心と感情を取り戻した人生(その1) №2613意識の戻らないまま父は亡くなり10年余りが過ぎました。 自宅の玄関で倒れてから数年間、寝たきりの父を母は懸命に介護していました。脳梗塞の父が目を覚ますことはありませんでした。 母は私に「あなたのせいではない」と慰めてくれました。 その日、高校生だった私は父が倒れているとも知らずひとり部屋で寝ていたのです。 私は心に深い傷を負いました。 痛む傷に決して触らないように生きることにしました。とても苦しかったからです。 誰にも知られないように傷口を隠すことにしました。 つづく