コメント欄にもかいたのですが、先日の4CCの演技について2月10日のあさチャン!で織田君が面白いコメントしているのがTwitterにあげてあったので、のせておきます。


https://twitter.com/miruru1207/status/1227106769849110528

やはり難度があがったんですね。

1. 助走が短い  わけわかりません。2秒短いという検証動画がはいってます。3Aから3Fもなんて短い。エッジは正直立ってると思います。Fのエッジがあやしいのはほぼ過去のことになりつつあったのだけど。だけど、この短さはなに。4秒で2本です。練習して1ヶ月もたってないんでしょ。そりゃ、エッジ多少おかしくなります。飛ぶほうがおかしい。織田君笑いながら、難しさを説いています。


2.技術と芸術の融合
優雅にメリハリをつけながら演技

ここでは首をいってますけど、今年の羽生君の進化の一つが上半身の表情の豊かさです。

3. 4回転ルッツへの挑戦

そうなんですよね、平昌後の流れの一つとして、「4Lzへの偏重」があります。妙に基礎点が高い。誰もとんでもいない4Aが大きく引き下げられたのに。おまけにGOE 0.1倍というルールのおかげでGOEまで高いです。

実はいい4Lzとんでいる人ってほとんどいません。飛べる人は増えましたが、問題がある人が多すぎます。GOE4だしてもいいのを飛んでるのはボーヤン、コリヤダ、羽生君の3人だけじゃないかな。成功率が高いとはいいませんけど。ボーヤンに4つけるにはあの頭を後ろに下げる問題より回転をちゃんとやる、というのを評価しないといけませんけど。

 

現状、そんな価値あるのか?という4Lzがすごく多い。

問題点のあるジャンパーみるとこんな図式になってしまう。

1. プレロ、フルブレード ...  サマリン、アリエフ、ヴィンス、サムソノフ、グラスル(たぶん、ここにいれていいと思います)、トルソワ、シェルバコワ、アリサ・リウ

2. 怪しいエッジ... シェルバコワ

3. 低い、回転ギリ... ネイサン

グメンニクどうだったかおぼえてないのですが、1だったような。駿君はうううん、練習ふくめ、1も2も両方みました。JGPFのはわりときれいにとんでたような記憶があります。1も2も無縁の4Lzとびつづけてくれるようになるとうれしい。

 

もらしている人いるかもしれませんが、とにかく、すごい、真性4Lz、と思ったのははじめにあげた3人だけ。

1のほうが2より問題で、実際は3Loじゃないのか、というふうに見えるって変でしょうか。プレロはどこを起点とするかの意見が人/国によって大幅にちがうので、我関知せず、というかんじでISUは放置しています。だからおとがめはないのですが、180度ほど下回っているようにみえないこともない。なんかねえ...で、トウをちゃんとついていないので、トウ系ジャンプには見えないという。プレロはもうしょうがないとしても、4Lzとんだらトウをついてるかどうかをスロー検証したほうがいいのじゃないか、なんて思ってしまう。トウ系ジャンプの場合、フルブレードとプレロはセットなので。

ハビが1年前の欧州選手権でいっていたのが1の問題です。基礎点が高いというのと、ジャンパータイプはLzエッジが得意な人が多いというので、4Lz挑戦者が増え、認定

2は直前でエッジがかわる問題です。3回転ぐらいだとよくとがめられるのですけど、スルー。まず、わかりにくいというのがあります。変なもので、その癖があるのがわかってしまうと、どういう動作したらエッジがあやしくなるのかもわかってきて、おかげで1と2がセットのシェルバコワのジャンプをみるともう気になってしかたない状況になってます。また、スローでみなおすとeか!でしょ、ということになってしまう...この見逃しは、良心的に考えるなら、「わかりにくい」からジャッジができているものとみて、スルーしてしまう、ということです。スローでみなおす時間がないのでしょう。時間との闘いでジャッジやってますから。悪く考えるなら、わざとスルーしているのじゃないか、ということになる。メドベの3Lzがロシア時代はスルーされていたじゃないですか。あれと同じ理屈。今はほぼ常に!かeがつきます。昨年のWCでも、おかしなエッジでとんでました。が、おとがめなし。というより、女子はテクニカルが職場放棄したかのように、いろいろあやしいものがあったのに一切つきませんでした。上位陣で坂本さんのルッツもエッジは通常速度で見ても、スローでみてもe相当にみえましたがやはりおとがめなし。なにか裏であったのか、などと勘ぐってしまう。オーサーにもeに見えたのだと思います。キスクラで白目むいてましたもの。その結果、どういう結果になったかはご存じの通り。

3Lzならまだいいや、とわりと鷹揚でいたのですが、3Lzでも結果がかわるのだというのがこのときに思い知った次第。メドベは好きな選手ですが、なぜWCだけ、なにか裏取引して、テクニカルに指示だしてあって、テクニカルがそれを拒絶しないまでもサボタージュの形で抗議したの?なんて思うと哀しくなってしまう。考えすぎかもしれませんが。

それが4Lzになると、ますます得点にかかわってくるので、よけい嫌気がさしてしまうのです。おかしなエッジとフルブレード、プレロの4Lzより、リーザの明確なトウ、すばらしいエッジの3Lzのほうがよほどか価値があるようにみえるのに、得点差がひらくって、なにか根本がおかしいのじゃないか、とか。

3ですねえ。1と2よりもよほどかマシです。エッジ、トウはすばらしいですもん。それだけでも1と2よりよほどかいいジャンプ。

ただ、ロシア式の飛び方するネイサンは下まわってるんですよ。80~150度の間にあたるんじゃないかな。肩からまわすから、足下つられるんでしょう。でも、ルッツって下回りにくいジャンプといわれていること考えるとちょっと多めな気もします。ただ、断じて半回転かせいではいません。だからプレロととがめることはできません。

で、回転軸をきっちりキープするために、オリンピックイヤーよりもかなり高さを減らしました。おかげで成功率がはねあがりました。ここがまず問題にみえる。ネイサンのジャンプって、GOEが4か5つくための必須条件である「高さ/幅」をデフォルトで満たしてますまい。ということはGOE3まで止まりなのに、なぜか4とか5がついてます。かけてもいいですが、男子ジャンプで高いとみなされる60などありますまい。2年前なら60以上のもあったかもしれないけど。小柄だから、などといういいわけは許容しません。鍵山君はさらに小柄ですが、60超えたのをとんでます。幅にいたっては、全出場選手中、下のほうじゃないかな。これはしょうがないのです。幅飛ばない型だから。ロシアの方式は高くとぶけど、幅はとびません。高さが60あれば文句いわないのに。50~55ぐらいかと。たぶん、ルッツは55ほどでしょう。

回転は軸きっちり、すばらしい速さで、現在、No.1といってもよい回転。私にはフィギュアジャンプというより、バレエのザンレールにみえますけどね。ザンレールって上にあがるジャンプですので、こういう意味でも幅跳べないんでしょう。FでもLzでも同じ軌道ですべってきて、直前でエッジをかえる、という器用なことをしていますので、調子によってころころFとLzをかえています。Tでも同じ軌道なので、おそらくできる。とがめるところは一切ありませんよ。でもジャンプの感触はみんな同じ。ジャンプを表現にしている人は、ジャンプによってちがう性質だせますから、ネイサンはジャンプで表現できますまい。実際、みたことない。この跳び分けだと、今後もありますまい。これって、音楽表現で考えるとマイナス要因だと思うけど。

低いからでしょうけど、高速でまわっているのに回転はギリというかんじです。80度ほどたらなくみえることが多い。ということは、下回っているのを考えと、空中でまわっているのは3回転半ぐらいなのだろうか、なんて気もします。あと回転ギリギリすぎるせいか、降りが決してよくない。マイナス評価にはならないかもしれないけど、着氷まで体が美しく使えているとか、フローがあるとして、プラスにするにはおかしいというふうに見える。

ジャンプ前のTRは前よりはあると思いますが、豊富とはほど遠いでしょう。バンクーバーのTR5ついたプルシェンコよりも少ない気もする...

うううん、あらためて考えても、マイナス要因はないけど、プラス要因もない...体の使い方がプラス要因といえばそうだけど、着表がボトンとみえること多いので、常に適用するのは無理なのでは。


つまり、基礎点はいつもついても何の異存もないものの、でも、決してすばらしい質とはいえない4Lzを飛んでいるのがネイサン、に見え続けているのに、4だの5だのでるからぶつぶつ言い続けているわけです。エラーは常に見逃すし。

つまり、すばらしい4Lzとんでいる選手、上であげている中ではいないでしょ?なのに、認定されて、GOEまでついているのです。しかも基礎点0.1倍ルールのおかげでGOEも妙に高い。わけわからない4Lz偏重の波がきています。4Lzとんでおりたら、+4か5とジャッジが思いこんでいるのか、裏指令がでてるのでしょう。

だから4Lzは飛ばないとかてないのです。この偏重、いいかげんやめにしてほしい。飛んでいる人数考えても、4Lzってほんとに一番難しい4回転なのか?という疑問は大いにあります。だいたいエッジ系ほど氷に左右されないです。下回りやすいジャンプなんだな、と妙な認識がこの2年で強くなったルッツ偏重状況でした。

この波をのりきるためにはルッツとぶしかないのです。でもプレロなしにまともに飛ぶにはこの4Lzってきわめてむずかしくなります。フルブレード、回転、高さ、幅をAIが全部測定して点数をはじきだす時代がきたら、1~2にあげてるグループの4Lzって、認定されないか、認定されてもマイナスが必ずつくようになるだろうし、3のネイサンはGOE1~3でおちつくのでしょう。3はきれいに降りて流れがでたときに限られるでしょうから、8割方は1か2になるんじゃないかな。

もうすでにAIいれて2年もすれば、上に書いたようなものは自動解析してあっというまに得点でるようになるんじゃないの、という気もするんですけどねえ。カメラ増やそうともしないのは裏で操作できなくなる状況を増やしたくないからかしら。


あと、面白かったのが、ジャンプの失敗状況を解析している岡崎さんの記事。

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岡崎真の目】羽生ゆえ高次元のミス 的確な状況判断光った
[ 2020年2月10日 07:45 ]

https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2020/02/10/kiji/20200209s00079000519000c.html

羽生の演技はいくつかミスはあったものの、今までの「SEIMEI」と比べ、終始エネルギーを感じさせる内容だった。ゆったりとした音の中にも力強さがあり、ジャンプも落ち着いて跳んでいた。
 冒頭の4回転ルッツは高さも流れもあった。ただ、体が少し前傾していた。私の想像だが、恐らく前傾したままだと着氷時に前に詰まってしまうと考えたのではないか。着氷時に前に体重が乗ると爪先が引っかかってしまう。そこで少し後ろに重心を下げようとしたところ、今度はかかとに乗りすぎてしまい、体が左に開いて大きくステップアウトしてしまったように見えた。そのままでも降りられたにもかかわらず、降りた後の流れをより引き出すために、とっさに微妙なさじ加減をしたがゆえの失敗で、まさに羽生ならではの高いレベルのミスだったに違いない。

 その後は冒頭の失敗を引きずることなく、前半は順調にこなした。後半のトーループの連続ジャンプは最初の4回転で少し詰まってしまい、このまま跳んだらきちんと降りられないと瞬時に判断し、とっさに1オイラーを挟んで3連続に変更したのだろう。的確に状況判断をし、変えられるのはさすがだ。

 次の4回転トーループでも連続ジャンプを狙ったのだろう。結果的に転倒してしまったこともあり、演技点もあまり伸びなかった。ただし、攻めた結果の失敗であり、しっかり挽回もしているので、3月の世界選手権へ向けて心配はいらないだろう。スーパースラムの称号はジュニア時代からずっとトップであり続けたことの証明。胸を張って世界王座奪還に挑んでほしい。(ISUテクニカルスペシャリスト、プロコーチ)

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あ、そういうことなのですか。むずかしすぎることをやっていたんですね...ジャッジ能力がある人が、スローみなおして、こういう結論に達したような。真相は本人/コーチぐらいしかわからないんでしょう。こういう質問だれもしないし。

 

★操作ミスをずっとやってまして、この記事も二回投稿してしまってました。まったく同じ内容だったので削除しましたが、いいねをくださった方、どうも申し訳ありません。これと新しいまちがいに二度もくださった方まで...お気遣い、ありがとうございました。気をつけます、と書けばいいのですが、あまりにも同じことをやっているので、またやらかすかもしれません。またやってる、ばかなやつ、と笑い飛ばしてくださいましm(_ _)m