善いことをしていると思うだけで安心感が起こり、生活に自信が持てます。
              松原泰道「観音経入門」

 ヤクルトスワローズがセリーグ2連覇を果たしました。妙円寺は神宮球場からほど近い場所にあり、私も幼い頃からのスワローズファンです。

 妙円寺の子供会にはかつて野球部があり、スワローズの選手との交流もあったそうです。ちなみにスワローズ監督も務めた関根潤三さんは妙円寺子供会の出身です。
 ヤクルトファンは辛酸を嘗める年が多かったので、2年連続最下位から2年連続の優勝というのはまさに夢のような出来事です。

 

 プロ野球を見ていると、人生はやはり面白い、と思うことが多々あります。

 ドラフト1位で華々しく入団した選手が2軍でも通用しないまま引退する事もあれば、注目されていなかった育成選手がリーグを代表する選手になる事もあります。一時期の評価に一喜一憂する必要はないのがここからも分かります。
 

 今年大活躍した選手の1人に木澤尚文投手がいます。2021年のドラフト1位でしたが、ルーキーイヤーは2軍でも苦戦し、一部のファンからは今後の活躍も難しいと見られていました。

 しかし150キロを超えるシュートを会得した今季、素晴らしい活躍を見せ優勝に大きく貢献しました。軸となるボールを身につけた事で、他の球種も自信を持って投げられるようになったようです。
 

 我々の人生においても、「自分はこれが得意だ」というものが何か一つでもあれば、自然と人生全般に自信が持てるようになるのではないでしょうか。
 特技が何もなかったとしても、毎日少しでも善いことをすれば、「善行を積んでいるのだから、自分はきっと大丈夫」という自信に繋がるでしょう。徳を積むことは仏教においてとても重要視されますから、どんな特技よりも自分の軸となり得るかもしれません。
 

 最近どうも色々な巡り合わせが良くない、と感じる方は、1度自分の事から離れ、周りの人達の為に何かできることはないか考えてみて下さい。それが結果的に、自分の運気もあげていくと思うのです。

 

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