2021年5月19日はドコモの新サービス・新商品発表日だった。
マスコミでもとりあげられていた、指紋認証ですぐにバーコード決済表示にできる、
【Aquos R6】(SH-51B)
など、注目の商品があるが、今回特に大きな変化を感じたのが、
自宅専用で利用する5G回線を使った【ホームルーター】の発表だ。
今までau・softbankではとっくの昔に発売していたのだが、ドコモではこの方針は一切採用せず、【モバイルルーター】しか発売してこなかった。
本体価格は2021年5月21日時点では未定。
月額料金は税込【4950円】。なんとドコモ光ファミリータイプより安い!導入・撤去の工事不要。料金だけでも興味深いが、導入のしやすさから興味を持つユーザーは増えそうだ。
ここで【モバイルルーター】と【ホームルーター】の違いを解説。
簡単に言えば、電源をAC (家庭用電源)にしているか、バッテリーであるかの違いである。
【モバイルルーター】は移動先の様々な場所での利用を想定しているので、AC電源は不要。小型で数時間の運用を目的としているので、<バッテリーを外しAC電源のみの利用>は動作しないように設計されている。このため24時間電源をいれての利用では<充電しながら>になるため、電池の劣化が急速に進む。
【ホームルーター】はバッテリーがそもそもない。AC電源は必須である。固定回線用のWi-Fiルーターと同じく24時間電源を入れっぱなしで全く問題なし。完全に【固定回線】としての運用を目的にしている。電波の飛び、安定性もモバイルルーターよりかなり良くなる。
今になってこのような5G回線でデータ量無制限の【ホームルーター】が出てきた、といいうことは、ドコモのインフラに余裕が出てきた現れであろう。
まだ5Gのエリアは狭く、多くの場所では4Gでの利用にはなるが、モバイルデータ通信使い放題で自宅用、となると工事など面倒なことが困るユーザー・単身赴任など一定期間しか滞在しない環境で生活しているユーザーなどには最適なサービスだろうと思われる。
まだ2021年5月19日の段階では詳細情報はあまりわからないが、
2021年6月にauで提供される予定の【Speed Wi-Fi HOME 5G L11 ZTR01】とスペックはかなり近い。
※auはいきなり発売時期を7月下旬以降に延期した様子。2021年6月5日時点では<6月4日発売><7月下旬以降発売予定>と2つの矛盾したページが存在する。
auの端末は、TWT (Target Wake Time)対応しているがドコモの【HR01】の情報にはこれがない。au(ZTR01)の同時接続台数が(Wi-Fi30台・有線2台)に対し、ドコモ(HR01)の同時接続台数(Wi-Fi64台・有線1台)と、同時接続台数にかなりの余裕を持たせているようだ。
ソフトバンクは現行モデルに5G対応ホームルーターはない(4G対応のみ)が、そのうち提供するだろうと思われる。
発売が8月下旬以降…。まだ先だが、販売開始されれば、自宅にいる時間が必然的に長くなるこのコロナ禍ではパソコン利用の需要がさらに加速するかもしれない。