今更、なんですが、これまで書いた選手以外にも、競技プロはDOIみながらメモにとったので、それを発展させて書いてみたいと思います。DOIは、7月1日からはじまった新シーズンの予習になってくれてます。今回は友野君、次回はゆは菜ちゃんと紀平ちゃん。優奈ちゃんもちょっと。

 

友野一希

 

動画を用意したのですが、削除されちゃいました。残念。放送前に取り締まりがきびしくなったのかしら。


今年は意欲作/冒険作だろうと思えるSPをフィリップ・ミルズとつくってまして、どうせならそちらがみたかった、などと思ってしまったのです。ロイヤルバレエ団のマグレガーの作品の曲。なんて斬新。わくわくします。新し物好きのB型の血が騒ぎます(笑)マグレガーからは、「すばらしい選択。いつか自分で君に振付したいもの」なんてTwitterがきてます。ふふふ、そうなるといいね。
https://twitter.com/naniwatomono/status/1128909381779591173

一方、ムーランルージュ。きらいな曲ではありませんが、なにしろ毎年だれかがやってます。今季も把握しているだけで友野君をいれて3人が使用。さらにはオリンピックシーズンのテサモエでブログ主としては満足してしまいました。例のリピ病がでて、終わったとたんにテサモエみて、友野君を忘れるかもしれない、なんて思ってました。

でも、実際にみてみると、なかなか面白いプロでした。ミーシャなら、この曲、こう料理するよね、と納得してしまうアプローチがいっぱい。たしかに渾身の作かもしれません。あと、友野君の気合いもかなりのもの。

まず曲の切り替えの意識がはっきりしていて、これまでにはなかった重厚感をだそうとしているのがよくわかります。今のところはそれが達成されているというのではないと思います。でも、意欲はすごくわかる。そして曲負けもしていません。この曲に食われるスケーター多いので、それだけでも立派な気がする。


去年、世界選手権5位という大躍進。続く昨シーズンはGPSではじめて表彰台にのぼったというよい面もあったとはいえ、全体的に不安定で、世界選手権代表にのこれず、4CC、ユニバーシアードでも芳しい成績を残せなかった悔しいシーズンだったはず。

だから新シーズンにかける意気込みは強いんでしょう。GPSで表彰台はもちろん、全日本で表彰台にたって、WCにいきたいでしょう。そう、狙うは日本No.3。そして2018年越えをWCで果たすことですよね。

そのためには4回転を安定させることもあるのですが、他にも、PCSを8点台にのせられるかどうかが課題です。ユニバーシアードではSSが8点台にのったのですが、昨シーズンはあとは7点台でした。表彰台にたったロステレコムでも7.93です。

今年はどうか、というのがやはり注目点。いいところは、前よりもよく滑っているようにみえるところ。まだフラット気味のところが目につくのですが、割合は減っているということ???ちょっとこのあたりは来シーズンの課題というか観察対象というか。もし、フラット気味のところが減ってきているのなら、好材料です。シーズンの進行にしたがってぐんとよくなっていく可能性もでてきます。

だけど、友野君の場合、SSにもう一つ問題があります。エッジを使っているつもりなのに認定されていないんじゃないかしら。

ステップシーケンスのレベルをみるとわかります。レベル、なかなかとれないです。昨シーズン、ざっとみたところ、昨年はレベル4が2回、2が2回、3が3回。FSはロンバルディアでレベル4とりましたが、あとは2が3回、3が3回。2は明らかに問題です。

FSのほうが取りこぼしが多いのは、振付のせいだと思われます。佐藤操さんは友野君のリズム感が気に入っているらしく、とにかく細かく動かそうとする振りが多い。ツィゴイネルワイゼンとか、昨年のリバーダンスとか。観客がわいてましたが、純粋に点数を考えるなら、損なプロだったかもしれません。エッジが浅いとみなされて、ステップ取りこぼしていたのじゃないかと。観客に受けるプロと点数のとれるプロは必ずしもいっしょではない、と昔、キル・ビルのときに鈴木明子ちゃんがいってました。そういうことなんでしょう。

新シーズン、ステップシーケンスのレベルをみながら、SSをはじめとするPCSがあがっていくかみていきたいです。GPSは初戦のスケートアメリカ(10月18~20日)と、第5戦のロシア杯(11月15~17日)です。