのはそのせい。意識してか無意識なのかなんだかわかりませんが、あの気合いのはいったすべりが曲表現になってません?いえ、振付の岩本 英嗣さんはそれがわかっていて曲をえらんだのじゃないかしら。昨シーズンのラストサムライもそうでしたでしょ?

そう、佳生君のこのエネルギーって、強い曲にとてもあいます。強い曲といってるのは、エネルギッシュな曲というか。熱気をふりまく曲のことです。

だって小学生のころにムーランルージュなんてすべって、曲に負けなかったんです。はじめてみたとき、なに、この子、って反応してしまいました。あんな曲、ノーヴィスならふつう、曲にのみこまれてしまうでしょ?なんというか、期せずして曲表現になってしまうのじゃないか、というわけのわからないタイプです。まあ男子のほうが得でしょう。女子ならなんだか乱暴だな、って思いそう。坂本さんがこのタイプといえないことはないですか。ただ佳生君のほうがまだ曲のことを考えてるようにみえますけど。SPの手とかみてくださいね。意外(笑)にていねいにつかってますから。最後のポージングの指先なんてきれいです。

このプロもそうです。ジャンプとびまくってますけど、決して曲がなおざりになっているとは思えません。イーグルとかランジとか、ひざついてまわるとか、完成しているとはいいませんが、きっちりやって曲表現にもっていこうという意思はかんじられます。振付師のいうとおりにやってエッジをしっかりみせて点数もらおうとしているようにみえない。そう、コレオもステップシーケンスも曲との一体化を試みようとしているようにみえます。この意思があれば、あとは洗練させていくだけのはず。今のところ完成度は低い。でもよいものができていく可能性は秘めているというか。

そう、期待していいはず。ケガさえしなければでてくる選手とずっと思っているし、それにみあう演技をしてくれたかと。コロナ禍でジュニアの国際大会にはでられませんでしたが、ファイナルでジュニアのメダルに届くかもしれない、なんて期待しながらみたいものです。

 

8 Sota YAMAMOTO JPN 7 152.85 (75.35 77.50)

4S(<SO 手), 4T(< 堪), 3A<+2T, 3A, 3F3T, 3F1Eu3S, 3Lz

 

 

 

4sで真っ青になり、いや、転倒しないのだからいいとしよう、4Tで跳んでる?UR、いや、跳んでることにしようというよくわからない反応をしていたブログ主。だけど考えてみれば、この数年、転倒してない4回転みてるかしら?見てないような気がする。二種類挑もうという精神状態になっただけでうれしいです。何て甘いといわれそうですが。うーん、草太君のSSってよくみえるのですけど、8点台つけてるジャッジが4人、7.75が5人ということで7点台になってしまいました。ジャンプがURなくとべたらおそらくはあがってくるはず。そう、ここまで復活してくれただけでうれしいです。あ、コレ書いている間に草太君のEXとなりました。明子ちゃんが振りつけでおととしからすべってるやつですね。なんか余裕がでてきました?肩の力ぬいてのびのびとすべってます。おそらく試合ごとによくなるはず。ほんと、山田・樋口組が性にあったのですね。うそのようだけど。草太君のイーグル大好き。本田さん、さすがわかってますね。「このイーグルは彼の見せ場の一つです」って。コメント欄でイーグル好きといわれたブログ主にも異存はありません!

スケーティングが今イチと思っていた選手でもイーグルがよくなりはじめるとよくなってくるんですよ!ヴィンスが典型です。前はエッジの存在しない特殊な靴履いて滑っていると思ってましたが、バトルの振付でイーグルがだんだんよくなって今にいたる、というかんじ。9点台までは行かないと思いますが全然ちがいます。ネイサンみたいにイーグルでSS評価があがるのだろうという人もいますし。ただしスケアメはのぞく、です。スケカナはみてないのでわかりません。鍵山君もおそらくこれからエッジが使えるようになるはずです。FSのイーグルですごくいいのがあるので。

すみません、FSだけの話でなくなって。

 

9位以降はやはりジャンプで苦労していました。でもSPよりも3人ともがんばりました。日渡君ははっきりとURのジャンプが3本、qが2本。だいぶんきついですね。一気に闇をぬけることあるのかな。まあ、4S、4Tにいどんでの<だし、セカンドがqになったり、3連の最後で<になるのはよくあることなのだけど。

ナム君はq一本にとどめました。だけど3FがqFになりました。でもSPとは別人に近かったかも。今シーズン最後といいきっているナム君、なんとかもっとあげてね。ジュニアの小さかったころから楽しませてくれた選手です。それが背が伸びて体格がかわってから苦労するようになりました。SPで今年はさらに苦労しているかも、と思ったものの、FSでは大健闘。今度見る時はこれ以上だといいのですが。

カムデンも本来はスケーティング、表現のうまい選手です。だけどジュニアのころからジャンプは得意にみえませんでした。とくに4回転に挑むようになってジャンプミスが増えていて、その結果、プログラムをまとめきれなくなってきてます。SPよりFSはねばったでしょうか。