こんにちは!今回は世の中でタブー視されているものに触れちゃっている本をご紹介したいと思います!
 
 
まずはコチラ
 
橘玲さんの「言ってはいけないー残酷すぎる真実ー」
 

 

世の中で言ってはいけない、触れてはならないこと。例えば遺伝にまつわるアレコレや人種とIQにまつわるアレコレなどが暴露されている1冊になります。まぁ書いてあることは誰しもどこかで見聞きしたことだとは思いますが、それらを各テーマ別に小さくまとめていったもので、サラッと本を読みたい人にオススメです。

 

ちなみに続編もあります↓

 

 

パート1と2には被っている内容が多く、1と同様どこかで見聞きした内容でもあるかと思います。

 

全体としては

 

知能やこころ(依存症や精神病)は遺伝するのか⇒YES

 

サイコパス(犯罪)は遺伝するのか⇒YES

 

環境要因より遺伝が強し⇒YES

 

日本人の遺伝的特徴について

 

みたいなことが書かれています。

 

ちなみに環境より遺伝の影響が強いというのは、細かくいうと、家庭の影響すなわち子育てと遺伝だったら遺伝による影響のほうが圧倒的に強いということです。しかし家庭以外の環境(友達との世界)からは凄く影響を受けるらしいです。なので子育ては子どもにそれほど影響がないよ~と言っているのですが、これを見て「ほっとした」人もいれば、「がっかりする」人も当然いると思います。ただ、私には苦情入れないでくださいね!!本に書いてあることですから。たまにいるんです、本の内容に対し私に反論してくる人が(笑)

 

そもそも私は親を反面教師にしている人に「どうせ遺伝だからあなたも努力とか無駄ですよ。あの毒親と同じですよ」とは言いませんし。それと同時に、努力や気合いで乗り越えられない限界(能力)を無視して、人のお尻を叩くこともしたくありません。ここで得た知識を他人様に強制強要するのではなく、あくまでも自分のために活用する本として読むのがちょうどいいと思っています。

 

知能の遺伝に関しては、特に大きく扱われていますが、決してお馬鹿はダメ人間代表とかそういうことではなく、現在の知識社会においては知能の高い人が有利になっているね、という話なので、この本を読んで差別的な間違った思想を抱かないようにするのは大事ですね。そういった意味では若すぎる子が読むとちょっと怖い面もあるかなぁ。

 

橘玲さんが仰る通り、幸福には定義がないし、この世で最も生きやすいのは「そのた大勢」に属す人だと思います。知能が高くても低くても「ふつう」からはみ出してしまうと孤独になるので。本書のレビューを読んでいたら、自分の偏差値を上げて選民意識を持ってしまっていた人もいて、初めは私も高学歴・高収入を羨ましいと思いましたが、よく考えると自分は「頭がいい」と勘違いできる段階の人はまだマシで、本当に知能の高い人はそれを驕るどころか自身の能力に「困っている」ことが多く、むしろ辛いのではないかと思えてきました。

 

知能が高く自力でどうにかできてしまうことが多ければ、他人に頼らなくなってしまうし、まわりもまさか助けを必要としているとは思いませんよね。困っていてもそれが伝わりにくい状態です。勝手に期待され、がっかりされ、それでいて人一倍ひとの心が読めてしまって、ストレスだろうなぁと思います。

 

ひとつ言えるのは、いくら遺伝だから~といっても、生まれながらの不平等というレベルの「教育・経済格差」は確実に存在していること。今はもう勉強だけが評価される時代ではなく、それに加えて、スポーツも、芸術も、コミュ力(結局これが一番求められている)、容姿も・・と、あらゆる面での競争が行われています。既に階層が固定化されつつある社会で、パーパ―テストであるなら努力でどうにかできた貧しい家庭の子が太刀打ちできなくなっているんですよね。

 

裕福な家庭に生まれたほうが色んな経験をつめて有利で、貧しくて文化資本を持てない子には不利な構図。勉強ではないフィールドで戦ったほうが向く人は別にいいのですが、そうではない困っている子への支援はやはり無視できないのでは?と思いました。

 

また、科学的に問題を解明していくことはとても大事なことなので、遺伝についてあまりタブー視しないことも必要ですよね。なんでも差別と批判される難しい時代ではありますが、読み取る方の冷静さも今後は求められてくるでしょう。

 

遺伝の神秘についてもっと深いことがわかってくれば、今治せない病気や防げない病気ともおさらばできるかもしれませんし、私は先祖代々伝わる色白(は別にいいけれど、その代償になる)シミやホクロをどうにかしたいこの頃。

 

これが遺伝は年を重ねるに連れて濃くなっていくなぁと思う私の感想でした(笑)

 

 

 

 

そしてもうひとつご紹介したいのがコチラ

 

アラン・バーバラとバーバラ・ピーズの「話を聞かない男、地図が読めない女」

 

 

タイトル攻めすぎていて好きです。

 

結構昔のベストセラー本になりますが、「言ってはいけない」にもある男と女の違いについて、詳しく書かれています。

 

本書はめちゃくちゃ読みやすいし、語り口調にユーモアがあって、読んでいてとても楽しいです。橘さんが毒舌だとしたら、こっちはコントみたいな感じ。正直こっちの本を積極的にオススメします(笑)遺伝子や人種うんぬんより、まず男か女かでかなり違うところが面白い。女性の場合は高知能だと性別のせいで苦労することもあるので、改めて幸せとは何?と思ってしまいました。きちんと科学的に語られた本ではあるものの、どこか愛もあるような不思議な読み物になっています。

 

 

<さいごに>

 

遺伝や脳のつくりうんぬんを語る本をご紹介しましたが、小説なんかを読んでいると主人公がサイコパスに父親を名乗られて、当時やさぐれていたタイミングと重なってすっかり騙されてしまい、自分もサイコと同化してしまいそうになる物語とかあるじゃないですか。でも実は違ったと知ったとたん、今まで何であんな犯罪者に洗脳されていたんだ?本当に罪を犯さなくて良かった~となるわけで・・・

 

でも、ずーっと真実を知らないままだったら、主人公もサイコのエサとなり、罠にハマって取り返しのつかないことになっていたかもしれませんよね。

 

こういうのを見ると、世の中は遺伝よりも怖ろしいもので溢れていて、それは思い込みというやつで、その力を甘く見ると大変なことになるし、どこからその影響を受けるかなんて籤みたいなものですよね。

 

だからこそ、あらゆることを「知る」ことは大事なんだなと思います。いいことも悪いことも、とりあえず「知っておけば」助けになる、それは間違いありません。

 

そして若者が経済的な豊かさだけを追求しても幸せになれるのか疑問を抱き出している現在、次に必要とされるのは「信用」なのではないでしょうか。世代の新陳代謝が起これば、再び社会は変わり、求められるものや人も変わっていく・・そのときに自分がどの立ち位置でいられるか、それはもう運としか言えないのかもしれませんね。(ひとりひとりが生きやすくなるために他者貢献が求められる社会になりそう)

 

確かにどうにもならないことはあるけれど、自分を潰さない程度に賢く生きようや、その術を手に入れようやってことでまとめておわります。

 

以上、タブーに挑む本のレビューでした!

 

※次回更新予定の小説(藤野恵美「ギフテッド」)は今回レビューした本と関連のある内容になっています。ぜひあわせて読んでみてください!

 

 

ちなみに上でいった小説はコレ