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3Aが明暗をわけました。当たり前のように成功したリーザと、回避したコストルナヤと<<になって転倒したカミラとのちがいが順位に現れています。

ロシアが強い、これにつきます。ジョージア代表のグバノワにしたってほんとはロシアの選手ですからね。これでロシア選手権で勝ちきれないで世界の舞台にはいけなかったのです。他国なら楽々代表でしょ、というレベルなのに。今回はまあ、跳べてたのじゃないかと。かなりトウ系があやしい選手なんですけど。身体しぼってきてくれてほっとしてます。もっとPCSだせ~。マイナス1はタイムバイオレーションです。

といってもルナ・ヘンドリクスは好きなスケーター。ぜひ、女子はロシア勢ばかりじゃないの、というところをみせてほしいです。セカンド3Tはやっぱり本来なら女子にはリスク高いですよね。

カレン・チェンもがんばったかな。アメリカ勢では好きな選手で、スパイラルとスピンは好きです。アメリカ女子はこの二つがよくないと魅力が半減してしまうかも。

また感想を足すかもしれませんが、とりあえずはっておきます。


1 Elizaveta TUKTAMYSHEVA RUS 24 81.53 (45.89 35.64 0.00)
Tango Oblivion performed by Misia 

 

 



事件ですよ。リーザのSSになんと9つけるジャッジが3人もいます。そうよね、もともと基礎はあるよね、というかんじ、でもこのクロスクロスはどうよ、という滑りをしていました。それがFSはともかく、SPはなかなかのつなぎがはいり、しかもエテリ組のように詰め込みすぎ、というかんじがしないものじゃないですか?力が抜かれた腕もなかなか美しい。何度もいいますが、つめつめでないのがまたいいんです。エテリ組などが過剰につめこんでますからね。

スピンが前はなんだか、なんだかだったのに、上達してません?少なくともこれなあ、というものではなくなってます。ミーシン組共通の弱点はスピンですけど、さりげな努力のあとがみられませんか?

最高の3Aというできではありませんでしたが、それでも実に安定しています。すごいわ。そしてリーザの3Lzは大好き。今ね、好きなルッツとぶ女子はリーザと川畑さんなんです。なんだかしらないけどとにかく好きなんです。みたらうれしくなってしまう。文句ある?というかんじ(笑)持ち味はちがうんですけどね。リーザのほうが安定しているけど。

はやくからでてきたものの、すぐに体形変化でしずんで、17だったか、ソチの後に世界女王になったものの、また次の年から沈んで、女性の身体はわからない、なんてミーシンがいってました。それでもくずけず、くさらず、元々もっていた色気というか、雰囲気満々のものがさらに進化して、いいわあ、というレベルになりました。もともとはピアソラの作曲をアレンジしたバージョンですけど、さりげにいいです。スケートとマッチしていて。20歳をすぎてまたWCに返り咲き、そこにジャンプのごまかしはまったくなく、ただただ辛抱した年月を土台にして大輪の花がさいているかんじです。トリノぐらいまで、ロシア女子は20歳すぎまで第一戦が当たり前でした。15歳最強説から少し選手寿命はのびましたが、20歳までもたないのだろう、なんてあんまりうれしくない予測がいまなおあります。でもね、女子が安定するのは20歳すぎてからじゃないかと思っているんです。体形変化をのりこえないといけませんから、ジュニア時代のバランスが通用しなくなるんです。その時期をこえたころこそが本当は充実期がおとずれるんじゃないかな。カロリーナとケイトリンがそうだったでしょ?そしてリーザが今、それを証明してくれているのはうれしいかぎりです。今度こそ、今度こそオリンピックですよ。

 

2 Alena KOSTORNAIA RUS 17 78.61 42.88 35.73

曲:Am I The One by Beth Hart

復活しましたね。3Aは回避して安全策にきましたが、きれいにとんでます。すべりがね、独特だと思うんです。ロシア式とちょっとちがう。少し深く氷に入るスタイルというか。荒川さんに近いとマッシさんはいってましたがそれはよくわからない。個人的には荒川さんのプログラムで好きなのは2つしかない一方で、コストルナヤはほぼ常に(笑)変プロをねじふせているかんじです。だから気合いいれてみてしまう。このSPもどうよ、とロシアテストスケートでみていたのですが、例によってねじふせましたよ。いいですねえ。いいプロとは思わないけど、こんなふうに、この味ですべるスケーターは他にいますまい。問題はジャンプ構成です。今回はカミラが失敗したので2Aを確実にとんだコストルナヤに軍配があがりました。でもこれがいつも通用するのか?というのは疑問です。INがリーザにつぐものなのは当たり前として、人によってはリーザよりいいと思うはずとして、COもおそらく今回は一番よく、何せミスなしですから3Aをとんだリーザよりはおとってもあとはよいのもわかる、TRはジャンプが失敗しても驚異的な身体能力をみせたカミラよりは劣るでしょうねえ...滑りがリーザより下、カミラと同点というのは相当議論の余地があるかもしれません。それこそ好みの問題だろうけど。個人的には3人娘の中では一番すきです。なにせ4回転のごまかしがないし、3Aはトゥルソワとお話にならないレベル差があるし、このすべりと表現の個性は捨てがたいものですから。
 

 

3 Kamila VALIEVA RUS 15 74.93 (40.62 35.31 -1.00)

 

誰がなんといおうとこの選手の音の取り方、身体の使い方は好きです。もう群抜いているようにみえます。先日公開されたボリショイのプリマとの練習動画、短い時間とはいえ見劣りしている気はしませんでした。

滑りもこの年にしては実によくて。3A決めてたらたぶん一番上にたったのじゃないでしょうか。少なくとも、平昌シーズンのザギトワよりはるかによいです。

かちかち、っとポーズや位置がきまっているかんじがするのがまずあります。そうですね、完璧なアンドゥールで情緒豊かに踊るバレエダンサーっていますけど、まさにそれ。なんとといってもこの体幹のすばらしさ。どことってもきれいです。そこにすばらしい曲との一体感がくる。

そう、ジャンプだけ。そしてそのジャンプにちょっと不安がありますね。明らかに体形変化がでていまして、身体の厚みができてきてます。たぶん、ジャンプが必ずしも成功しないのはそこでしょう。といってもこの跳び方きらいではありません。3Aみてくださいね。目くじらたてるほどのプレロにみえますか?練習で4Lzのプレロがひどかった、と教えてもらったことがありますが、そりゃそうでしょ。女子にプレロなしで4Lzはまずとべますまいよ。跳んでるほうを疑ったほうがいいです。トゥルソワは180度どころか270度プレロで稼いでいるのじゃないかとうたがってますし、シェルバコワはエッジからしてあやしいことが多くて。同じ180度以上のプレロなら、エッジは?がついても、空中がきれいな分、シェルバコワのほうがマシか、なんて思う始末。トゥルソワのはちょっとごめんこうむりたいです。もう体幹もなにもあったものじゃないようにみえるので。でもどちらも<<つけて3LzにダウングレードしてしかもGOEマイナスが妥当じゃないか、なんて個人的には思ってます。

女子が4回転とぶなら、180度プレロがあって当たり前の4Tか、90~180度のプレロならまあいいだろうと思える4Sでしょうねえ。男子は90度未満であってほしいけど。女子も90度程度までであってほしいけど、まあ多少のおまけはいいのか、なんて思ったりします。3Aもほんとはプレロ0であるべきですが女子は90度程度までなら許容すべきだと思っているので。ISUの押し込みのおかげで、90度まではプレロとしてとがめたりされないのが長年の慣習になってます。90度ぐらいまでなら目くじらをたてるべきでないでしょう。

カミラが4Tと4Sとぶのはそれででしょう。180度まで、90度ぐらいのプレロならあって当然というか、認定されて当然のジャンプで、女子が跳べるとしたらこの二種類のはずです。そりゃ、まともな90度程度のプレロの4F、4Lzをとぶ女子が将来あらわれるかもしれません。でも少なくとも今のところはいない。それだけのこと。

エテリ組はまともな、異議がでない金メダリストをつくりたいのじゃないかな。カミラが4Tと4S成功しているときは許容範囲のものにみえますけどね。そう、こわいのは体形変化とメンタルでしょうねえ。だいぶん丸みがでてきてますでしょ?さらには戦闘民族ではなく、アーティストにみえます。私、まじめにオリンピックで金メダルとったら引退して、どこかのバレエ団で長年世界中でおどったら、と思ってますもの。20年から30年、うまくいけば40年長くみることができるはずです。

 

 

 

4 Anastasiia GUBANOVA GEO 5 69.50 39.75 30.75 -1.00

 

 

 

アーティスト、というならこの選手もまさにそれなんです。JGPSにでてたころはもう大好きでした。ロシア選手権でも応援してたんです。なんとかJWCにでないかって。ロシアでなければとっくにシニアの世界で活躍していたはず。だけどロシアでしたからねえ。ジョージアに移籍してくれてありがとう。じれでやっとやっと、世界で見ることができます。欧州選手権はまちがいなくでるでしょうし、オリンピックはジョージアは枠もってるかどうかちょっと今、確信ないので見られるかどうかわかりませんが、WCはほぼまちがいなく予選を突破して、うまくいけばベスト10にはいるはず。そしたら来年以降はGPSの常連になるでしょうし、もしかしたら表彰台もあるでしょう。ジャンプが安定しないというマイナス面もあるんですよね。トゥ系みてくださいね。なんだか変でしょ?だけどこの滑りみてください。この曲がなんだか素敵にきこえてきません?特別いいプロとも思えないのですが、それにしても優雅です。グバノワがシニアの国際大会でみることができるなんて夢のよう。あと一年はやく移籍があれば、なんて考えてしまいます。女子でみたいものをみせてくれるスケーターの一人じゃないかと。-1はタイムバイオレーションです。

 

 

5 Loena HENDRICKX BEL 28 68.82 35.39 33.43

曲:It's All Coming Back To Me Now by Celine Dion

 

 

でね、でね、ルナも好きなんです~♪そうよ、このすべりならPCSですべて8点台なんて当然です。個人的にはカレンよりよいと思います!ああ、3年すべった曲をかえました。このプログラム、はじめてみます。あああ、コンボがうまくいきませんでしたね。両手タノもこれなら許容よ、なんて思ってしまう(笑)このステップいいわあ、と思っていたら、レベル4でした。そう、お兄さんのヨリクもステップが見所のスケーターでした。今はコーチの一人になってます。キスクラにいるのがヨリクですよ。大人の女子にしかできない雰囲気でせめてません?ロシアの滑り方とはちょっとちがうのよね。うまく説明できないんですけど...復活してくれてほんとうれしい。そしてじわじわあげてきてくれてるかんじがします。今年はケガなしでありますよう。北京でお目にかかれると信じてます。あはは。キスクラではティッシュケースでポーズとってましたね。

 

6 Karen CHEN USA 26 67.50 33.87 34.63 -1.00

 

 

ジャンプはちょっと問題あるでしょうか。腕あげたのもなんだったのだろう、とうかんじでしたし。ステップはきらいではないですが、個人的には特に好きでもないというかんじ。でも好きな人もいるのではないかと。だけど、なんといってもスピンとアメリカ女子伝統のスパイラルがありますのでいつも楽しみにしています。軸がきっちりのスピンの美しさと2:46ぐらいかなのスパイラルはお楽しみくださいまし。