スケートアメリカ 男子FS 結果

結果 http://www.isuresults.com/results/season1819/gpusa2018/CAT001RS.HTM
FS詳細情報 http://www.isuresults.com/results/season1819/gpusa2018/SEG002.HTM
プロトコル http://www.isuresults.com/results/season1819/gpusa2018/gpusa2018_Men_FS_Scores.pdf


結局、ネイサンが優勝、ブレジナが2位、ボロノフ3位ということになりました。ネイサンはSP、FSともに1位、ブレジナは共に2位、ボロノフは共に4位です。フリー3位はヴィンスでした。

1. ネイサン・チェン  USA - 280.57 (FS 189.99 (99.05, 90.94))

 

 


3Lo, 4Lz(堪), 3F!3T, 3A, 4T3T(堪), 4T2T2Lo, 3Lz

ネイサンは4回転を3本におさえてきましたね。これが今、一番いい手でしょう。たぶん、ですが、勝つために、全米あたりまではこの本数でいくのじゃないでしょうか。おそらく大幅に昨年より練習時間が減っているはずですし、第一、ラファにずっとみてもらうことはできませんので。

 

4Tは回転も問題ないジャンプでしょう。4Lzはうん、どうでしょう。結構厳しい今回のテクニカルで認定されているので、大丈夫だとは思いますが、ちょっとあやしいという気もします。どちらにせよ、着地がきれいでないので、GEOをマイナスにしたり、0にしているジャッジがいるのでしょう。あれがプラスというのはちょっと...

 

ジャンプはミニマムに跳んでコントロールしようとしているのでしょうか?3Aについてはそれで克服できるのかもしれません。FSでも3Aはよくなりました。流れがでるというおまけまで。でも、高さをミニマムにして回転をきっちり、成功率を高める、という方向じゃないでしょうか。ラファは成功率が高いのが好きな人じゃないかしら。

 

このやり方は着実性はましますが、GOEはたぶんでないはず。もともとネイサンのジャンプはGOEを取りにくいタイプのものだと思います。前後にあまりいれられないというのもありますが、ジャンプそのものがもともと、高跳び型で流れはあまりないほう、そしてジャッジは基本的に高さと幅の両方を求めますので。さらにいうと、ボーヤン、コリヤダあたりのあっという高さではなかったですし。

 

それにしても、今年はやっぱりフリップのエッジがきびしいです。またもやFに!がついています。

結局、優勝スコアは280をこえましたので、心配はあたりませんでした。GOE5点の威力は大きいです。ステップシーケンス、スピンなどでレベルを落としていますがそれでも気前よくGOEつきました。コレオも3ぐらいならわかるし、まあ4まではいいですかね。ですが5などちょっとやりすぎのような気はします。これがINに大いに反映されたのかなあ、開催国特権なのかしら。どうもひどいことをいってますが、自分にはあまりピンとこないという、多分、単なる好みの問題でいっているだけなので、適当に聞き流してください。

今年は単純にシーズンが深まるとあがる、というものではありますまい。とくに、二戦目のフランス国際はたぶん中間テスト終了直後ではないかと...このパフォーマンスを維持できるのでしょうか?期末前?じゃないかと思える全米を切り抜けてしまえば、たぶんWCには構成もあげてくると思っていますが、どうなるでしょう。

2 ミハル・ブレジナ CZE - 239.51 (157.42(74.18, 83.24))


4S2T, 3A2T, 2S, 3Lz, 3A(SO), 3F, 3Lo

4年ぶりのグランプリ表彰台です。おめでとう。もしかして、本人はあと一年この調子がはやくきていたら、と思っているかもしれません。でも、だからこそオリンピックの後も演技がみることができているのですから、スケートファンにはラッキーかもしれません。4回転は抜けてしまったせいで一本だけになりました。それもコンビは3Tでなく2Tです。構成がたいへん高いというわけではないし、まだ万全というわけでもないかもしれません。でも、よくここまで戻してくれました。ブレジナも1990年3月生まれですから、28歳です。今日はSSが8点台にのったのでご機嫌です。というか、SPが低すぎたと思ってます!ジャンプはともかくとして、ネイサンよりSSが上に見えるのは単に好みの問題ですかねえ...個人的にはINもそうなんだけど。ステップシーケンスなんてエッジ使いのみならず、音楽の解釈がたくみで、実にかっこいいじゃないですか。オフバランスをとりいれた緩急のあるスケーティングを楽しませてもらいました。スケートがうまいと思える選手が一人でも多くいて、順位をあげてくれるとうれしいです。

3. セルゲイ・ヴォロノフ RUS - 226.44 (148.26(71.14, 78.12) -1.00, )

 

 

4T3T, 2Lo(4Loの抜け), 3T1Eu3S(堪), 3Lo, 3A2T, 3A(転倒), 2Lz(両足)

このプロ、いつになったら本来の姿を見られるのでしょう?こんなはずないですよね。前半はとにかくジャンプのためにスピードをとるのに専念しています。3Lo跳んでからがだいぶんかわってきますけど。これ、デニス・テンが唯一振り付けたプロです。ジャンプが3回転でいいからデニスの振付の通りにすべって、などと思うのはひどいですかね(^_^;)。いや、このままだとデニスがSPを振り付けたガチンスキーよりはるかに劣る振付師だったようじゃないですか。が、3Lo終わった直後とか、ステップシーケンスみるとそうは見えない。なかなか面白い動きや音の取り方していて。おそらく前半も、もっとなにかステップをいれていたはず、なんて思ってみてしまいます。