4月に自分にとっての今シーズン男子ベストSP 3つという記事をかきました。1位 ロステレコムのオトナル(羽生結弦)、2位 WCジェイソン・ブラウン、3位スケートカナダのキーガン・メッシング。

一ヶ月近くたって、今更ですが、ベスト10がえらべそうなのでのこり4~10位をかいてしまいます。あくまで自分にとって、です!こいつ、こんなのを2018-19年ベスト10にえらぶのか、と白い目でみられませんように。ベスト3にしたって、はじめの2つはともかくとして、キーガンを3位にあげるのが自分の好み全開だと思いますニヤリ

 

あと順位は選べません。最後にあげたのは昨日きめたので、10位だと思いますがあとの4~9位はきかれるたびにちがう順位でこたえそう。

 

ミハイル・コリヤダ 欧州選手権 SP

コリヤダってプレロだらけの今のロシアの中ではクリーンな技術をもっている選手だと思うんです。というか、何か問題があるときはジャンプミスに直結して転倒するわけだけど...でも、とにかくごまかしが感じられません。愚直に独自路線をいっているようにみえます。ジャンプは高く、スピンはうまく、すべりだって見てしまうお気に入りのスケーターの一人です。さらにはオンリーワンといっていい独自の表現。問題は、めったにクリーンなプロにおめにかからないこと。昨シーズンはこのSPとWCのFSだけでした。どうやら鼻の問題は解消できているようで、WCでSPのミスは心理的な問題、といいきっています。来シーズンは4Lzに挑むそうです。今度こそ、真性4Lzにお目にかかるのを楽しみにしています。しかし新プロはチャップリンって、、、振付師/本人がハビのファンなんでしょうか???

 

 

宇野昌磨 ロンバルディア

 

これみたときはすごく期待したのです。これからあがっていったらすごいよね、って。トレードマークのクリムキンイーグルがはいらず、ニーズライドやっているのも印象的でした。でも、そうならず...先シーズンは故障があったり、いろいろとむずかしい年でした。ピークはもしかして2017年WCだったのでは?という考えがちらちらうかぶのです。プログラムの問題もあるかもしれませんが。あの年のFS、今でもお気に入りのプロです。うるさい、ともいいますけど(笑)、よくこれだけ難しげな曲をならべたてたな、というかんじでたいへん気に入ってました。来シーズンは技術に高い目標たててます。3A+4Tはいけるかも、なんて思ったりして。フリップの癖をなおしてくれるジャンプコーチとめぐりあえますように。あ、この曲、こんなアレンジでなくていっそ原曲でもよかったのじゃないかと思ってるのですが、どうですか。美穂子先生、こういう不思議なアレンジすきだし、昌磨君はアコースティックな楽器がにあうからこうなったのでしょうけど。

 

 

ジュンファン・チャ  オータムクラシック
 

わあい、テッドさんの解説じゃないですか。ジュンファン、ジュニアのころから気に入ってます。いつものことながら、滑りが気に入ったのです。さらにはいかにもクリケらしいホールパッケージ。かなり大きいのに、体が柔らかいのでしょう。この曲線的な体の使い方はどこか中性的で、しかもくずれず品がよく、このような王子様をやっても何も違和感はありません。問題は、ジャンプの回転不足ですよねえ。来シーズンは回転不足なく跳べるかどうか、それから4-3がとべるようになるのかそうかを注目したいところです。ジャンプの種類をどう増やすかにもよりますが。靴問題は来シーズンこそでませんように。

 

 

マテオ・リッツォ 世界選手権

リッツォも品のいいスケーター。でもジュンファンとはだいぶんちがいます。クラシカルなエレガンスの持ち主、っていっていいタイプだと思うんです。へんな雑音やにごりがなくて、音楽とすべりが一体化してさわやかな風がふいていくようです。インタビューでバレエダンサーと毎日練習している、といっていたのをきいて、なるほどね、と思いました。クラシックな美しさというものがしっかりみについているのじゃないかしら。迷うことなく、これ、っていうものを選べるのじゃないかな。4Tをしっかりとべるようになりました。もう一種類増やしたいみたいなこともいってましたね。4Sあたりでしょうか。欧州選手権では有力候補とみてます。GPSあたりでも表彰台にあがってください。

 

 

うわさによると全日本ジュニアのSPはすごかったそう。でも見ていないのです。グランプリファイナルは3位にはいったとはいえ、SPは決してよいとはいえず...なぜ全日本ジュニアのSPをとって放送してくれなかったの、とテレビ局を恨めしく思っていたところにこの演技がきて、大喜びしました。この選手にひかれるのは、曲によってちがうものを意図しているのがあきらかにわかるところ。もちろん振付師兼コーチのランビの貢献が大きいのでしょうけど、本人自身のイメージ力そのものが高いのだと思います。このイメージ力の高さはジュニア一年目から、おや、とおもえるところがあって。先シーズン、やっとそれを実現できる技術力が身についてきたのでしょう。来シーズンはシニア参戦ですね。4Lz挑戦も明言しています。ケガせずに、新しい風をふかせてください。新プロ楽しみです。少なくとも1つはランビのはず。両方でもいいのだけど。相性がいいのは明らかです。

 

 

カムデン・プルキネン  JGPオストラヴァ

JWCでもSPはよかったのですが、衝撃的だったJGPSのほうを。このときはフリーもすばらしくて、もう魔法にかかったような気分になったものでした。アイスダンスをズエワの下で習ったこともあったそう。そういわれてみれば、この滑りと音のつなげかたの感性はアイスダンスのものかも...これもランビプロなんですけど、ランビプロらしい芸術性が高いしあがりといいますか、うっとりみた後にいろいろ考えたくなるというか...疑いの余地もなく、滑りはジュニア最高級の選手です。でも大きな問題があって、3Aまでしかとべないのです。となるとジュニアの前半ならともかく、後半になるともうきびしいし、シニアではますますきびしいでしょうねえ...こういう選手を救済するためにも芸術部門と技術部門、総合部門にわかれるのはいいことなのかも。

 

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ネイサン・チェン 国別対抗戦

 

点数を度外視すればこの演技いいのです。この演技に100点超えする価値があるのか?というと正直、そうじゃなかろうと思います。でも、ネイサンの場合、メロディーをきかせるタイプの曲より、このSPみたいな曲にリズムで押すほうがぜったいいいです。でだしなんて最高です。この動画では37秒ぐらいまではもうノリノリでみちゃいます。それからトーンダウンしていくんですけど、クロスだけやってるときも音楽にしっかりのっているおかげで、FSよりはるかによいです。ジャンプは音楽と完全に一致しているのか、というと、ちがうような気はします。ネイサンのジャンプってなぜだかみな同じ感触なので、ジャンプが表現とも思えませんし。でも、構成おとしたのがよかったですね。ネイサンのプログラムはジャンプを跳ぶのが第一目的、第2目的はスピン、ステップのレベル4、表現は出だしとステップ部分、という感想いだいてしまうのですが、このSPではジャンプ構成をおとしているおかげで全体的に表現に気をくばる余裕があったように思いました。スピンはレベルはともかく、これにGOE4つけたジャッジってどうにかしてる、というのが正直なところ。でも、ステップシーケンスなんて実にいいじゃないですか。