私が先に生まれると約束していたのに、なんで先に居るの?と妹のXさん。
姉になるはずだったようです。
気さくな性格で調子のよい彼女は、姉にむかって姉妹になる順番が違っていたことを明るく語ります。
かたや姉は、そんな妹の発言を真剣に片付けようと悩みます。
真に受けたところで、現実は変わりません。
悪気のない妹と真面目な姉がいました。
気に入らないことの多い姉は、きっと妹も気に入らないのだろうと思ってしまいます。
なにしろ人間は、相手も同じ思いであろうと考えてしまうからです。
姉妹になって半世紀以上経つというのに、今でも私が姉で良かったのか、と妹に尋ねています。
姉はいったいどうしたいと言うのでしょう。誰に出すことも出来ない答えを求め続けているのですから・・・。