春休みのある日、5年生Mちゃんがべったりひっついて
きました。
”お母さんとまたなんかあったんかな?”というのがフッと
よぎりました。
そんな時はただただ受け止めるだけなので、何も言わず
にいました。
M「私な、春休みで学童終わりやねん」
私「そうなん?」
M「うん」
突然Mちゃんがじっと目を見ながら教えてくれました。
”なるほどなぁ~、不器用なこの人らしいやり方や~”と
素直になれない、でも言わないと・・というMちゃんの
この態度を愛おしく感じました。
私「前から家に帰りたいって言ってたし、
お母さんもいいよって言ってくれて良かったやん!」
M「習い事が多くて、来る日がないから~ってママも言ってた。
でも夏休みは戻って来るけど・・」
私「それは夏休みが楽しみや~待ってる!」
M「うん」
そんな話をしながらしばらく引っ付いていましたが、
踏ん切りがついたようで、私から離れて友だちのところに
行きました。
1年生の頃からずっと関わってきたMちゃん。
”この人をどうしてあげればいいんやろう?”と悩んだ時期や
”ちょっとしばらく距離を取ろう”と自分の未熟さを見せられた
ことがたくさんありました。
2年生になり、3年生になり、友だちと遊びたいおもいが
Mちゃんを少しずつ変え、我慢して合わせることや相手のことを
考えて自分を抑えることができるようになりました。
高学年になると、低学年の面倒をみてあげる、頼りになる
お姉さんに成長してくれ、私も安心してMちゃんを見守って
いられました。
Mちゃんの様子がおかしい時は、だいたいお母さんとの関係が
悪く、自分でもどうしようもないイライラを持っていました。
それを周りに当てていたMちゃんですが、少しずつ自分の
ことばにして、伝えてくれるようになりました。
「そっか~」とただただ聴くだけだったけど、Mちゃんは
気持ちを話すことで、自分で切り替えるようになりました。
思い返すとあっという間の5年間。
でもその中身はとっても濃いものだったと思います。
私の支援員人生の中でも、特別な5年間となりました。
春休み最後の日、Mちゃんは帰りの会が終わると
「Wちゃん、ばいばい。また夏休みに来るわ」と
言いに来てくれました。
「待ってる!」とだけ伝え、ハイタッチをして見送りました。
Mちゃん、どうもありがとう。
かけがえのない5年間でした。
ずっとずっと、応援団でいるからね。
ありがとう。