なんだかいっぱいやり残したことを作ってしまってます。

 

このシーズンベストシリーズもその中の一つ。今更、誰が興味をもつのだ、というかんじですが、やりかけたのでやってしまいます。来年は4月にシーズンベスト記事はすませるようにせねば。記憶が新鮮なうちのほうがいいですもんね。

 

ベスト5まではあっさり決まったのです。で、それ以降が決まりませんでした。この5つの印象が強かったせいでしょうか。ということでベスト5を。5中3がロシアですか...

紀平梨花  NHK杯

 

はじめてこの選手みたのはノービスでした。歯の矯正をした黄色い衣装の子がなんだか気になりました。3A跳ぶというので注目したのかもしれません。その時はうまくいきませんでしたが、気になったので、翌年のJGPSもみるはめに...で、年々、お気に入りの選手になったわけです。今後の日本女子の注目株は紀平ちゃん、とまわりにもいい回ったのですが、ライトファンしかいないまわりには理解してもらえず。誰、それ、とかいわれ続け...全日本で表彰台にあがった時も反応はなし。このNHK杯の結果でやっとわかってもらえました。そういう意味でもこの試合、とても印象深くて。もちろん、SPでだいじょうぶか、となっていたところで大逆転をみせてくれた最初の試合でもありました。この曲、アスリートモードになるのにぴったりだったのかもしれません。来年はSP、FSがそろう試合がありますように。技術も表現ものびていきますように。

 


ブレイディー・テネル  国別対抗戦

 

 

これ、めちゃくちゃよかったのです。エレメンツもクリーンだったのですが、ほぼすべての要素に意味を感じることができまして、これこそIN、というものをみせてくれました。オータムクラシックまではわりあい順調でしたが、そのあと、苦戦が続きました。挑んでいたセカンド3Loをやめて3Tにしてもなかなかうまくいかず。ところが国別ではこのできです。びっくりしました。ピークがあと1ヶ月ほどはやかったら、と思ったかもしれません。それと、本当に思い描いていた構成ではないのでしょう。そのおかげで、 それでもこれだけのものをみせる力がある、というのはすごいことではありませんか。来シーズンは柔らかな曲をつかいます。がらっと色をかえてくることができるのか楽しみたいです。


アリョーナ・コスタルナヤ  ジュニア・グランプリ・ファイナル

 


またしてもジュリエットです。でも、まったくちがいます。テネルのが逆風に負けまいとする決意にみちた戦闘的ジュリエットであるのに対して、こちらはこの上なく美しい令嬢ジュリエット。運命に揺れ動かされこの衣装の青もなんてきれいでにあうのでしょうか。エテリ組の面々、ジャンプはなにせプレロの問題があって好きじゃないのですが、滑りはうまいなと思ってみること多いです。でも個人差は存在していて、おそらく今、No.1なのはコストルナヤでしょう。ジュニアで8点台がずらりなんて、まず考えられません。足元みているだけで楽しい選手。なにをやってもにごりなく、美しく展開していくじゃないですか。その点だけでも注目してしまいます。3S+3Tでちょっとつまったのが唯一の小さなミスの演技でした。これ、謎プロもいいところで、いっぱいのロミジュリをつなげてますが、曲調が大きくかわるわけではなく、切り替えでストーリーをかんじさせるわけではなく。いったい何がやりたかったのでしょう。時間いっぱいを使って、美しいジュリエットを見よ、といいたかったのでしょうか?キスクラにきて、小柄なのに改めてびっくりするというのを何度もくりかえしています。来シーズンはシニアデビューです。PCSはたぶん早々に9点のってくるのでは。問題は高難度ジャンプ競争に打ち勝てるかどうか。背が伸びて跳べなくなったとかで封印してきた3Aがでてくるかどうかもみていきたいものです。
 

エリザベート・トゥクタミシェワ  国別対抗戦

 

リーザ復活の年と思っていたら...ロシア選手権の欠場でWCに出場できず、たいへん気の毒でした。ソフィア・サモドゥロワが欧州選手権で優勝という番狂わせがあったから、そうなったような気もします。二人の力を考えると、リーザのほうが上なので...出場してたら最終グループにおそらく残って、うまくいけば表彰台いけたと思うんです。ほんと、国の代表枠+αで、その年のランキングで代表になれなかった選手を対象に、予選やって3~5名ぐらいが予選勝ち上がり出場、とでもしたほうがいいのでは。特にロシア人女子はジュニア、シニアともにGPFに残っているのにWCには出場できない、というのが常体となってしまっています。ある意味、WCのほうがGPFより楽なのかもしれない、なんて思ったりします。話はそれましたが、リーザはWCに出場できなかった分、国別対抗戦で力を発揮してくれたのかもしれません。もう最初からリーザ節全開で、3Aも3Lz+3Tも軽やかに美しくきめてくれます。しかし、この演技、ハイライトは3.57ごろのクリムキンイーグルのあおりじゃないですか(笑)これにくらべると、FaOIはどうもヴァカンス明けモード(爆)後半に期待しております。この片鱗をみせてください。いや、シーズンオフはどうでもいいですか。来シーズンもなんとかこの調子で。


エフゲニア・メドベージェワ  ロシア選手権

 

 

昨シーズンの前半は苦闘の連続でした。ロシア選手権SPもジャンプミスがありまさかの14位。しかし、失意の中、キスクラにいたメドベに贈られたのはなんとも暖かい拍手でした。そして、SPからうそのように立ち直ったのがこの演技。なんとリベルタンゴのところであおってみせました。そうか、ムムキのパートって苦闘の部分、リベルタンゴって苦闘からの自由なんだ。キスクラでは転倒があったのでジュニア3人はぬけませんでしたけど、この演技から立ち直ってWC代表に滑り込み、WCではメダルを獲得しました。この演技をみても、そりゃ、苦労して当然、と思います。滑り方がかわってきてるし、ジャンプも矯正中なのがわかります。その一方で、このまま進めば実に楽しみな展開が来シーズンはまっているのだろう、とも思います。FaOIみても、いろいろな矯正と変更は粛々と続いているようにみえました。エテリ時代とはやっていることもかわってきましたし。リーザにはりあう必要はないような気もするけど(笑)来シーズンからそろそろロシアとカナダのスケートの完全な融合体がみられるかな。楽しみです。