ソトニコワ、平昌を断念=ソチ五輪女王けがで
ソトニコワが今期、全休を発表しました。ザ・アイスですでにオリンピック代表の競争にくわわるのはきつそうに見えたのに、けがではしかたありますまい。
12歳でロシア選手権を優勝するなど、早くからオリンピック期待の人材でした。ジュニアでも3Lz-3Loを武器にジュニア選手権で2位になるなど、なかなかつよかった選手。でもはやくから不安定な時期がきて、シニアデビューした年の世界選手権では9位、12歳から15歳まで3度優勝したロシア選手権でも3位と、もう終わったか、と思われた選手でした。グランプリファイナルにはいったものの5位でしたし...それがオリンピックで金メダルをとってしまったときにはもう驚きでしかありませんでした。完全にダークホースの優勝でしたので。代表にえらばれたものの、団体戦には出場せず、ロシア女子の二番手扱いでした。ソチの個人戦でピークにもってきて、そこで燃え尽きたかんじ...直後の世界選手権にはでませんでしたし、ソチ後の4年間でまともに競技会に参加できる体調におってこれたのは2015-16シーズンだけ、ということになります。引退宣言はでてませんが、どうでしょうねえ。
女子のオリンピック金メダリストって、バンクーバーのキム・ヨナはともかくとして、あとはダークホースがピークをもってきて勝ち取るパターンが続いているイメージがあります。長野のタラ・リビンスキー、ソルトレイクのサラ・ヒューズのメダルを予想した人なんてほぼいなかったはず。トリノの荒川さんにしても、日本の報道はともあれ、メダル候補の大本命ではありませんでした。あのときはスルツカヤとサーシャ・コーエンが本命だったはず。荒川さんは世界女王にもなった実力者ですが、なにせそのシーズンよくありませんでした。あとのインタビューをみると、ピーキングをうまく調整したこと、得意曲をもってきたことが勝因だったようです。全体3位だった全日本とくらべて別人のようなパフォーマンスをみてびっくりしたのをおぼえてます。
何度見てもソチのFSは順番がよければ、真央ちゃんこそ真の1位だったにちがいないという思いが消えないのですけど(おそらく単なるひいきだろうというのはわかっててもそれ)、それでもソトニコワのソチのパフォーマンスは強烈でした。FSで印象に残ったのは、自分にとっては真央ちゃん、カロリーナ・コストナー、ソトニコワでしょうか。
韓国ではかしましく不正疑惑がささやかれつづけてますけど、ソチのメダルは妥当だったと思うんです。ソチのキムヨナは明らかにバンクーバーのときの迫力はありませんでした。プログラムとしても前年のFSレ・ミゼラブルのほうがアディオス・ノニーノよりよかったと思うんです。対してソトニコワはジュニア時代にもすべって無敵だったロンド・カプリチオーソ(ジュニア時代、主要大会ですべて1位をとってます)を再演、ジャンプミスはあったものの、成功したジャンプの質はよく、表現面でもかなりのものをみせていました。ロシアにしか生まれないタイプの表現ですね。やっぱりあう楽曲を勝負曲にもってくるのは大事なんでしょう。
ジュニア時代の武器だった3Lz+3Loは回避して、3Lz+3Tをもってきたのも賢い選択でしたね。
ピーキングの威力を改めて感じたソチの女子でした。
ソチSPプロトコル
ソチFSプロトコル
ソチ五輪団体金メダリスト リプニツカヤが電撃引退 拒食症が原因か
ユリア・リプニツカヤがこんな結末をむかえるなんて、ソチのシーズンに想像できたでしょうか。そもそも日程とロシアマスコミ(おそらくファン)の犠牲になって個人戦ではふるわなかった気の毒な選手でした。団体戦はSP72.90、FS141,51でしたので、個人戦でも同じようにピーキングをもってこれたらメダル争いにいけたように思います。その分、世界選手権で雪辱をはたしたとはいえ...
ソチの団体戦ではすさまじかったです。ジャンプは失敗する気配もなく、今後、あれだけの柔軟性を発揮する選手ってでるのか、と思われる代名詞のキャンドルスピンはすばらしく、表現も。あのFSの最後で振り向くところなんて、ごく何気ない動作なのに涙腺崩壊しましたし。
といっても私が好きなのは、ソチの翌年のSPのメガポリスです。ソチシーズンのSP愛はまごころ、FSシンドラーのリストについでまたきた、というかんじで、振付師としてのイリヤ・アベルブフの名前はしっかりとおぼえました。この作品といい、去年のメドベのSPといい、無理して大人っぽくみせる必要なんてあるんだろうか、って思ってしまいます。
china Lipnitskaia
エテリは体型変化も問題にならないタイプのジャンプを教えている、と何かのインタビューでコメントしていた覚えがあるのですが、ソチ以降、体型変化にみまわれたリプニツカヤをみるかぎり、どうだろう、という疑念は捨てきれません。ソチの翌シーズン以降、苦労し続けました。ジャンプが戻らず、ケガが続き...そのころから体が重い、と思っていたんでしょうか。拒食症という報道には絶句です。今更ながらですが、明子ちゃんはよく復活できたものです。去年のSPがなんとも雰囲気があってよかっただけに、はまりプロにちがいないと大いに期待したFSでまさかの棄権があっただけに、もう一度みたいと思っていたのですが...はやく健康をとりもどしますように。本当にロシアのスケート連盟の思惑と体型変化の荒波をもろにうけてしまった選手でした。本当に惜しい人材です。タラソワが早い時期にリプニツカヤの復活はない、といってましたが、引退の可能性があること知ってたのかな。
ソトニコワが今期、全休を発表しました。ザ・アイスですでにオリンピック代表の競争にくわわるのはきつそうに見えたのに、けがではしかたありますまい。
12歳でロシア選手権を優勝するなど、早くからオリンピック期待の人材でした。ジュニアでも3Lz-3Loを武器にジュニア選手権で2位になるなど、なかなかつよかった選手。でもはやくから不安定な時期がきて、シニアデビューした年の世界選手権では9位、12歳から15歳まで3度優勝したロシア選手権でも3位と、もう終わったか、と思われた選手でした。グランプリファイナルにはいったものの5位でしたし...それがオリンピックで金メダルをとってしまったときにはもう驚きでしかありませんでした。完全にダークホースの優勝でしたので。代表にえらばれたものの、団体戦には出場せず、ロシア女子の二番手扱いでした。ソチの個人戦でピークにもってきて、そこで燃え尽きたかんじ...直後の世界選手権にはでませんでしたし、ソチ後の4年間でまともに競技会に参加できる体調におってこれたのは2015-16シーズンだけ、ということになります。引退宣言はでてませんが、どうでしょうねえ。
女子のオリンピック金メダリストって、バンクーバーのキム・ヨナはともかくとして、あとはダークホースがピークをもってきて勝ち取るパターンが続いているイメージがあります。長野のタラ・リビンスキー、ソルトレイクのサラ・ヒューズのメダルを予想した人なんてほぼいなかったはず。トリノの荒川さんにしても、日本の報道はともあれ、メダル候補の大本命ではありませんでした。あのときはスルツカヤとサーシャ・コーエンが本命だったはず。荒川さんは世界女王にもなった実力者ですが、なにせそのシーズンよくありませんでした。あとのインタビューをみると、ピーキングをうまく調整したこと、得意曲をもってきたことが勝因だったようです。全体3位だった全日本とくらべて別人のようなパフォーマンスをみてびっくりしたのをおぼえてます。
何度見てもソチのFSは順番がよければ、真央ちゃんこそ真の1位だったにちがいないという思いが消えないのですけど(おそらく単なるひいきだろうというのはわかっててもそれ)、それでもソトニコワのソチのパフォーマンスは強烈でした。FSで印象に残ったのは、自分にとっては真央ちゃん、カロリーナ・コストナー、ソトニコワでしょうか。
韓国ではかしましく不正疑惑がささやかれつづけてますけど、ソチのメダルは妥当だったと思うんです。ソチのキムヨナは明らかにバンクーバーのときの迫力はありませんでした。プログラムとしても前年のFSレ・ミゼラブルのほうがアディオス・ノニーノよりよかったと思うんです。対してソトニコワはジュニア時代にもすべって無敵だったロンド・カプリチオーソ(ジュニア時代、主要大会ですべて1位をとってます)を再演、ジャンプミスはあったものの、成功したジャンプの質はよく、表現面でもかなりのものをみせていました。ロシアにしか生まれないタイプの表現ですね。やっぱりあう楽曲を勝負曲にもってくるのは大事なんでしょう。
ジュニア時代の武器だった3Lz+3Loは回避して、3Lz+3Tをもってきたのも賢い選択でしたね。
ピーキングの威力を改めて感じたソチの女子でした。
ソチSPプロトコル
ソチFSプロトコル
ソチ五輪団体金メダリスト リプニツカヤが電撃引退 拒食症が原因か
ユリア・リプニツカヤがこんな結末をむかえるなんて、ソチのシーズンに想像できたでしょうか。そもそも日程とロシアマスコミ(おそらくファン)の犠牲になって個人戦ではふるわなかった気の毒な選手でした。団体戦はSP72.90、FS141,51でしたので、個人戦でも同じようにピーキングをもってこれたらメダル争いにいけたように思います。その分、世界選手権で雪辱をはたしたとはいえ...
ソチの団体戦ではすさまじかったです。ジャンプは失敗する気配もなく、今後、あれだけの柔軟性を発揮する選手ってでるのか、と思われる代名詞のキャンドルスピンはすばらしく、表現も。あのFSの最後で振り向くところなんて、ごく何気ない動作なのに涙腺崩壊しましたし。
といっても私が好きなのは、ソチの翌年のSPのメガポリスです。ソチシーズンのSP愛はまごころ、FSシンドラーのリストについでまたきた、というかんじで、振付師としてのイリヤ・アベルブフの名前はしっかりとおぼえました。この作品といい、去年のメドベのSPといい、無理して大人っぽくみせる必要なんてあるんだろうか、って思ってしまいます。
china Lipnitskaia
エテリは体型変化も問題にならないタイプのジャンプを教えている、と何かのインタビューでコメントしていた覚えがあるのですが、ソチ以降、体型変化にみまわれたリプニツカヤをみるかぎり、どうだろう、という疑念は捨てきれません。ソチの翌シーズン以降、苦労し続けました。ジャンプが戻らず、ケガが続き...そのころから体が重い、と思っていたんでしょうか。拒食症という報道には絶句です。今更ながらですが、明子ちゃんはよく復活できたものです。去年のSPがなんとも雰囲気があってよかっただけに、はまりプロにちがいないと大いに期待したFSでまさかの棄権があっただけに、もう一度みたいと思っていたのですが...はやく健康をとりもどしますように。本当にロシアのスケート連盟の思惑と体型変化の荒波をもろにうけてしまった選手でした。本当に惜しい人材です。タラソワが早い時期にリプニツカヤの復活はない、といってましたが、引退の可能性があること知ってたのかな。