「かぎっ子」ならぬ「かぎ親」 | 「成功する国際結婚の秘訣」ブログ

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全米ベストセラーの翻訳書「異性の心を上手に透視する方法」の翻訳者&「国際結婚一年生」著者、パートナーシップ専門コーチ・塚越悦子のブログ

英語で「かぎっ子」のことを"Latchkey Child"などと言ったりします。

最近、TIME誌で、かぎっ子をもじった「かぎ親」"Latchkey Parents"という記事を読みました(記事のさわりをこちらで見ることができます)。

子どもがいるカップルが離婚する場合、共同親権という考え方をとっているアメリカでは、一般的にはどちらかの親が家を出て、両親が別居するのに従い、子どもたちは両親の家を往復する生活をすることになります。

ところが、この記事によると、離婚した両親それぞれが別に住むところをみつけ、子どもは元の家にとどまるというアレンジをする人々が増えてきているそうなのです。

その子どもたちの家に、両親が変わりばんこに来て生活を共にするという形です。ふたつの家を往復するのは両親ということになります。

こうすることによるメリットは、子どもが動かなくて良いこと。子どもは常に同じ家で生活するため、子どものために家具や何かを2セット用意したりする必要がなくなります。離婚による子どもへの影響を最小限にとどめるというメリットが指摘されています。

もちろんこの選択をするためにはそれなりに経済的に余裕があるカップルであることが必要になります。ただ、記事によると、コストを抑えるため、別れたカップルのうち夫はガールフレンドと同棲をはじめ、妻は友人の家を転々とするとにしたケースもあるということです。

また、もうひとつの要素は二人の関係が別れても良好であること。細かいルールを決めておかないと、たとえば掃除や洗濯、食料の購入や消費など、トラブルのネタになることはたくさんあります。

カップルが別れたあと、それぞれのパートナーを見つけるようなことになれば、「誰を家に招待してよいのか」などという話し合いも必要になるし、片方が再婚して新しく家族をもつようなことになれば、このアレンジは終了になることがほとんどでしょう。

その意味で、一時的な措置である場合が多いこのアレンジですが、たとえば子どもが14歳で離婚となったとき、ハイスクールを終了するまでこの形をとって非常によかった、などという声もあります。

「離婚大国」アメリカでは、離婚による子どもへの影響について研究も進んでいます。こうしたアレンジを選択することの影響について、賛否両論があるようですが、可能なのであれば、子どもにとってできるだけ一定した環境を保つという点ではメリットがあるのではないか・・・という気がします。