夏の怪談(その1) №774 | 霊能者サマンサの霊体験<明松庵>

霊能者サマンサの霊体験<明松庵>

明松庵は、ヒルトン東京(新宿)B1Fにあります。世界の霊能者サマンサ(僧侶:明松)が在籍するお店です。
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幼い娘と海水浴に出かけたある日のこと。

「海岸で拾ったの」、と人形を持ってきた娘。
たいそう気に入っているようでしたが、父は「後で元の場所に戻すように」と諭しました。

しばらくは浮き輪に人形をのせて、一緒に遊んでいるようでした。
父は持参した本を読んでいたほんのわずかな間、娘から目を離したようです。

目をあげると、娘は浮き輪で沖へ流されていました。

助けなくては、と慌てて娘の方へ泳ぎはじめました。
すぐに足が届かない深さになりました。

必死に泳ぎ、娘をみつけると「首に捕まれ」と叫びました。
その時、浮き輪は見えなくなっていました。
娘を背負いながら泳ぐのは至難でした。

足がとどくところまでくると、娘をかついだまま海の中を必死で歩きました。
岸辺に辿り着くと安堵して、ドサッと音をたて、肩からすべり落とすように娘を降ろしました。

彼の足元にあったのは人形です。

娘の姿は、どこにもありませんでした。