児童養護施設の夜。
一般家庭だと、宿題して、ご飯を食べて、お風呂に入って、ちょっとゆっくりして、寝る、って感じかな。
施設もそう。おんなじ。
職員は、ご飯を盛り付けて、食べたら洗って、そのすべての間にお風呂に順番に入れて、ドライヤーをしたか確認して。パジャマを着せて、時間になったら寝かせる。
お風呂は嫌がる子もいるから口うるさくなったりして。
「一人じゃ脱げなーい」とか甘えん坊する子がいるから、「もー今日だけだよ」なんて言いながら脱がせてあげて。
食事の好き嫌いも多いから、何とか食べさせようと必死になったり、マナーに口うるさくなったり、諦めたり。
そんな職員をよそに、面白いことを言う子がいたりして、気づいたらみんなで笑ってたりして。
食器を洗い終わって、子ども達がテレビを見ているところに混ざることもある。
本当はそれが理想で毎日そうしたかったけど、実際は毎日はできなかった。
職員がくつろぎにくると、子供は喜んでくれる。
一緒にゲームをしたり、
ソファに並んで座ってテレビを見たり。
床に一緒にごろごろ転がったり。
かわいかったなあ。
もっとかわいがってあげればよかった。
寝る時間になると、希望があればそれぞれの子と少しづつ自室でおしゃべりタイム。
それも小学生までかな。中学生になると、「別にいい」とかいって、背伸びしていた。
学校で席替えした話とか、友達と何して遊んだとか、他愛もない話が多かったけど、楽しかった。
夜って、家庭でも施設でも、忙しくて、がちゃがちゃするけど、あったかくて、安らぎに向かうひととき。
みんな同じ。愛しい時間。