連休中も、プリンスアイスワールドの話題(デイヴィッド・ウィルソンが振り付けた昌磨君のジャズ(タイムアフタータイム)は実に楽しみ!今までつかってなかった曲調ですよねえ)とか、真央ちゃんのサンクスツアーとか、注目してしまった話題はあったのですが、アルトゥール・ドミートリエフJrが4Aをいちはやくとぶかもしれないとプルシェンコがいっているとかいろいろニュースがありますが、一番びっくりしたのは下のもの。

メドベージェワ、現コーチとの師弟関係を解消へ 羽生結弦と同じオーサーに師事か? https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180505-00022968-theanswer-spo

まじですか...この間、コメントでそれはないでしょ、なんて書いたばかりだったのですが、いや、考えてみれば...というのがあります。

今年のWCこそ、カナダのケイトリンが金をとったとはいえ、ロシア女子がこの数年間の女子フィギュアを席巻しているのはだれもが認めるところです。が、問題点もあります。身体が軽い時は強いけど、成長していくにしたがって力を落とすのがパターンになっているところでしょう。ロシア女子使い捨て説、15歳最強説とか、16歳引退説、なんていう見解まであります。最後のなんか、リレハンメルのバイウルじゃあるまいし、やめて、といいたいところですが...

なにがおこっているのかは明白でしょう。ミーシンじゃないですが、今やフィギュアのシングルは滑る競技ではなく、跳ぶ競技。ジャンプが跳べないと勝てません。特に女子では前後をこってりいれ、タノやタケノコを駆使するエテリ組が時代を支配しているといっていい状況。そこにケイトリン、カトリーナ、知子ちゃんあたりがからむ、という形になっています。

が、成長してもほっそりとしたマッチ棒のような体形を保ち、しかも筋力がつく男子とちがって、女子は身体に丸みができ、凹凸がついて、ジャンプに不利な体型となっていきます。

ロシア勢は今の所、体型変化を完全に乗り切っている、といえる選手がいないですよね。

トルソワの4回転は羽生君の跳び方を参考にしたんだな、というのがよくわかるいいジャンプですが、あれは成長前でほっそりした軽い身体だから跳べるんじゃないかというふうに見えるんです。もしこの観察が正しければ、ジュニアでは頂点に立ち続け、シニア一年目は大暴れしても、二年目ぐらいからかなり厳しいということになってきます。リプニツカヤをみていますので、よけいそんなふうに思うんですけれど。ラジオノワは踏ん張っていますが、シニアデビュー1年目あたりまでの勢いはないですし、体型変化の後、2014-15シーズンに3Aまで跳んでいて、これから強い時代がつづくのかしら?なんて思ったトゥクタミシェワは今のところ、それ以降はその調子をつづけることができていません。

成長期が終わっても跳べている、というのはロシア選手ではメドベがそうかもしれません。が、昨シーズンはケガがでましたし、まだなんともいえないところがあります。また、軽い身体でセカンド3Loだの後半ジャンプの固め打ちができるザギトワに敗れてオリンピックは銀メダルに終わっています。ケガがなければ3Fの位置を変えて、逆転できたんじゃないか、というのはありますけど...あのFSは女子のハイライトといっていいすばらしいパフォーマンスでしたので。

過去を考えても、ロシアの成年女子でジャンプが強かった選手って、思い浮かばないです。それも一試合とか一年だけとかじゃなくて複数年活躍できたか、となると...スルツカヤやブッテルスカヤはたいへん強い選手でした。でも、この2人とも、女子でジャンプが今ほど重要視されなかった時の選手だと思います。今の基準でみると、回転不足だとか、踏切とかで少々きびしいんじゃないでしょうか。そしてこのジャンプ重視の流れが女子の若年化の流れの最大の原因なのでは。

たぶん今の流れを決定したのは、キムヨナでしょう。真央ちゃんのように誰もできない高難度の3Aを追求するよりも、すばらしいスピードでジャンプにはいり、難しいとされる3Lz+3Tをかっちりまわりきり、ややあやしかった3Fの踏切も、かなり確率をあげ、さらにはうまくデモンストレーションを行ってOKという考えを植え付けることに成功しています。キムヨナの場合は、腰痛で15歳ごろには苦戦したとはいえ、その後は成長期の荒波をうまく乗り越えることができました。3-3を武器にするのが彼女以来、主流になってます。


が、ロシア女子は、やはり3-3を武器にしてはいるものの、15歳ぐらいまでに輝きを鮮明にみせて、あとは先細りになっていくという状態がつづいています。体型が大きくかわりすぎる、というのがあるんでしょう。でもそれにしてもなぜ、というぐらい別人の演技にあんってしまっています。

コメントに書いていただいたのですが、女子の場合、男子以上に下肢の筋肉がしっかりしているかどうかでジャンプがとべるかどうかが決まるそうです。なるほど。そういえば、将来有望、と思えるジュニアの選手って、しっかりした下肢で優れた運動神経の持ち主ばかり。あ、もちろん音楽をしっかり聴いていて表現しようとしているようにみえる、というのが大前提です。

おそらく、ですけど、ロシアのフィギュアのダイエットってバレエのダイエットと同じじゃないでしょうか。相当きびしいです。バレエ学校のドキュメンタリーをみたときにびっくりしました。とにかく食事制限をきびしくやります。よくこれで何時間も踊れるな、という少量の食事のダイエットを続けて、本番前だけちゃんと食べて、そこから得たエネルギーを爆発させる、みたいな内容でした。パリオペラ座の食事指導もみたことあるんですが、もう少し無理がないというか、健康的なことを教えてました。たぶん、ロシアのほうが太りやすいからという事情もあるんじゃないかしら。

問題はですね、フィギュアはバレエより筋力(瞬発力)がいるという点じゃないかと。フィギュアのジャンプは、バレエのトゥールザンレールにすごく似ています。で、トゥールザンレールは、基本、男子技です。女子にもジャンプはありますが、脚力を競うジャンプよりも、柔らかで優雅なアームス、繊細なトウワーク、フェッテ、バランスこそがバレエ女子の魅力の源です。もちろんバランスにも筋力いるんですけど、ジャンプでつかう筋力とは質もちがえば、必要な部位もちがうはず。バレエの男子で飛びそうな人はすぐわかりますよね。太腿の外側といか前側がかなり発達してます。人によっていうことちがうはずですが、少なくとも、その手の筋肉がついた男子は許容はされているはずです。が、女子はあのような付き方をしている人ってプロでは思い浮かびません...

ロシア女子の脚って、細くて、美しいですが、モデルっぽいといいますか。ツルスカヤあたりは例外として、筋力で跳べそうな感じはあまりしませんよね。これ、バレエの食事方法をとりいれた結果じゃないかしら?という疑問をずっともっています。筋力はうまれつきの素質も大きいんでしょうけど、訓練+食事で作っていく面がありますので...少なくとも筋力をつけるために食事をとる、という発想をロシア女子はしないはずです。いや、女子は相対的にしないかも。一方、男子は、羽生君が四回転を増やすために、筋力をつけようと食事を少し増やしましたよね?去年のアイスショーでプルシェンコと一緒に撮影した写真にうつっていた生足ご覧になったでしょ?あの細い全身からは考えられないものでした。あれが一曲で複数の四回転を跳べる脚なんでしょう。バレエの男子で跳べる人に似た筋肉のつきかたにみえました。

女子もそうなんでしょう。バレエよりも筋力いるはず。女子史上最高のジャンパーみどりさんの脚は、そりゃ、女性らしい優美さとは少々ほど遠いものですが、跳べるのが想像できるような筋肉がついてますよね。実際、同じ人間とはおもえないくらい、とんでました。新葉ちゃんの脚もそうみえます。いろいろいう人もいますけど、いかにも爆発力があって、スピードゆたかに跳べそうじゃないですか。実際、なかなかの高さを跳びますし、滑りのスピード(およびコントロール)は今、女子ナンバーワンといってもいいでしょう。あれば筋力のある脚をしているからこそのはず。

この筋力とジャンプの関係を考えると、ロシア女子が失速していくのもやむをえないのかもしれません。

一方、成人女子でジャンプを継続的に成功させているのって、みどりさんをのぞいて、ぱっと思い浮かぶのは3人です。キムヨナ、ケイトリン、ガビー。ケイトリンとガビーはコントロールがまだ十分ではないですけど、(決まったときは)すばらしくないですか。GOE2前後がつくのは当然にみえます。キムヨナはすばらしいジャンパーだと思ってました。男子のようなスピードでつっこんでいき、女子らしく優雅にふわりと降りて。くだんの3Fにしたって、真性3Fはけっこうありましたし。メドベの3Lzより確率高かったのではないかと。真央ちゃんは2014年WCのSPと復帰後の2016年ジャパンオープン、中国杯SPは素晴らしいジャンプでしたが、あとはどうかな...3Lzの問題をのぞいても、17歳ぐらいからまわりきれてないなと思うことが多かったので。カロリーナはジャンプの点ではちょっと弱いかな。考えてみれば筋肉のつきかたがちがうかも...

つまり、カナダでトレーニングをやっていたか、カナダ人かというふうにかたよってるのです...なぜそうなんだろう、というのは考え続けてるのですが、なにせ解剖学とスポーツ学の知識がなさすぎまして。カナダのスケートがスポーツよりの面が常にあった、特にホッケーの影響を強くうけてるんじゃないか?と思える点が大きいのかも、という仮説はたててます。あと、同じバレエにしても、もっと地に足がついているといいますか、天上をめざしてふわふわ、というより、ダイナミックで力強く筋力を使っているようにみえます。たまたま自分がみたところがそうだった、というだけかもしれませんが、このあたりのちがいがあるんじゃないかなあ。トレーニングとかもちがうのかもしれません。

となると、メドベは今の純粋にロシア的な演技から、カナダ的なやりかたをとりいれることを考えているのかもしれないなあ、とふと思ったのです。今後4年、成績を落とさずに北京では悲願の金をとりたいというのであれば、少なくともジャンプはこれまでのロシアの形を突き破ることが必須ですので。し資金があるんでしょうか?

 

それと同時に、ロシアが国外に有力選手をだすのか、という大きな疑問があります。さらには、ロシアとカナダって、私の知る限り、フィギュア界の天敵どうしのような関係です...すべりもちがえば、芸術として考えるものもだいぶんちがう。エテリ組っておもしろいところでそのカナダのクリケをお手本にしているところありますし、最近はだいぶん事情がかわってるようにはみえますが。そこらへんは前の記事のコメントにかいてますのでご興味があればどうぞ、ごらんになって絡んでくださいまし。

 

第一、無料で素質のある子供/選手なら学べるというロシア国内環境と海外ではかかるお金がちがうでしょう。資金あるのかなあ???それこそロシアスケート連盟だかロシア国だか知りませんが、そこから援助がでるならべつです。メダリストには国家が生活の面倒をみるのかもしれませんし。それにしてもレッスン料は問題でしょう。スポンサーぐらいないといけないでしょう。ロシアってみつかるものなの???もっとも、アイスショーにはひっぱりだこのはずですし、日本ではテレビでとりあげられたりもしてますので、どうにかなるかもしれませんけど。ロシア選手とスポーツ事情ってちっともわかりません...

 

逆にサンボ70で留まって、エテリ以外のコーチにつくとなると、コーチがいるのかしら。15人いるはずですが、エテリ組以外ではアンナ・ポゴリラヤをみているアンナ・ツァレヴァぐらいしかうかびません。役不足かも...となるとやっぱり海外のほうがいいのかなあ...


さて、どうなるんでしょう。ただの噂で終わるかもしれないし、現実になるのかもしれないし...今月末までに決着を付けないといけないルールがロシアにはあるようなので、近々、なんらかのニュースははいるのでしょう。それをまちたいものです。

ともあれ、今晩はwowowのドキュメンタリーをやっとみることができます♪たぶん明日もメドベの話題になりますが、ご容赦のほどを。

 

17;22 追加

うううん、メドベがエテリのところを離れるのは決定、みたいですね。

https://rsport.ria.ru/figure_skating/20180504/1136397797.html

ただし、和解の可能性はある、と書いてありますから、またもどるということもあるのかもしれません。今の所、Sambo-70所属のままです。ロシアスケ連が新しいコーチを決めるということですが...

 

https://jp.sputniknews.com/sport/201805054848473/

 

ツルスカヤもエテリのところから離れましたね...コーチはまだ未定のようです。