全身に癌を患っており、すでに手術はできないという彼は、残り少ない余命を大切にしたいようでした。
ご夫婦で寺に参詣された彼らの話を丁寧にきいて差し上げた、と話す僧侶のXさん。
彼らが参拝した理由は、僧侶に質問したかったからです。
「死んだら天国へ行けるのか、仏になれるのか」と尋ねています。
僧侶は「大丈夫です。仏がお救いしてくださいますから」と伝えました。
夫妻は「仏に必ず救われる」と知ったのです。
人生の最後をどう生きるのか、と考えたとき。
弘法大師空海は密教で教えています。
生きているあいだに仏になれる「即身成仏」です。
私たちは、死後の心配をする前に、智慧を授かり心ある魂の成長を願います。御仏に救われて、とても幸せな人生であったと思えるのですから・・・。