1位タラカノワ、2位 イムウンス、3位 山下真瑚ちゃんです。優勝候補だった昨年グランプリ銀メダリストのグバノワは6位と大きく出遅れました。岩野桃亜ちゃんは7位でした。
詳細順位
プロトコル
1位 アナスターシャ・タラカノワ(ロシア) 66.68(TES 37.10 PCS 27.69)
3F3T 3Lz 2A
コーチ: エテリ・トゥトベリーゼ、セルゲイ・デュダコフ
振付: Daniil Gleikhengauz
音楽:
Fly by Ludovico Einaudi
Experience by Ludovico Einaudi
うわ、またエテリからでてきましたか。踊りというよりサーカスみてるみたいで、正直、好きなタイプではありませんが...この運動能力。ザギトワよりすごいかもしれません。はじめのコンビの3T、着地のときのバランスがイマイチだなあと思ったら、そのままこともなげに立て直しちゃいました。ははは...当然ながら3Lzは楽々と両手タノ。タケノコというか。どちらが正しいんだろ...で、シャーロットスパイラル(額を足首につけて、もう一方を高くあげてるやつです。サーシャ・コーエンがやってたやつ)なんてものすごい技をやった後にタノの2A。そして柔軟性とパワーとバランス能力をみせつけるようなCCoSp4。スピンもステップも当然のようにレベル4。もう笑うしかありません。ザギトワと一緒で推進力にやや不満が残りますが、この身体能力ですからいずれは克服しちゃいそう。
2位 イム・ウンス (64.79 TES 37.10 PCS 27.69)
3F3T 3Lz 2A
コーチ:Hyun Jung Chi
振付:Scott Brown, Cindy Stuart
曲:Rich Man's Frug
世界選手権ジュニアのときに、上手だけどなんかとげとげしてる、と書いたイム・ウンス。あいかわらず細い。摂食障害大丈夫だろうか、なんて考えが浮かぶのはたぶんよけいなお世話ですよね。世界ジュニアの上位3名がシニアにいっちゃいましたから、今年強いのだろうという予想の通りです。まだ長い手足を持て余してるようには見えるのですけど、いい選手ですね。伸び代たっぷり。手足の長さを生かせるようになってきたら見応えたっぷりの選手になるんじゃないかな。ジャンプの幅がすごいです。最後のスピンはちょっとばてたか。回転が少し遅くなりました。
3位 山下真瑚
3F3T 3Lz 2A
コーチ、振付:山田満知子、樋口美穂子
曲:Bohemian Rhapsody performed by Maksim Mrvica
わーい、佳菜子ちゃんの衣装。にあうわ~。はじめの3F3Tこそ、3Fがエッジエラーをとられるのでは、とひやっとしましたが、!でとどまりましたね。ジャンプそのものは高さもあり、流れもあり、いいジャンプでしたよ。全体的にすばらしかった。スケーティングだけでいくと、一番よかったです。得点もそうなってますね。スピードがあり、なめらかで、滑りのバラエティがあり...昨シーズンから大幅に伸びたじゃないですか。
美穂子先生のところはみんな音楽よくききます。小さいころからちゃんと聞いて動くように教えられるんですね。フィギュアは音楽きいてこそ、の競技だと信じる者にとってはうれしい選手がでてきます。たとえば、最後で音がふわりとなるでしょ。真瑚ちゃんのフィニッシュもふわり。しかも素敵な笑顔とともにみせてくれる。幸せになる演技でした。山田/樋口門下としてはめずらしく、ルッツは得意でフリップが苦手なんですね。ここはみんなルッツで苦戦するというのに。 さらには、滑りでもう少し精度あげられそうだと思うところがまだあります。
順番がわりあい早かったので損したか、という気も。イム・ウンスとの差は0.3ですが、PEの評価がこれをきめたようなものです。ウンスが7.11に対して真瑚ちゃんは 6.86なんです。同じぐらいの点あるいは真瑚ちゃんが上回ってもおかしくないと思うな!と、二人ともに7.0の自己採点をしたやつは主張します(笑)PCSって、ホント、同じレベルの演技を続けられれば、じわじわとあがるところがありますので、昨年、活躍したイム・ウンスに利があったかも。真瑚ちゃん、次もこのレベルの演技を狙いましょう。ぜったいPCSもあがりますから。3Fのエッジだけは気をつけて。CCoSpもレベル3になってますが、修正きくでしょう。
ふっふ、紀平ちゃんといい、莉子ちゃんといい、真瑚ちゃんといい、日本女子の未来は明るいです!課題があるとすれば、エテリ組に対抗できる武器/作戦を身につけることでしょう。容易にタノをやり、3Aを跳ぶ(それもコンビまで!)紀平ちゃんはともかくとして、莉子ちゃんと真瑚ちゃんがその何かを身につけてくれると、信じて待ちたいところです。
どうでもいいことを最後に。美穂子先生って、やっぱり美魔女。
6位 アナスタシア・グバノワ
2A、3F3Tfall 3Lzfall
コーチ: アンゲリーナ・トゥレンコ
振付:ブノワ・リショー
曲:Summertime performed by Louis Armstrong, Ella Fitzgerald
4位と5位をうっちゃっていきなり6位にとぶのは私がグバノワ好きだからです!昨年の白鳥、ジュリエット。オクサナ以来、女子であれほど美しい瀕死は見たことないです。あのアームス。夢のようでした。あのロバートキナを思い浮かべたほど。大げさ、といわれてもかまいません。一方、ジュリエットは、初々しくて、かわいく、無邪気で。あの悲劇の痛みがいっそうかんじられるような...去年も山ほどジュリエットをみましたが圧倒的にグバノワのが好きでした。ずっとよい得点がでた演技でもグバノワをあとでみてたぐらいです。ジャンプは...いっぱいミスしてましたけど、それでも!グバノワとツルスカヤの腕なら1時間だって平気で見とけます。おまけにスケーティングもなかなかの魅力が。
最終グループの練習ででてきたときに、ぎょっとなりました。ものすごく背が伸びてましたから。10cmはのびているにちがいない。これで跳べるのかと。不安は的中してしまいました。あれは急激な成長で、ジャンプのタイミングなどを見失ってるのじゃないでしょうか。タノのときも転倒しましたが、バランスそのものの問題でない気がしました。もしそうなら、フリーもどうだろう... 二回目の転倒で、体力なくなったかんじでしたね。スピンは明らかに速度が落ち、よくなかったです。
しかし、やはり表現力はピカ一でした。去年とうってかわった大人っぽさ。それを氷上にあらわれたときから見せつけます。最初のポーズからもう曲の世界がはじまる。このクラシカルなジャズのかんじがなんとも。エラのボーカルがなんてあうこと。今も、エラとアームストロングのサマータイムをエンドレスでききながら書いてます。腕はあんなふうにあげないといけません!力づくであげてる人、多いけど、もってのほか。肩に力はいるのもだめ。予想通り、リショー・プロいいではないですか。去年までとはあきらかにちがう腕の使い方してます。表情も曲にふさわしいものですが、腕ばかりか体全体が、すべてが曲、そして振りとつながります。作り込める人です。こんなところで終わるのはもったいなさすぎる人材です。ぜひジャンプをとりもどしましょう。そうしたら60点半ばぐらいは軽くだせるはずです。信じがたいけど、表現の面では去年よりいいかもしれない、と思って見ました。
7位 岩野桃亜 53.94 (TES 27.90 PCS 26.04)
3Lz 3Fe<<3T<< 2A
コーチ:長光歌子
振付;鈴木明子
音楽:Asturias performed by William Joseph
写真しかみたことなくて、演技みるのはこれがはじめてですが、大人っぽいタイプの日本人っているんですね!2004年3月20日生まれだから、これで13歳ですよ。うそ~、っていいたい。今で159あるということは、将来は165はきっとこえてくるでしょう。見栄えのする体型の選手がでるのはいいですね。3Fでエッジエラーつきましたし、3F、3Tともに回転不足きてますから、技術的にはいろいろ問題があるんでしょう。4回転ジャンパーですよね。たしか。
それにしても明子ちゃんテイストにあふれた振付をここまでこなすのにはおそれいりました。メイクは、いわゆる目力をつける、というタイプのもので、アイラインそうとう思い切っていれないとだめですね、あれは。いや、見た目だけでなく、滑りもメイクに負けず大人っぽいものなのがなんといっても立派。たぶん、フリーではがらっとかえてくるんでしょう。楽しみです。明子ちゃん、やっと、相性ぴったりのスケーターみつけたんじゃないかしら。
おまけ
24位の選手なんですけど、あまりにおかしかったので画像のせちゃいます。みんなで笑いましょ。こんなことができるセンスっていいわあ。

詳細順位
プロトコル
1位 アナスターシャ・タラカノワ(ロシア) 66.68(TES 37.10 PCS 27.69)
3F3T 3Lz 2A
コーチ: エテリ・トゥトベリーゼ、セルゲイ・デュダコフ
振付: Daniil Gleikhengauz
音楽:
Fly by Ludovico Einaudi
Experience by Ludovico Einaudi
うわ、またエテリからでてきましたか。踊りというよりサーカスみてるみたいで、正直、好きなタイプではありませんが...この運動能力。ザギトワよりすごいかもしれません。はじめのコンビの3T、着地のときのバランスがイマイチだなあと思ったら、そのままこともなげに立て直しちゃいました。ははは...当然ながら3Lzは楽々と両手タノ。タケノコというか。どちらが正しいんだろ...で、シャーロットスパイラル(額を足首につけて、もう一方を高くあげてるやつです。サーシャ・コーエンがやってたやつ)なんてものすごい技をやった後にタノの2A。そして柔軟性とパワーとバランス能力をみせつけるようなCCoSp4。スピンもステップも当然のようにレベル4。もう笑うしかありません。ザギトワと一緒で推進力にやや不満が残りますが、この身体能力ですからいずれは克服しちゃいそう。
2位 イム・ウンス (64.79 TES 37.10 PCS 27.69)
3F3T 3Lz 2A
コーチ:Hyun Jung Chi
振付:Scott Brown, Cindy Stuart
曲:Rich Man's Frug
世界選手権ジュニアのときに、上手だけどなんかとげとげしてる、と書いたイム・ウンス。あいかわらず細い。摂食障害大丈夫だろうか、なんて考えが浮かぶのはたぶんよけいなお世話ですよね。世界ジュニアの上位3名がシニアにいっちゃいましたから、今年強いのだろうという予想の通りです。まだ長い手足を持て余してるようには見えるのですけど、いい選手ですね。伸び代たっぷり。手足の長さを生かせるようになってきたら見応えたっぷりの選手になるんじゃないかな。ジャンプの幅がすごいです。最後のスピンはちょっとばてたか。回転が少し遅くなりました。
3位 山下真瑚
3F3T 3Lz 2A
コーチ、振付:山田満知子、樋口美穂子
曲:Bohemian Rhapsody performed by Maksim Mrvica
わーい、佳菜子ちゃんの衣装。にあうわ~。はじめの3F3Tこそ、3Fがエッジエラーをとられるのでは、とひやっとしましたが、!でとどまりましたね。ジャンプそのものは高さもあり、流れもあり、いいジャンプでしたよ。全体的にすばらしかった。スケーティングだけでいくと、一番よかったです。得点もそうなってますね。スピードがあり、なめらかで、滑りのバラエティがあり...昨シーズンから大幅に伸びたじゃないですか。
美穂子先生のところはみんな音楽よくききます。小さいころからちゃんと聞いて動くように教えられるんですね。フィギュアは音楽きいてこそ、の競技だと信じる者にとってはうれしい選手がでてきます。たとえば、最後で音がふわりとなるでしょ。真瑚ちゃんのフィニッシュもふわり。しかも素敵な笑顔とともにみせてくれる。幸せになる演技でした。山田/樋口門下としてはめずらしく、ルッツは得意でフリップが苦手なんですね。ここはみんなルッツで苦戦するというのに。 さらには、滑りでもう少し精度あげられそうだと思うところがまだあります。
順番がわりあい早かったので損したか、という気も。イム・ウンスとの差は0.3ですが、PEの評価がこれをきめたようなものです。ウンスが7.11に対して真瑚ちゃんは 6.86なんです。同じぐらいの点あるいは真瑚ちゃんが上回ってもおかしくないと思うな!と、二人ともに7.0の自己採点をしたやつは主張します(笑)PCSって、ホント、同じレベルの演技を続けられれば、じわじわとあがるところがありますので、昨年、活躍したイム・ウンスに利があったかも。真瑚ちゃん、次もこのレベルの演技を狙いましょう。ぜったいPCSもあがりますから。3Fのエッジだけは気をつけて。CCoSpもレベル3になってますが、修正きくでしょう。
ふっふ、紀平ちゃんといい、莉子ちゃんといい、真瑚ちゃんといい、日本女子の未来は明るいです!課題があるとすれば、エテリ組に対抗できる武器/作戦を身につけることでしょう。容易にタノをやり、3Aを跳ぶ(それもコンビまで!)紀平ちゃんはともかくとして、莉子ちゃんと真瑚ちゃんがその何かを身につけてくれると、信じて待ちたいところです。
どうでもいいことを最後に。美穂子先生って、やっぱり美魔女。
6位 アナスタシア・グバノワ
2A、3F3Tfall 3Lzfall
コーチ: アンゲリーナ・トゥレンコ
振付:ブノワ・リショー
曲:Summertime performed by Louis Armstrong, Ella Fitzgerald
4位と5位をうっちゃっていきなり6位にとぶのは私がグバノワ好きだからです!昨年の白鳥、ジュリエット。オクサナ以来、女子であれほど美しい瀕死は見たことないです。あのアームス。夢のようでした。あのロバートキナを思い浮かべたほど。大げさ、といわれてもかまいません。一方、ジュリエットは、初々しくて、かわいく、無邪気で。あの悲劇の痛みがいっそうかんじられるような...去年も山ほどジュリエットをみましたが圧倒的にグバノワのが好きでした。ずっとよい得点がでた演技でもグバノワをあとでみてたぐらいです。ジャンプは...いっぱいミスしてましたけど、それでも!グバノワとツルスカヤの腕なら1時間だって平気で見とけます。おまけにスケーティングもなかなかの魅力が。
最終グループの練習ででてきたときに、ぎょっとなりました。ものすごく背が伸びてましたから。10cmはのびているにちがいない。これで跳べるのかと。不安は的中してしまいました。あれは急激な成長で、ジャンプのタイミングなどを見失ってるのじゃないでしょうか。タノのときも転倒しましたが、バランスそのものの問題でない気がしました。もしそうなら、フリーもどうだろう... 二回目の転倒で、体力なくなったかんじでしたね。スピンは明らかに速度が落ち、よくなかったです。
しかし、やはり表現力はピカ一でした。去年とうってかわった大人っぽさ。それを氷上にあらわれたときから見せつけます。最初のポーズからもう曲の世界がはじまる。このクラシカルなジャズのかんじがなんとも。エラのボーカルがなんてあうこと。今も、エラとアームストロングのサマータイムをエンドレスでききながら書いてます。腕はあんなふうにあげないといけません!力づくであげてる人、多いけど、もってのほか。肩に力はいるのもだめ。予想通り、リショー・プロいいではないですか。去年までとはあきらかにちがう腕の使い方してます。表情も曲にふさわしいものですが、腕ばかりか体全体が、すべてが曲、そして振りとつながります。作り込める人です。こんなところで終わるのはもったいなさすぎる人材です。ぜひジャンプをとりもどしましょう。そうしたら60点半ばぐらいは軽くだせるはずです。信じがたいけど、表現の面では去年よりいいかもしれない、と思って見ました。
7位 岩野桃亜 53.94 (TES 27.90 PCS 26.04)
3Lz 3Fe<<3T<< 2A
コーチ:長光歌子
振付;鈴木明子
音楽:Asturias performed by William Joseph
写真しかみたことなくて、演技みるのはこれがはじめてですが、大人っぽいタイプの日本人っているんですね!2004年3月20日生まれだから、これで13歳ですよ。うそ~、っていいたい。今で159あるということは、将来は165はきっとこえてくるでしょう。見栄えのする体型の選手がでるのはいいですね。3Fでエッジエラーつきましたし、3F、3Tともに回転不足きてますから、技術的にはいろいろ問題があるんでしょう。4回転ジャンパーですよね。たしか。
それにしても明子ちゃんテイストにあふれた振付をここまでこなすのにはおそれいりました。メイクは、いわゆる目力をつける、というタイプのもので、アイラインそうとう思い切っていれないとだめですね、あれは。いや、見た目だけでなく、滑りもメイクに負けず大人っぽいものなのがなんといっても立派。たぶん、フリーではがらっとかえてくるんでしょう。楽しみです。明子ちゃん、やっと、相性ぴったりのスケーターみつけたんじゃないかしら。
おまけ
24位の選手なんですけど、あまりにおかしかったので画像のせちゃいます。みんなで笑いましょ。こんなことができるセンスっていいわあ。
