〜能舞台 終幕〜

銕仙会(てっせんかい)
『長崎の母』『ヤコブの井戸』
大千秋楽の幕を降ろしました。

この状況の中、
最後まで無事に公演を終えることができたこと、
劇場に足を運んで下さったお客様、
配信を通じて応援して下さった皆様、
支えてくれた関係者の皆様、
本当にありがとうございました。


そして何より、
『能』や『狂言』という、古典芸能の世界に
現代劇しかやったことのない私を引き入れるという、
無謀な試みに挑んでくださった、清水寛二さんと佐藤信さんに、感謝でいっぱいです。




私の出演した『ヤコブの井戸』は
日本初演。

あまりの未知ゆえに、不作法も多々あったかと思います💦


”間(アイ)狂言”という役回りに、
楽しみなワクワクと同時に、
はてさてどうしたものか戸惑いだらけでした。

”能”の世界というのは、
現代劇のような、いわゆる”稽古”がなく、
お手合わせという形で、数回、頭から通して、
申し合わせをする。

シテ(主役)、ワキ(相手役)、
囃子方さん、狂言方さん、地謡方さん、
基本的な約束事があるので、それで十分な訳です。





いわゆるセッション。
はい、おいらが一番好きで憧れるやつです。

で、ですが、、、っ。
もちろん皆さん、プロだからできる技。

”間狂言”…
どうしたものか、
何ができるのか、
この作品で求められているものは何か。

私の肉体がこの作品世界と融合する調和点が必ずあるはず。

誠さんや清水さんにもお稽古をつき合って頂き、
模索しながら迎えた舞台。

「みょんふぁらしく、のびのびと大らかに楽しんで」とのお言葉に、俄然パワーを頂き、
座高円寺に出現した能舞台で、
ネコになってきました 笑




あのね、、、

めっちゃ楽しかったんです 笑

知れば知るほど、
世界は楽しめるのだ。

”能”の奥深さ。
語り言葉の力。

何より、”面(おもて)”の豊かさ。


清水さん演じるシテの表情がどんどん変わる。
角度とかいう問題ではない。
内面からのエネルギーが、観ている者の想像を刺激し、それぞれが表情を作りあげるのだ。

役者として、
世界が広がる、学びだらけの公演でした。



先日も書きましたが、
今回の出演には、”導き”を感じずにはいられません。
そしてこの”導き”は、きっと今の私に必要だったのだと、確信します。

小屋入りして、皆さんとも色々お喋りしたり、
お近づきになれました。

色々な方に、
亡くなった叔父と叔母の話を聞くことができたこと。

叔父の妹である母に、
ゆっくり話してあげたいと思います。

ありがとうございました☆

#能 #間狂言 #座高円寺 #銕仙会