迷いと決心 | アメリカの大学院で勉強する、舞のもぐもぐブログ

アメリカの大学院で勉強する、舞のもぐもぐブログ

旧『ベナンで活動する舞のもぐもぐブログ』 

2008年6月~2010年6月の2年間、青年海外協力隊として西アフリカのベナンという国で活動しました。

2012年8月から2014年5月まで、アメリカのブランダイス大学院(Brandeis University)で国際開発学を勉強しました。

本当はず~っと気になっていたことがあった。

「早く何とかしなくちゃ」 と思いながらも、
1日1日が過ぎていき、
気づけば3ヶ月間が経っていた。

それは、女性グループの活動を一緒にしている
協力者のNGOのこと。

お店と会議室建設の話が進んでいながら、
『本当にこのまま一緒に活動していって
いいのだろうか』 という
漠然とした不安があるのだ。

彼は今まで本当に色んなことをしてくれた。

・ 話したいと言えば私のために時間を取ってくれた
・ 女性グループの会議ではメンバーに声をかけて
  人集めをしてくれた
・ 時々ジュースやご飯を奢ってくれた
・ プライベートでも何か問題があれば相談に乗ってくれた
・ 視覚障害者グループの啓発イベントでも
  毎年司会をして手伝ってくれている。

だけど・・・

・ 遅刻や連絡無しのドタキャン
・ 言っていることが時々違う
・ 借りたお金 (小額だけど) をなかなか返さない
・ お金があると言っていつもお金を持っていない
・ ワンギリ
・ 今までの活動成果 (情報収集不足、彼の能力不足)

で、嫌な思いをすることが時々あった。

それでも彼以外こんなに私のために時間をたくさん割いて
一緒に活動してくれる人はおらず、
ベナンの文化ということもあるので
ある程度は仕方ないと思っていた。

嫌な思いをするたびに、
「彼は今まで色んなことをしてくれた、むしろ感謝しなくちゃ」
と自分に言い聞かせていた。

だけど私の気持ちが変化してきたのは、
いつからか、私に他に信用できる友達ができた
頃だった。

ベナンにも絶対遅刻やドタキャンをせず、
万が一遅刻するときでも事前に連絡をし、
借りたお金は催促されなくても自分からすぐに返し、
絶対に嘘をつかない、
そんな人たちがいることを知った。

文化のせいにはできない・・。


正直に言うと 「自分がお店と会議室を建設した」
という活動成果は欲しい。
それに既に周りを巻き込んでいるので責任もある。
だけど、私が帰国した後の継続性を考えると
やっぱりここは 「勇気ある撤退」 が望ましいように思えた。

ボランティアなんだから、
自分が嫌な思いまでしてやることないんだ・・。

そう思い、まずは友達に相談をした。

「今、お店と会議室の建設の話が進んでいるけど、
正直協力者のNGOが100%信用できない。
どうしよう??」

と、今までのいきさつと今の状況を説明した。

「いや、書類もちゃんと揃ってるし、きっと大丈夫だよ、
せっかくのいいアイディアなんだしやりなよ。」

「・・ちがうんだよ、やめた方がいいかと思って。
私もこのままやりたくない。
この3ヶ月間ずっと悩んで考えてきた。
彼じゃなくて、あなたみたいに
自分が本当に信用できる人と
一緒に活動できればよかったのに・・」

と、言いながら涙ぐんでしまった。

それでも、

「ベナンの発展のために建設をしてくれようとしてるんだろう?
お願いだから、ベナンのためにもやめないでくれ。
僕も手伝うから。」

と逆にお願いされてしまった。

周りにいた人たちも、ガンとして首をふり
「そうだ、絶対にやめるな」 と声をそろえて言った。


私がこんな風に悩んでいることなど
協力者のNGOは全く知らない。

そろそろ逃げてばかりもいられない・・。

そうしてやっと彼と
正面から話し合う決心がついたのだった。