羽生君のファンタジー・オン・アイスの出演、決まってしまいましたね。WCのときの状態を思い出すに付け、4Aとか4Lz、4Fに挑戦すると断言しているのに、足は大丈夫なのか!?何て心配してしまうのですが、ご本人がやる気ならば大丈夫なのだ、ということにします。きっと仲のよいスケーターにかこまれて楽しいはず。ジャンプはなるべくとばないでいいです。大事なのはシーズンはいってからなんですから。
で、コメント欄で、ハイドロが進化していっているという話になったので、思わず古いのからみなおしてしまいました。
ほんと、びっくりするほど進化してます。以下、根性無しのブログ主には自分で動画をきりとる元気がないので、みな、お借りします。YouTubeにないものはリンクをはります。リンクにはってあるものはハイドロのみきりとって、スローで調整したりしてくださってます。
まず、初期。これは2008年12月、初出場だった全日本のときのエキシです。すでにハイドロを冒頭でやっています。これ、楽しいエキシだったのです。
とはいえ冒頭のハイドロ(24秒ぐらい)、みてください。ハイドロ姿勢も、いかにもがんばってる、ってかんじなんですが、たぶん一番問題なのはたちあがるとき。背中がまりっとまるまりますよね?
続いて、ハイドロ集がありましたのでのせてみましょう。
2009年があったり2012年があったりしていますが、ハイドロの姿勢自体がなんだか背中がまるくなっています。とはいえ、2014年の冒頭になるとかなりよくなっていませんか?
この動画がアップされたのは2014/06/01となっています。
最初のはソチ直後のWCエキシです。冒頭から6年経過。真央ちゃんと競演して、くるくるやってくれたやつです。真央ちゃんがスピンをしているまわりをハイドロでぐるっとまわるわけですが、中央の真央ちゃんをみているせいか、だいぶんハイドロ姿勢がちがいますよね?そのあとのハイドロは、2008にくらべてたちあがりがとてもよくなったのが明らかにわかります。
ほかにもハイドロ集をいくつかみつけたのですが、年代がまじっていました。重複するものがかなりありましたので、省略。
向上の順序としては、
起き上がりの姿勢がよくなる⇒ハイドロの姿勢自体が背中がのびるようになってきている
とみていいのではないでしょうか。起き上がり姿勢は体幹がより強くなって、意識的に背中をのばして、と思うようになったのじゃないかと思われます。昔はよくジャンプの後などに姿勢が良くないことがあって、背中をいれかえたい、という発言までありました。ハイドロでも同じことがおこっているといっていいのかもしれません。これだ、という形をイメージして、それができないのはなぜなのかを考えて、問題点を意識して克服していったのではないかと。
ハイドロの時の姿勢そのものは、頭の位置のせいでしょう。
2015年のグランプリファイナルのときのSeimeiのハイドロをごらんください。ハイドロだけうまくきりとってくださってます。リンクをはります
https://sakurb.blog.fc2.com/img/gpf-se3-hy-lat6g2.gif/
頭が下をむいているときは必然的に背中がまるまりますよね?で、あげていくとまっすぐになっていく。たちあがりはとてもよいです。
2015年のSeimeiで、たちあがるときの手の表情のちがいをみせてくれる動画をリンクしておきます。どんどん表現がかわっていくのがわかりますよ。
http://blog.livedoor.jp/happy10dayo-sanpo12/archives/1047978148.html
おそらくは2015~16年にかわっていったのです。というのが、2016年NYOIのときのThe Final Time Travellerのときのハイドロ。どんどんよくなってませんか?もうなにげにハイドロをといています。2008年のころからの熟達ぶりがわかるというもの。
https://sakurb.blog.fc2.com/img/ny17-5-hy-sat6g-2op.gif/
こちらが2016年WCエキシのレクイエムのハイドロです。顔が腕のほうをむいていて、ハイドロの姿勢も背中がのびていてたいへん美しい。
https://sakurb.blog.fc2.com/img/w-exre-hy-m-sl-at7gop.gif/
ここまでかわったのは、シェイ=リーンの影響もあるのか?何て思ったり。というのが、シェイ=リーン・ボーンはアイスダンサー時代にもハイドロで名をはせていたスケーターなのです。
4:10ぐらいのところでハイドロやってます。
下のはプロになってからのものですが、女性がこれやるか、というハイドロをやってくれてます。あと、ハイドロの応用なんだろ、という動きも。
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https://www.nicovideo.jp/watch/sm23513490
ここからは完全にコントロールしてハイドロをやっているかんじです。おそろしいことに顔の位置が関係ないのではないか、というものになっていきます。どういうイメージかによってかえることができるレベルになってしまったのでしょう。
こちらがHope & Legacy GPF 2016 マルセイユのです。
https://sakurb.blog.fc2.com/img/z-gpffs3-hy-l-sl-at5gop.gif/
ノッテ・ステラータ
2018年WC
顔の位置は最初低いはずなんですけど...
https://sakurb.blog.fc2.com/img/z-wex-hy-sat6-8g.gif/
またみたくなったので、もう全部はってしまいます。こちらは平昌オリンピックのもの。ちょっと遠い画像なんですが、細部はともあれ、すべりぐあいはよくわかるかも。
こちらはイル・ヴォーロが羽生君演技映像をバックに唄っているものです。歌詞がでてくるので、動きと歌詞の連動がわかりやすいです。デイヴィッド・ウィルソンって歌詞(曲)と動きを細かく連動させる振り付けをします。そして、おそらく振付師のイメージをこえたものをしてしまっているかんじがします。
https://twitter.com/usui_1207/status/1126813753490792454
春よ来い
またしてもハイドロは進化して、ちょっとありえないような低い姿勢に。はじめてみたときはあまりの衝撃に...スロー動画が以下にあります。
https://sakurb.blog.fc2.com/img/z-sw-ex-hykiss-xlllat10gg-1-at10-13-1.gif/
Origin
同じハイドロといっても、春よ来いとは、まったく別物の表現です。
https://ameblo.jp/takeruairi/image-12408289727-14274838231.html
あらためて進化がすごいなあ、ということを再確認することになりました。まだ現役で見られるのはうれしいかぎり。アイスショーも無理して跳ばないで、こういうスケートの醍醐味をみせてくれたら、何の不満がありましょうか。試合ではジャンプで決まるところはあるとはいえ、点数が決まっていないこういうムーブメントがフィギュアの醍醐味ですよねえ。
おまけ
「レジェンドを象徴する技の数々」をならべた動画があってよくできているのではっておきます。
・ドーナツ・キャメルスピン
・ビールマン・レイバックスピン
・バックカウンターからの3A
・ヘランジ
・ディレイドシングルアクセル
・ハイドロ
・レイバックイナバウアー
・ツイズル
・プリンスのアレ(注:ニースライド)
・ジャンプ前後のスプレッドイーグル
・様々な腕の形のスピン