付き合い始めたばかりのころ。

 

あの時も私が行きたがってた予約困難ビアホールを覚えてて、

「実施計画です」なんて誘ってきたよなあ。

 

 

「デートの実施計画送ります」

「まーみの行きたがってたビアホール、2名で予約完了」

 

「ほんと!?ありがとーーー!」

 

「意外とすんなり予約取れたよ」

 

あんな週末の真ん中時間の予約なんて苦労したに決まってるのに。

 

はしゃぐ私を見て

「まーみの笑顔は喜ばせがいのある笑顔だよね」

 

とかなんとかさ。

 

あの時のやり取り、きっと覚えててくれてたんだね。

 

ふふふ…

 

もーっ!

 

隣にいたらキスでもしちゃいたいくらいだぜ!

 

 

窓越しに旅荷物を持って歩く笑顔の人たちが見えます。

キャリーバッグを引く人。

聞いたことのあるお菓子の紙袋を持った人。

お土産用かなあ。

 

そして行き先を告げる車内アナウンス。

 

気持ちはどんどん盛り上がっていきます。

 

 

さあ次のページ!

 

しおりのページをめくろうとしたところに、

お弁当を買いに行っていた彼が到着しました。