詳細結果 http://www.isuresults.com/results/season1819/gpcan2018/SEG003.HTM
プロトコル http://www.isuresults.com/results/season1819/gpcan2018/gpcan2018_Ladies_SP_Scores.pdf
ううう、なんとメドベがコンボができずノーカウント、7位と大幅に出遅れました。新葉ちゃん、悠良ちゃんともにオータムクラシックより大幅にあげてきました。だいぶんケガの影響が薄くなってきているのでしょう。
それにしても、やはりPCSは昨年よりも低めになっているのではありますまいか。GOEについてはまだばらついていますが、4とか5は、去年の3よりも上のもの、という認識はできつつあるような気はします。
1位 エリザベータ・トゥクタミシェワ Elizaveta TUKTAMYSHEVA RUS 8
74.22 (42.39 31.83)
3A, 3T3T, 3Lz
すばらしい3Aで開始しました。ジャンプはみな軽く、たいへんいいできでした。しかし3Aのこの評価のバラツキなんでしょ。+4から-1まであります。マイナスつけてるのはJ6イタリアとJ9スペインですか。4はカナダです。マイナスをつけたのは、回転不足にみえたのかしら?J6は他のジャンプは評価し、J9は3T+3Tは評価、で、3Lzはマイナスの評価しているんです。このばらつきっていったい???個人的には+1か+2ぐらいにみえましたが。スケーティングは特別よくないと思うんです。8はでるけど8.5まではでないでしょ、みたいなかんじじゃないかと。ただ、雰囲気がすごいんです。みよ、このマダムぶり。20歳をこえて、ますます深化したではありませんか。このアサシンタンゴを大人の余裕たっぷりですべりました。緩急もありますし。肩に力をいれず、芯の強さをみせつけているというか。今年、アイスダンスがタンゴロマンチカ、いろいろ工夫していて、組毎のカラーがあって、面白いです。一方、女子シングルのタンゴって、大人っぽさをだそうとするときに使うことがあまりにも多く、ちょっと勘弁、という気分になるのです。そうでなかったのは、元々大人っぽい雰囲気のある選手をのぞけば、真央ちゃんぐらいかな。真央ちゃんはイメチェンのために滑ったわけではなかったので。男子はそこまでの図式化はない気がします。このあたり、単なる趣味の問題だし、そもそも、アイスダンスをみない人は気にならないはずなので、こんな見解もあるんだ、ぐらいでお見逃しください。
でも、この大会は今季好きなシングルのタンゴがふたつかかります。この演目はもちろんその一つ。FSより気に入っています。INがSSより少しあがるのは当然でしょう。で、ミーシンスクールはつめつめにはしません。カロリーナ並にスケーティングがうまいと、なめらかさにうっとりし、つめつめのトランジションなどせかせかしているだけで邪魔でしかなくなるのですが、そこまではいきませんので8いかないのはしょうがないでしょうね。
2位 樋口新葉 Wakaba HIGUCHI JPN 11 66.51 (34.02 32.49)
2A 3Lz+3T 3Fe<
オータムクラシックよりずっといい新葉ちゃんがいました。まだ万全とは思いません。3Fにeはともかく(!ぐらいにしてほしいけど)回転不足がついてますからね。フリーは少々心配ではありますが、まず滑りのスピードがもどってきました。曲名通り、圧倒的なエネルギーで会場を包み込むまで、もうあと一歩というところでしょう。
この大会、どうみても、滑りの二強はメドベと新葉ちゃんですよね。8.21では低すぎるぐらいです。J3とJ5のせいですね...うううん、ロシア的な滑りでないので、J3が点を落とすのはしかたないかな。J5の韓国ジャッジはたぶん、厳しい人なのでしょう。他の選手にも低いですから。8だしてるのはメドベだけです。
今年は特別3Fのエッジにきびしいので、3Fはショートでやっぱりやめてほしいかも。メドベの3Lz以上に微妙な気がします(^_^;)あっちはもしかしたらWCぐらいになんとかなるか、という気がしないでもないのです。新葉ちゃんの3Fは、今年は特別きびしくとることを考えても、むずかしいのでは。
3位 山下真瑚 JPN 6 66.30 35.41 30.89
3Lz3T 2A /3Fe
みたかあ、今年シニアGPSデビューする日本女子って2人ともいいんだから、と自慢したくなるできでした。6分間練習前の紹介のときはちょっと固いかな、と心配になりましたが、曲がはじまると、いつものチャーミングな笑顔で演技ははじまりました。TESが3点ほど速報より下がったのは3Fにe判定がついたせいですよね。、ううう。あれがなければもしかして70にいったかも、いや、あれさえなければSSは8点台にのったかも、と未練はつきませんが、まあ、初戦はこんなものでいいということにします。次戦は70と信じて。真瑚ちゃんのSSは8にのって不思議でないものですよ。素直にのびる上に、音楽との相性がばつぐんで、足元だけみても楽しいものです。若いヒロインらしい愛らしさをふりまいているのに、ぐわっと伸びて、滑りそのものが豪快に転じる瞬間があるのです。FSでは8点台をみたいものです。
それにしても3Fのエッジ以外はいいできでした。あの軽いくせに変にうるさくなるボーカルまでチャーミングに聞こえます。ああいうアレンジをえらぶのって、美穂子先生ぐらいよねえ。ほんと、一歩まちがえると変な曲でしかありますまい。毎年、独特の音楽の好みをお持ちだなあ、と思っているかも(^_^;)
4位 スター・アンドリュース Starr ANDREWS USA 3 64.77 (36.16 28.61)
3T+3T、2A、3Lo
おや、大健闘です。滑りは決していい選手ではありません。7ならでたほうかな。でもジャンプをクリーンにきめてきました。ジャンプはきちっと降りたら、けっこうGOEつくタイプのものですよね。スピンも質はいいです。まだエレメンツを一生懸命こなそうとしているかんじでしょうか。エレメンツがまとめられるようになれば、曲表現がもっとできるようになるんじゃないかな。
5位 マライア・ベル Mariah BELL USA 7 63.35 32.21 31.14
2A 3Lz< 3T< 3F
みんな降りましたが、スーパークリーンではなかったですね。3Lz+3Tは回転不足がわかりました。プロトコルをみると、!がついてます。ルッツが苦手なタイプだったかしら???でも昨シーズンはたしか、ショートで乗り遅れるパターンになってましたから、この位置にいるのはいいことかもしれません。踊れる選手なんですけど、その踊りは滑りとむすびついてないというか。もうひとつ伸びがほしいとか、そんなふうに思う選手です。明日はどこまで得点をあげられるでしょう。
6位 エリザベート・ツルシンバエワ Elizabet TURSYNBAEVA KAZ 9
61.19 (29.67 31.52)
うううむ、チャレンジャーのときの勢いはなくなってきています。はっきりわかる回転不足がでてきているので、要注意でしょうか。この回転不足が進んでくると、転倒につながっていき、また不安定な状態にもどってしまうはず。それにしても、例によって、シニアの大会にジュニアがまざっているみたいなかんじです。エテリのところのほうが食事制限きびしいはず。拒食症、大丈夫かな...
7位 エフゲニア・メドベージェワ Evgenia MEDVEDEVA RUS 10 60.83 (26.50 34.33)
音への乗り方をかえてきましたね。いいわあ。前も悪いとは思わなかったのですけど、今日はさらに音楽に乗り、指をならすわ、歌うわで見てしまいました。あれがジャズへの正しいのりかたかどうかはわからないですが、観客をのせるものにはなっているのでは。問題発生まではそんな調子で楽しめたのですが...
3Lzはちょうどライストでは見えなかったのです。でも、キスクラでまっている間に映し出されたのは...うううん、微妙かなあ。アウトエッジですべってきて、インサイドエッジで踏み切っているという判断ですよね。悪くないように見えないこともないけど...ジャッジによってはなにもつかないかもしれません。でもだれがどうみても真性ルッツではないので、ああいう判定になるんでしょう。ううむ、まだ時間かかるかも。でも、回転はきっちりまわってますし、回転軸そのものもきれいでしたから、!ぐらいなら、プラスがつくということなんでしょう。
2Aを用心しようと思っていたはず。慎重にきっちりとびました。テストスケート、オータムクラシックと問題だった2Aを切り抜けたのでもう大丈夫、なんて思ったのがまちがいだったのでしょうか。3F+3Tのコンビで思わぬ落とし穴が...3Fをとぶときに踏切ですべったのかな???踏切事態が変でした。コンボを失敗するメドベなんて、シニアでみたことないかも。スピードがついてきてますし、滑りそのものが大きくかわってきています。それでなにかとタイミングがちがっているのかもしれません。おちつくまでにまだ時間がかかるのかもしれない、という懸念をまた抱いたミスでした。10.45の基礎点が1.98になり、-0.90がついたのは痛すぎます。10点以上失ったと考えていいでしょう。
コンボ要件が満たせず、に乗り遅れました。2位の新葉ちゃんまで6点ありませんから、表彰台にはのぼれるかもしれませんが、リーザが失敗しないかぎり、首位は難しいかも。なんとしてでもGPFでみたいんですけどね。明日は、ピアソラが今季は多すぎるとぶつくさ文句をいい、わざわざGPSでアイスダンサーで何組使うかを数えている私が気に入っているプロです。タンゴでこうくるか、という大変化球プロとも、作曲者の意図に忠実なプロともいえましょう。まだ完成形とはほど遠いできです。明日はいいものを見ることができますよう。練習では、これならエッジもOKかも、という気がした3Lz+2T+2Tをきれいに跳んでいました。明日はあの練習以上のものがみたいです。
10位 松田悠良
3T3T< 3Lo< /2A
オータムのときは、この体調でGPSはかえってかわいそうではないか、と思えたものでした。GPSめざして、コツコツつみあげてきた選手ですから...でも、だいぶん、もどしてきました。まだ本調子ではないでしょうけど。故障を考えると、回転不足はしかたないのかもしれません。ほんとうならセカンド3Loに挑む選手なんですけど...シットスピン、ステップシーケンスでレベル2になってるので、なんとか3にあげたいところです。でも、かわいいプロをすてきにプレゼンしてくれたでしょうか。