シフト変更するのを極端に嫌がる上司なので
これまで母の病院に同行したことはなかったが
どう考えても母一人で病院に行ってもこれまでも
先生からなんと言われたのかもわからないし
検査はしたけどどうだったのかわからないというような感じで
今回は必ず同行すると決めていた。
出がけに母はまたトイレに入って
今度は便が出たようだった。
さんざんでなかったのに
タクシーが来たこのタイミングでわざわざ出なくてもいいと思うのだが。
介護タクシーの人なので気長に待ってくれそうだったが
母「ズボンにうんちがついちゃった」
なんて言い出すものだから
こっちも焦ってなんとか支度を終え
私「お待たせしてすみません」
母はタクシーの中でも辛そうだった。
私「痛む?」
母「うん」
病院に着くとまだ検査時間には間に合いそうだった。
病院についた途端
母「トイレに行ってくる」
その間に受付を済ませて、
地域包括支援センターに言われたとおり
総合受付で
私「介護申請をしたいので医師の意見書を書いてもらいたいと総合受付で言うように
地域包括支援センターに言われました」
受付「意見書は市役所から病院にくるものなので、患者さんが何かするものではありません」
私「(そうなの?もう~包括センター頼むよ←これかなり何度も念押しされてた)
そうなんですか!じゃあ今日のところは?」
受付「先生に意見書が回ってきたらお願いします、くらいでいいんじゃないかな」
そんなことをやってたら母がトイレから出て来た
母「おかしいな、こんな時間に便がでることなんかないのに。
どうしちゃったんだろう。また出た」
私「2Fで採血だよ」
採血中母は看護師さんに「80(歳)の坂は本当に辛い」と言ってたけど
看護師さんは何も答えなかった。
次は採尿と言われ、
母は「今トイレ行っちゃった、前も同じ失敗したのに」
看護師「少しでいいですよ」
少しも無理そうということで
まずは1Fのレントゲンを先に撮る事にした。
移動が辛そうなのにかわいそうと思いつつ
1Fへ移動する。
その時向こうから歩いてきた男性を見てはっとした。
私「お母さん!今日装具つけてくるの忘れちゃったね!」
そうだ出かけにズボンに便が付いたとか言われて慌てて
ああ、あのとき、というか病院に行くからと着替えたとき
装具を外してそのまま置いてきてしまったんだ。
だからこんなに辛そうなんだ。
私「ごめんね。うっかりしちゃったよ。
今装具つけてる人見て気が付いた」
レントゲンとりにいったら
ブラジャーにワイヤーが入ってるので
もう一回とると言われてる
着替えの部屋で待ってた私が着替えさせる。
やっぱり一緒に来て良かった。
レントゲンを撮り、
また着替えるとき
母は面倒だから服の上からブラジャーつけるとか言い出し
それは変だからもう一回着替えようと着替えさせた。
で、また2Fだよ。
看護師さんに声をかける
看護師「出そう?」
私「出なそう」
看護師「少しでいいから」
母はトイレに入ったままいっこうにでてこない
この間に整形外科の位置を確認しようと
エレベーター前の配置図を確認していたら
病院の職員さんと思われる方が
「どこかお探しですか」と聞いてくれて
どこのエレベーターを使って整形外科に行くのが良いか教えてもらう。
看護師さんと電話したとき
ここの病院はちゃんと母を見てくれるのか疑心暗鬼になったが
今日今まで接した方は皆さん親切だ。
私「大丈夫?」
母「でない。座ってるとまたうんちがでそう」
看護師さんに聞いたら
「整形外科の看護師さんに聞いてみて」と。
私「出なきゃ出なくても大丈夫ってことですか」
看護師「先生がどうしてもっていったらとらないとだけど
なしでも大丈夫かも」
そうこうしているうちに診察予約時間近くになっていた。
間に合って良かった。
でも診察時間を30分以上過ぎても全然呼ばれない。
もっと近い席に移動したら
ただいまの診察はまだ1時間前の予約の人だった。
母はまたトイレにいった。
これはあとでいってたが、
昨日、母に出ている薬では効かないからと
以前父に出ていた強い薬を飲もうと
昨日両親で相談したとか言ってたので
すでに昨日その薬を飲んだらしい。
そうじゃなければこんなに何度も便は出ないだろう。。
医師は若いハキハキとした男性だった。
父が診てもらっているのは同じ病院の外科の先生だが
その先生と話し方が似ているわけではないんだけど
無駄がなく、明瞭で、頭の良い人の話し方というのは共通していて
とても好印象だった。
先も感じた通り、電話で看護師と話したときは
この病院ではちゃんと診てもらえないかもと思って
地域包括支援センターに
ここでは入院は無理だが
そういう人を受け入れる病院もあって
1ヶ月くらい入院できるときいたときは
その病院に入院した方がいいんじゃないかと思った。
1ヶ月も父と離れられたら母のストレスもずいぶん減るだろうし
薬の管理もしてもらえるだろうと
でもこの先生ならと信頼できそうな気がしてきた。
母の具合は前回受診した1ヶ月前より悪くなっていた。
しかも単なる骨が弱くなっているからという物理的な原因なのか
血液検査の結果から何らかの細菌感染の可能性もあり
もしそれが原因だとなるとかなり厄介なようだが
現段階ではわからないとのことだった。
他に質問はないか聞いてくれたので
「入院できる病院もあるそうなんですが」と言ったら
「全く賛成できません」とハッキリ言ってくれた。
医師「あなた(母)は歩けるんだから、そんな所へ行ったらもっと悪化しますよ」
「へんなウイルスを感染させられるリスクも高い」
母は入院しなくて済んでほっとしているようだった。
私も地域包括支援センターのいうことより
この医師のいうことの方が信頼できると思った。