こんにちは。今回は世界の食べ物の歴史や知識をまとめた図鑑をご紹介します。

 

 

 

 

こちらはジュリア・ロスマンさんというブルックリン在住のイラストレーター作の一冊になります。本書を開いてまず驚くのは、すべてのイラストがご本人による手描きだということ。

 

見てください↓

 

 

 

こんなに細々としたイラストが221ページも描かれているのです!また、文字も手書き風のフォントを使用しているのでとてもかわいらしい。読んでいてとても癒される図鑑になっています。

 

中身は世界の料理や食材にとどまらず、調理器具の歴史やおいしさの表現方法についてなどさまざま。日本の料理もちょくちょく紹介されているのでぜひチェックしてみてくださいね!

 

 

おいさしさの表現

日本語にはないおいしさの表現で"gamy"という言葉があります。訳すと「鳥獣肉の臭いや味がする」という意味になります。私はこのゲイミーのおかげでお肉が苦手(特に鶏肉)なので、それをネガティブな意味で表わせる日本語があれば便利なのになと昔から思っています(笑)近いのは「獣臭い」かな。

 

他にも”woodsy"という言葉があります。これは「森を思わせる、森林のような~」という意味なんですが、時々そう感じる食材は日本食にもありますよね?ちなみに私はそれを「草原の味、草の暴力」と言っています。

 

 

本物のナッツはひとにぎりだった

ナッツと呼ばれるもののうち、植物学上で本物の木の実に相当するのはドングリ、ブナの実、クリ、ヘーゼルナッツなどの非裂開果(堅い果実のなかに数個の実が入っており、成熟しても自然に裂開しないもの)だけとは知りませんでした。

 

 

卵料理の用語集

私は昔から「親子丼」というネーミングに鬼畜さを感じていたのですが、それは海外でも同じだっと知り驚きました。一応1920~1970年代に流行った表現ということですが、ベーコンエッグを「雌鶏と豚の鳴き声」、チキンとスクランブルエッグのサンドウィッチを「家族の集い」などと言っていたそうです。また、ハムエッグを「永遠の双子」と表現した国もありました。

 

 

姉妹本もアリ

実は「フード・アナトミー」には「ネイチャー・アナトミー」という姉妹本があります。そちらは自然界の解剖図鑑になっており、地形、植物、動物、天気など、身のまわりに存在する自然界の不思議について文章とイラストで紹介されているとのこと。興味のある方は二冊まとめて読んでみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

本書には他にもたくさんの食にまつわるアレコレが書かれています。コーヒー豆のしくみやエスプレッソ・ガイド、なぜトリュフ犬はトリュフ豚より好まれるのか、ストリート・フードやその屋台の構造を紹介するなど、とにかく目で見て楽しむことができます!

 

内容はそれほど専門的ではありませんが、メインはイラストなので、大まかに色んなことに触れたい人には最適な一冊です。

 

食べることが好きな人、絵を描くのが好きな人、細々としたものが好きな人はぜひ手に取ってみてください!

 

 

以上、『フード・アナトミー食の解剖図鑑』のレビューでした!