本編は、以下第二話の続編です。


ワイコ、ケイタ、もう一回言うよ。

俺はどちらかを選べとは言わない。

大人になったお前達がどちらかを選ぶということは、それは争いが激化するということ。そして争いに加担するということだ。お前達がやらなければならないのは、そういうことではないと俺は思う。


よく考えてほしい。


今日、ここにワイコとケイタ2人にきてもらったのは、このような状況下で、2人がどういう行動をするのが妥当か、そこを考えて欲しかった。それだけや。


しばし無言が続いた。

ケイタが話し出した。

パパは離婚するつもりなん?

うん、もう避けられないかなと思ってるし、覚悟はしている。ママがパパをとにかく赦せないそうだ。3月まではいい兆しも見えていたけどな。


ワイコとも話したし、ママとも話した。
どうにかならないかと思って。
やっぱり帰ってくる家があり、
家庭がある方が俺はいい。


うんうんと頷きながら
涙を流す、、、3人、、、。

大学の入学式、パパの姿を見た。来ないとママから聞いていたけど、来てたんやと思った。
声かけられなかった、、、
そうか、多分、あの中で一人で来て誰とも話さずに帰ったのは俺だけやろうな。子供とも会うことなく。本当はLINEで連絡して写真くらい撮ろうと言おうとしたけど、写真撮りたかったけど、写真はずっと残るやろうしな。LINEも送らずに帰った。

これからどうするの?

わからんな、ママは今すぐでも離婚したいんやろう。だから協議書も書いた。

うん、見た
(ワイコもうなずく)

ただ、離婚を先にするのがいいのか、ママが働いて安定した収入を得られてから離婚するのがいいのかは悩んでる。
順番的にはまずママは仕事をすることやと思う。先に離婚したらただでさえ少ない収入から,税金、年金保険など、色々と引かれて手元にはほとんどお金が残らない。ワイコやケイタの扶養まですると尚更。



ワイコとケイタが、大学を出て、そして社会人になったら金銭的、あるいは、精神的な支援は要らないのか?と言うと、そうでもないと私は考える。海外留学したい、旅したい、大学院に行きたい、もう一回大学に入り直したい、資格の勉強したい、そんなことを思うこともあるかもしれない。結婚資金も必要。だから親子の関係はこれからも繋げていかねばならないとパパは思う。やっぱり無責任に親子の縁は切ることは色んな意味で後悔するだろう。
また、父親のこれまで経験してきたことはきっと君たちの人生に活かせる材料にもなり、反面教師にもなりうるだろう。



現実は母親と2人は同居している。母親の感情面も一緒に住んでいるとわかる。母親が辛そうにしていたら、また父親がなんか言ったな?😡と思うだろう。結果、だんだんと父親に対する敬意や感謝は消えてしまい、いずれは恨みに変わることだろう。これは、片親疎外症候群である。実際に2人はそうなっていたと私は思う。


2人は黙って聞いていた。




2人に読んでほしい本がある。


“収容所(ラーゲリー)から来た遺書”


これは、逢いたくても逢えなくなった夫婦、家族の物語で、実話である。


そしてこの小説の最後に出てくる、

父から子供達へ宛てた手紙


れは世界秩序に向けて日本民族が歩むべき道を述べている


私は、この手紙は、今の2人に送りたいと思う内容や。是非読んでほしい。


2人は黙って頷いた。


次号では、

“収容所(ラーゲリー)から来た遺書”

子供達へ宛てた手紙を紹介します。