アパート経営をしているXさん。
地震による半壊の認定を受けました。
通り道に面した外壁は、余震で再び崩れ落ちそうです。築40年以上経つ建物を修理するには、ばく大な費用がかかります。被害が出てからでは手遅れと思い、アパートを取り壊すことにしました。
地震のあとアパートで暮らす住人たちも次々に転居していきました。
しかし、一世帯だけは出ていきません。何度か話し合いをもうけ、立ち退き費用を提示しましたが上手くいきませんでした。
実は、亡き両親がアパートの取り壊しを心配していたのです。取り壊しを思いとどまらせようとする思いは念となり、居すわる住人をつくり出していたのです。
サマンサは、亡き両親へ事象を伝えました。
あっさりと住人が転居していく姿がみえました。
思いもよらぬ邪魔者は、両親の思いやりが作り出していたのですから・・・。