死神の選択 №698生まれようとしていた子供は死産でした。帝王切開の甲斐もなく、子供を助けることはできませんでした。ショック状態となった母親の隣に、死神がいました。母子ともに連れていくつもりです。死神は、ちらりと父親の顔をみました。「母親は止めとく」といって死神は立ち去りました。偶然はありません。母親一族の生き方に問題があるようです。あまりに速い寿命をむかえた子供。死をもって一族に気付きを与えにきたのですから。