書類の応募受付や試験は、
それぞれの地区で行われる。
奨学金の書類を提出してすぐ、
地元のロータリークラブから電話がかかってきた。
「舞ちゃんでしょ?」
と言われ、ん?

なんと中学校同級生のお父さんだった。
その子とは同じクラスで
お昼に毎日お弁当を一緒に食べていた仲。
お父さんがまさかロータリークラブの役員を
していたなんて、知らなかった。
世間は狭し。
試験の案内が来て、
8月某日、試験会場に向かった。
受付をすませて待っていると、
係の1人が
「どこかで会ったことない?」
と声をかけてきた。
また同級生のお父さんかな?
と思ったけどどうしても思い出せず
ずっと気になりながらも試験は進んでいった。
会場には私を含めて受験者は5人。
まずは英語のリスニングと翻訳問題。
分からない単語もいくつかあり、
あまり自信が無いまま終了。

小論文問題。
小論文の試験は始めてだったので
前日の夜、ネットで小論文の書き方をチェック。
なんと最後の2行が書けず
中途半端なまま提出。

英語の面接。(外国の方と)
以前会社に勤めていたときに、
ビジネスマナー講座を受け持っていたと履歴書にちらっと書いていたので、
「日本のビジネスマナーについて説明して」
と言われた。
「え、そこ!?」

単語が出てこず、パニック状態。
しかも・・
面接官 「あなたが応募予定の大学院のプログラムは何年のもの?」
私 「えっと、1年のもありますが、大体2年です」
面接官 「ロータリーからは1年分しか出ないけど
2年目の費用はどうするの?」
と言われ、、、え~!?

27000ドル支給 (約250万円) と書いており、
毎年その額がもらえると思っていたし、
それでも足りないけどまぁいっかと思って面接にのぞんでいた。
一括27000ドル支給ということに、
その時初めて気がついた。
「えっと、他の奨学金に応募したり・・」
あまりのショックで、その後の面接はよく覚えていない。
面接終了後、休憩のため面接官が廊下に出て
「厳しいね・・」 と他の人につぶやいたのを
聞き逃さなかった。
きっと直前に面接を受けた私のことだ!と思ったし、
あぁダメかもしれないなって落ち込んだ。

最後は5対1の役員面接。
私に以前会ったことがあると言っていた人もそこにいて、
「私は歯医者なもんでね」
と言ったので、やっと思い出した。
小学6年から中学3年まで、
歯の矯正で山形市の歯医者に通っていたのだけれど
その時の歯医者さんだったのだ。
歯医者さん!・・・・・なぜここに!?

世間は狭し。
また、他の役員の方が、
私がボランティアに行った宮城県岩沼市に
親戚がいるんだと教えてくれた。
そんな共通点もあり、面接はなごやかな雰囲気で終わった。
・・1週間後、思いがけず合格通知を受け取った。
※サイトにも結果が掲載された。
国際ロータリー山形地区 http://www.rid2800.jp/news.html
ロータリークラブの存在は今回初めて知ったのだけれど、
全世界に組織があり、
奉仕の精神を持って世界平和を目指すという
とても立派で良い組織。
合格できて、本当にうれしい。
たまたま知り合いがいたことは
合否には関係しない。
でもきっと何か縁があったんだろうなって思う。
『来年こそは、留学していいよ』
って、OKサインをもらえた気がした。
※今回私が応募した 「国際親善奨学生」 は、今年で最後だそうです。
来年度からはまた別の制度があるようですので、
チェックしてみてください。