いちびり母娘といちびり夫婦
友人?同級生?仲間?親友……?いや、兄弟?家族?親戚?いとこ……?う〜む、どの表現もしっくりこない。私のDNAにガッツリのさばり、心の深淵に触れながらも、思いきりふざけ合える存在。パイナップルみたいなツンツンヘアーで『パイン』高校時代の同級生である。あまり言いたくはないがw、オシャレでちょっぴりイケメンくんだったので、先輩や後輩女子からよくモテた。しかし、同級生からモテていた気配は一切ない。不思議だ(笑)私が知らないだけか?とにかくよく遊んだ。夜中に抜け出してアホみたいにラーメンを食べたり、アホみたいにカラオケ行ったり、アホみたいに海行ったり、アホみたいに山行ったり、もちろんいつも二人というわけではなく、深夜の港で、みんなでアホみたいに缶蹴りしたり、次から次にアホなことのオンパレード。青春時代をガッツリ共に過ごしたのだ。そしてその時間は、間違いなく私のDNA組織を構成し、体の一部となっている。現在は大学生と高校生の2人の子を持つ立派な父親『パイン』。奥さんがこれまた素晴らしい。いつも力が抜けていてニュートラル。同じ高校の後輩なのだが、私たちが変な気を使わないように、さりげなく配慮してくれているのが伝わる。何より、本名は“佐々木”なのに、“ヨヨギ”と呼ぶアホみたいな私たちを受け入れてくれる寛容さ。そして大学生の娘は、『ラヴィット』を見て、わざわざ深夜バスで私のTシャツを買いに行ってくれたぐらいファンらしい。あ、ファンではないのか…?ま、そういうことで(笑)さて、実はワタクシ、某映画の撮影で先月2週間ほど滋賀の山奥に滞在しておりました。エキストラも募集していたので、茅ヶ崎の田舎暮らしでヒマそうにしていた母親も呼び寄せました。我が母、81歳にして映画デビューです。はい、いちびり母娘でございます(笑)ある日の撮影休み。パイン夫婦が大阪から滋賀のホテルまでわざわざ車で迎えに来てくれて、我ら、いちびり母娘に観光ツアーをしてくれた。出汁の効いた優しい味のランチに始まり、近江八幡堀の屋形船巡り、ラ・コリーナ、出来立てバームクーヘン、〆めの温泉。ずっと寒くて、ぐずっていた天気も見事に晴れて、完璧なコーディネート。全て、良き妻、ヨヨギのお見立て。母は、こんなにしてもらって申し訳ないと恐縮しながらも、尽きない話に一日中お腹を抱えて笑いまくり、やっぱり関西やなぁと大喜び。段差につまずいては笑い、街の看板にいちいちツッコんでは笑い、常にやいのやいの騒がしい。確かに関西では日常茶飯事だが、関東ではあまりこういう光景には出会えない。茅ヶ崎マダムの生活で、アホな笑いに飢えていた母は、本来のお育ちを発揮あそばして「笑いすぎてシワが増える」と、大満足。喜んでいる母の姿に私も大満足。別れ際、パイン夫妻にお礼を伝えた母が「これからもみょんふぁをよろしくお願いします」と深々と頭を下げた。うっかり涙が込み上げそうになった。そうなのだ。81歳のおっかっちゃんの心配事は幾つになってもわが娘。出戻りで家族のいない独身娘が一人で生きていく人生を思うと心配で仕方がない。パイン夫妻は、そんな母を喜ばせただけでなく、安心させてくれたのだ。私一人では決してできないことだ。言葉にできない思いが溢れた。体中の細胞がポカポカと温かく満たされ、感謝という言葉が陳腐に聞こえる。いつか母が虹の橋を渡った時、きっとこの日のことを思い出すだろう。そうだな…、「パイン」の形容詞は、細胞、かな?あ、ご安心ください。うちのおっかちゃん、まだまだ全然元気です!!