葬儀を終えて帰宅した夫が、マンションの立体駐車場に車を停め、退出しようとしたときです。
駐車場内にまだ人がいることを示す警告ランプが消えません。シャッターが閉まらず、しばらく動けませんでした。
ひどい目にあった、と言いながら夫は自宅に戻ってきました。
まさか幽霊を乗せてきたのか、と二人で心配しました。
夫の車に乗ってきたのは氏神です。
この地域で、昔、疫病が流行りました。奇しくもコロナ禍です。亡くなった多くの人々の無念な思いを知る氏神が、サマンサとつながる彼らに助けを求めたのです。
サマンサは、うかばれぬ故人を弔い、地域を不安な気持ちから守りました。
お礼にサマンサの何かお役にたちたいと言う氏神です。
「ご夫婦の力になって」と伝えると、氏神がその使命を果たす日は近いようですから・・・。