手提げのビニール袋を持って私の顔を覗き込むように微笑んだ彼。
「お、読んでるねえ」
そのままキスしちゃおうかと思いました。
私に袋を渡して荷物を網棚に上げています。
手渡された袋の中身は…
まい泉の四角い箱と缶ビール。
まい泉×2箱、500ml×1本、350ml×2本。
「え!?ホントに朝から?」
(ホントにまい泉とビールだった!)
(しかも500は私のか?)
「当然じゃん」「はいどーぞ」
プシッって音とともに私に500の方を手渡す彼。
「俺は350の1本でいいや」
(っておい!もう1本の350は私のお代わり用かい!)
気が利くなあ…って感心する場面じゃありません。
まだ8時なんですけど…
いや普段なら全然飲みますけど…
今日は特別な日なので…
でももう「プシッ」ってされてるし…
せっかくの彼の好意だし…
「・・・」多めに、若干の戸惑いを感じつつ…
しおりのページをめくりました。
いきなりフォントが小さくなってる。
そして細かい数字が書き込まれてる。
そのページには分刻みで行程が記入されていました。
まだ老眼では無かったですが、
思わずかけていた眼鏡を外して目をこすったほど。
まさに【ザ・実施計画書】がそこに…