準備がいよいよ大詰めとなった。
メンバーは歌の練習、
そして寸劇の練習に励む。








今年私はついていかなかったが、
会長は去年と同じように
地元のラジオ番組

ポスターは今年は10枚だけコピーし
メンバーに手分けして貼ってもらうことにした。
そして、飲み物やテントなどの準備について
話し合いが行われ、担当を決めお金を渡した。
そこでひと悶着があった。

去年もそうだったけど、
テント (100個の椅子付) と音響設備、
バイク宣伝やの値段がちょっと高く、
会長が値段をごまかしている可能性があったのだ><
担当決めのとき、案の定、
会長がそれらを自分の担当にし
「お金をよこせ」 と言ったとき
私は思わず反対した。
すると、会長が激怒。
「時間の無駄だから早くお金をよこせ。
マイのせいで時間がどんどん過ぎてってるんだ、分かってるのか!?
そうやってなんでいつも会のお金をブロックするんだ。
そういう態度なら来年からマイには二度と会計を任せないぞ!」
とどなり、現地語でメンバーに私の悪口を言い始めた。
それを聞いた CPS (福祉センター) の上司がやってきて、
メンバーに話を始めた。
「マイは福祉センターで働いていて、
私は彼女の上司である。
彼女はただ、会に少しでもお金を残したいと思ってるだけ。
それは当然のことでしょう?」
騒然となっていた場は急に静かになり、
メンバー全員がうなずいた。
思わず自分の耳を疑った。

も、もしかして、私をかばってくれてる・・?
彼女とは、普段お互いあまり出勤しないため、
月に1度か2度顔を合わせるだけで
活動にについて協力してもらったことは正直一度も無い。
去年は、啓発イベントに参加してもらえなかったどころか、
準備について文句も言われた。
会長のことを嫌っていて、前任者ともトラブルがあり
彼女はいつも視覚障害者グループとの関わりを避けていたのだ。
帰り際、あらためて
「さっきは本当にありがとう」
とお礼を言うと、
「あなたはよくがんばっている。私はうれしいよ。」
と言ってくれた。
彼女がどうして急にそういう態度になったのか、
私にはさっぱり分からないけど、
その言葉になんだか胸がいっぱいになった。
・・これで一件落着、となれば
「いい話だなぁ」 で終わるのだけれど、
現実はそうもいかない。

福祉センターの上司は、値段のごまかしを避けるため
担当を少なくとも2人にすることを提案したが、
会長が頑固として聞かず、
メンバーも疲れて 「早く帰りたいから、お金を渡せ」
と私に言ってきたのだ。
「値段のごまかしは絶対にさせない!」と
意気込んでいた秘書も、
「今年はそうしよう、来年からやり方を変えるから
とりあえず今はお金を渡してほしい」 と
会長の前では態度を豹変。
結局、私1人がまた孤立した。
この状況、すでに3度目である。
すっかり嫌になってしまった><
イベントの準備で疲れ果て、
1人で戦い続ける体力も気力も無かった私は
結局妥協してお金を渡してしまった。
そのことを他の友達に話すと
「それは良くない!なんでお金を渡しちゃったんだ」
って怒られたけど、それを言ってくれるメンバーが
その場に1人でもいなかったことが、残念でならない。
「イベントが形になりさえすれば、それでいい」
と思いながらも、やっぱり嫌な気持ちが後で残り、
後悔して眠れない夜を過ごすのだった。