玄関の引き戸が開く音が聞こえました。
ご近所に住むお婆さんがみえたのかしら、とNさんは思いました。
毎日、この時間になるとお喋りにやって来ます。
玄関扉は開いていましたが、誰もいません。
外まで出てみましたが、人影もありませんでした。
数時間後、お婆さんが息を引きとったと連絡がありました。
またある日、居間でくつろいでいると。
目の前の障子がひとりでに開きました。
何かと思い立ちあがると、誰かに体当たりしていました。
姿はみえませんでしたが、大柄な男性だとわかりました。
間もなく、義父が亡くなったと知らせが入ったのです。
この世に別れを告げる時、幽霊となって訪問するのでした(怖)!