今週は人生初のMRI検査を受けた

まずMRI検査は
事前にどういうものなのか調べず
検査施設に向かう
一応自分がパニック障害を
持っていることも先生に伝える

それで検査着に着替えて
待っていたら、
目の前の壁に
どんなふうに検査を行うか
図と共に説明されていた

強力な電磁波を流して
体の中の水素を反応させて
精密な画像を撮るとか

しかも爆音があって
撮影に30分くらいかかるとのこと

え?
強力な電磁波?!
大丈夫なんですか?
そこで初めてどおおっと不安になる

先生に呼ばれ、
検査のある部屋に行くと
機械のある部屋と先生の部屋の間に
銀行の金庫かと思うほど
分厚い鋼鉄の扉

え?
先生、わたしこの部屋に一人で
入るんですか?
先生はすぐそばにいてくれないんだ...

わたしパニック障害になっていたんです
とパニックのひとも大丈夫なのか
たずねる

それなら
狭いところとかいやですか?

いや、それは大丈夫です

ではこの握るものを渡しますので
何かあればこれを押してください

先生、
押したらすぐやめてくれますか?
それでわたしはこの部屋から出られますか?

はい、すぐにストップしますし
出られます

あ、でも先生
わたしは出ません
出ると逆にダメなんです
(逃げるともっと怖くなるから)
ただの確認です
(この辺はただの独り言)

すごい音が鳴るので
ヘッドフォンつけてください
電磁波自体は
なんとも感じませんよ

え?爆音?
電磁波こわいなあ…

しかし、
この辺で腹をきめ
寝台に寝転び
ヘッドフォンをつける
そして先生は去る

わたしは
やってやろうでないの!
という気持ちになれた

(これも努力とかじゃないですね
それが自然と出てきてくれた
だけのことです)

(これが本当に体に危険な検査なら
わたしの中のわたしが
ここに来る前に止めてくれたはず)
そう思ったら
大丈夫と思えてきました

宇宙船のような乗り物に
乗り込んだかのように
白い狭い筒の中に体が
入っていく

では始めます

どんな爆音かと思ったら


ドンドンドンドンドンドンドン!!
ビッビッビッビッビッビ!!

ドッドッドッドッドッドッド!!

え?
テクノじゃん
テクノの重点音じゃない
あークラブに行ってるみたいだ

意外にも
狭い筒の中は
暖かいし明るいせいか

こわいという気持ちが
出てこず

強力な電磁波や
激しい音があるにもかかわらず

予想と反して
穏やかでいられた

やはりパニック特有の

考えてしまう最悪パターンに

現実はならない


それは現実で
体験して初めて
ちがうんだということが実感できる


勇気の一歩が出せるなら
もうそこからは
大丈夫な世界が待っているのだ

勇気の一歩が出ないときは
それをする必要が本当はないのかもしれない