幼児教育における競い合いの実害 | 算数が好きになる!鶴田式算数塾

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競い合うと子供はモチベーションが上がるとうたっている幼児教室や幼稚園は少なくありません。

確かに、大人でも競い合うことで、通常以上の成果を出すことは珍しくありません。しかし、競い合いには問題は、潜んでいないのでしょうか?

私は、この数か月様々な見地からこの可能性を検討してきました。そして、私の教室の生徒を観察した結果、とても重大な見落としをしていることに気づきました。

つまり、競い合いの意味をはき違えてはならないということです。

例えば、あなたと友人数名は初めてトランポリンをします。トランポリンは人数分用意してあり、同時に練習を始めます。飛び方の説明をインストラクターが一通りします。そして、いよいよ、初挑戦です。あなたが飛ぼうとしましたが、うまく飛べません。その時、インストラクターが言います。「XXさんは3メートル飛びました。現在一番はXXさんです」更に追い打ちをかけるように、「YYさんは3メートル50飛びました」

さて、あなたは、このシチュエーションの中で、インストラクターに習ったことをゆっくり思い出し、練習をすることができますか?

競い合いとは、既に習得したものをお互いに見せ合い、優劣をつけることであり、その習得時にまで競い合いを持ち込むと、とりあえず結果をだそうとするために、十分に習得できず、結果、怪我をすることになったりします。


幼児期の教育とは、概念理解が中心です。概念理解に要する時間は、与えられた環境等にも左右されるために、全く想定ができません。ましてや、概念理解とは、さしずめ大人であれば、難しい本を完全に理解するまで読むことと同じです。完全に理解するまでの時間を競っていては、本に集中できるわけもなく、結局、全く理解できずに終わるのが関の山です。そして、本当は理解のかけらもしていないのに、本に書いてあったそれらしい言葉を覚えて、分かったふりをするのではありませんか?

子供の場合、概念理解が出来たかどうかは、傍目には、殆どわかりません。ですから何度も何度も様々な演習を繰り返しながら、確認をしていき、理解していないようであれば、理解するまで付き合うのが、幼児教育の基本です。

その教室に競い合いを持ち込むということは、子供達に概念理解を獲得させたくない。または、させる必要が無い。ということであり、概念理解の無い子供達がどんどん製造されることを意味します。概念理解が無いということは、基礎を打たずに家を建てているのと同じです。ですから、台風どころか強風でも、壊れたりするのです。もし災害に合わなかったとしても、平屋の時はいいのですが、2階建て3階建てにしようとすると、途端に崩壊していくことになります。

基礎を打ってないことが後からわかっても、いくら賠償金をもらったところで、後の祭りです。
競い合いは、幼児教育にとって、幼児教育そのものを崩壊させる爆弾でしかありません。

スポーツの場合でも、うまくなるまでの練習と試合は別物で、練習中に試合同様の競い合いはしません。こんなことも分からず、競い合いは、モチベーションが上がるなどと、最も大切なものを失っていることに気づかない教育者もどきにあきれてしまいます。

そして、何よりお母さん、もっと子供の事に真剣になって下さい。馬鹿を見るのは、あなたではなく、あなたの子供なんですよ。

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