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欧州CLいよいよ決勝Tへ!注目カードを徹底解剖

 文字通りその年のヨーロッパにおける最も強いチームを決める大会、それがUEFAチャンピオンズリーグだ。今年も年に一度の祭典が、ついに決勝トーナメントに突入する。そこで今回は、ベスト16の中でも注目すべきカードの展望を見ていきたいと思う。

レアル・マドリー×マンチェスター・U
 マンU側は、「スタメンを7人ほど入れ替えようと思っていた」とファーガソン監督が10日のエバートン戦後に話したように、香川らを含む主力組はこの一戦に向け“温存”。本気の姿勢が垣間見えた1コマである。

 一方のレアルには不穏な雲が立ち込めている。チームの絶対的エースであるC・ロナウドは今回、古巣であるマンUと初対戦。そんな中で、「ユナイテッドから点を決めても喜ばない」「今よりもマンU時代の方がサッカーが楽しかった」などと発言。モチベーションへの影響が懸念されている。

 10回目のCL制覇を目指すレアルにとって、マンUとの対戦は実に10年ぶり。まずは銀河系軍団が、サンチャゴ・ベルナベウへと赤い悪魔たちをいざなう。

アーセナル×バイエルン
 ここ5試合で4勝1分けと、シーズン序盤の不調を振り払うかのように好調の波をたぐり寄せているアーセナル。リーグ5位につけるその数字からは、計り知りえない可能性を持つ若いチームだ。この冬はマラガからDFモンレアルを獲得し守備陣を補強。ガナーズはロンドンに、砲弾を構え敵を待ち構えている。

 そんな彼らに立ちはだかるは、ここ3シーズンで2度ファイナリストとなっているバイエルン。「我々はアーセナルに勝てる」とはチームの支柱フィリップ・ラームのコメントである。

 勢いに乗る若きアーセナルか、国内で独走状態を続けるバイエルン・ミュンヘンか。ロンドンで行われる初戦は19日だ。

ミラン×バルセロナ
 昨夏に攻守の要を失い、今シーズンを絶望視する声も多かったミラン。しかし、上位争いを繰り広げるほどの健闘ぶり。今冬に加入したバロテッリの出場は認められないが、生まれ変わった若い攻撃陣は爆発力を秘めている。

 一方のバルサは、メッシが13試合連続ゴールというリーガ記録を更新し続けているところ。CLでもそのとどまるところを知らぬプレーを、惜しみなく披露してくれることだろう。腎結石で入院が決まったビジャの分まで、彼らの華麗なサッカーは見るものを魅了する。

 ここ数年、ミランはバルサとの対戦で敗退という不穏なジンクスもあるが、今年は両チーム様々な変化を遂げている。2013年のミラン対バルセロナは、どのような結果に終わるのか。

【欧州CL・1回戦1stレグ 試合日程】
2013.02.12
バレンシア vs パリ・サンジェルマン
セルティック vs ユベントス

2013.02.13
シャフタール vs ドルトムント
R・マドリー vs マンチェスター・U

2013.02.19
ポルト vs マラガ
アーセナル vs バイエルン

2013.02.20
ガラタサライ vs シャルケ
ミラン vs バルセロナ

セリエ上位争いが加熱!インテルが再び4位浮上

 セリエA第24節は9日および10日に行われ、上位争いはシーズン中盤戦にしてその激しさをましてきている。

 順風満帆なシーズンを送る、首位ユベントスのマトリに、今節は珍しいゴールが生まれた。スパイクが脱げるハプニングがありながらも、ソックスのままボールをミート。この追加点などで、フィオレンティーナとの対戦に勝利している。

 2位ナポリは攻撃の核であったラベッシを放出しながらも、他の強豪を抑えてここまでユーべを追いかけている。2位争いを繰り広げる、ラツィオとの直接対決こそドローに終わったが、スクデット獲得にまだまだ希望は残しっている。

 今回上位陣において、結果的に見ると勝てば順位を上げられたのは、前節の時点で3位のラツィオ、4位ミラン、5位インテルだ。その中で勝ち点3を得ることができたのはインテルのみ。その報いとして、1週間で宿敵ミランから4位の座を奪い返した。その勝利に長友がフル出場で貢献しているというのだから、我々にとって嬉しいばかりだ。

【セリエA上位 結果・順位表】
※第24節終了時

→1位 ユベントス
2013.02.09
vsフィオレンティーナ(H) 2-0○
1位 52pt→1位 55pt

→2位 ナポリ
2013.02.09
vsラツィオ(A) 1-1△
2位 49pt→2位 50pt

→3位 ラツィオ
2013.02.09
vsナポリ(H) 1-1△
3位 43pt→3位 44pt

↑4位 インテル
2013.02.10
vsキエーボ(H) 3-1○
5位 40pt→4位 43pt

↓5位 ミラン
2013.02.10
vsカリアリ(A) 1-1△
4位 40pt→5位 41pt

【ブンデスリーガ】12-13冬の移籍情報 #2

【チーム名】順位
※表示順は第20節(2/3)
終了時のリーグ順位によるもの。
*獲得*
位置 選手名
移籍元

*放出*
位置 選手名
移籍先


【ハノーファー】10位
*獲得*
DF アンドレ・ホフマン
←デュイスブルク(2部)
DF ヨアン・ジュルー
←アーセナル(期限付き)
MF フランサ
←クリチーバ(BRA/期限付き)
DF セバスチャン・ポコニョーリ
←スタンダール・リエージュ(BEL)

*放出*

【ブレーメン】11位
*獲得*
DF マテオ・パヴロヴィッチ
←NKザグレブ(CRO)
MF フロリアン・トリンクス
←グロイター・フュルト

*放出*
DF フランソワ・アフォルター
→ヤング・ボーイズ(CHE/レンタル満了)
MF アレクサンダル・ステヴァノビッチ
→ズウォレ(NED/期限付き)

【シュツットガルト】12位
*獲得*
GK ラストコ・スルヤギッチ
←ツルヴェナ・ズヴェズダ(SRB)
DF 酒井高徳
←アルビレックス新潟(JPN)
DF フェリペ・ロペス
←ヴォルフスブルク(期限付き)
FW フェデリコ・マケダ
←マンチェスター・U(ENG/期限付き移籍)
MF アレクサンドル・マキシム
←トゥルグ・ジウ(ROU)

*放出*
DF フランシスコ・ロドリゲス
→クラブ・アメリカ(MEX)
MF ズドラフコ・クズマノヴィッチ
→インテル(ITA)

【デュッセルドルフ】13位
*獲得*
FW 大前元紀
←清水エスパルス(JPN)
MF マティアス・ボリー
←リンストレム(NOR)
MF ロベルト・テシェ
←ハンブルガーSV(期限付き)
DF マルティン・ラトカ
←スラヴィア・プラハ(CZE)
DF クリスティアン・ラミレス
←インデペンディエンテJT(ECU)

*放出*
FW ティモ・フルホルム
→ハレシャー(2部/期限付き)
MF アンドレ・フォミチョウ
→コットブス(期限付き)

【ニュルンベルク】14位
*獲得*
DF ベルカイ・ガバンル
←カイセリスポル(TUR)
MF 金崎夢生
←名古屋グランパス(JPN)
MF ムハメド・イルディス
←ラピッド・ウィーン(AUT)

*放出*
MF フィリップ・クレメント
→ハンザ・ロストック(期限付き)
DF フェリシオ・フォーブス
→フランクフルト

【ヴォルフスブルク】15位
*獲得*
FW イバン・ペリシッチ
←ドルトムント

*放出*
DF フェリペ・ロペス
→シュツットガルト(期限付き)
DF エマヌエル・ポガテッツ
→ウェストハム(ENG/期限付き)
Fラスムス・イェンソン
→フランクフルト(期限付き)
FW スルジャン・ラキッチ
→フランクフルト(期限付き)
DF ミヒャエル・シュルツ
→コットブス(2部/期限付き)
FW ジョヴァンニ・シオ
→ソショー(FRA/期限付き)
MF マテウシュ・クリヒ
→ズウォレ(NED/期限付き)

【ホッフェンハイム】16位
*獲得*
DF ルイス・アドビンクラ
←スポルティング・クリスタル(BEL)
DF ダビド・アブラハム
←ヘタフェ(ESP)
MF エウゲン・ポランスキ
←マインツ
MF アフリイェ・アックア
←パレルモ(期限付き)
FW イゴール・デ・カマルゴ
←ボルシアMG(期限付き)
GK ゴメス
←トッテナム(期限付き)

*放出*
DF マルヴィン・コンパー
→フィオレンティーナ(ITA)
MF デニス・シュトレーカー
ディナモ・ドレスデン(2部/期限付き)

【アウクスブルク】17位
*獲得*
DF マイケル・パークハースト
←ノアシェラン(DNK)
MF アンドレ・ハーン
←キッカーズ・オフェンバッハ(2部)
FW チ・ドンウォン
←サンダーランド(ENG/期限付き)

*放出*
FW ジョヴァンニ・シオ
→ヴォルフスブルク(レンタル満了)

【グロイター・フュルト】18位
*獲得*
FW ニコラ・ジュルジッチ
←ヘルシンボリ(SWE)
FW キングスリー・オヌエグブ
←ザントハウゼン(2部)
DF マティアス・ツィンマーマン
←ボルシアMG(期限付き)
GK トム・ミケル
←ハンブルガーSV
FW パク・ジュンビン
←ヴォルフスブルクⅡ(4部)
MF ジョゼフ・ヴァルガ
←デブレツェニ(HUN)
MF フロリアン・トリンクス
←ブレーメン

*放出*
DF ケビン・クラウス
→ハイデンハイム(2部/期限付き)
FW エドゥ
→シャルケ(レンタル満了)
MF タイフン・ペクテュルク
→イスタンブールBB(TUR)
FW トビアス・ミケルセン
→ローゼンボリ(NOR)

【ブンデスリーガ】12-13冬の移籍情報 #1

【チーム名】順位
※表示順は第20節(2/3)
終了時のリーグ順位によるもの。
*獲得*
位置 選手名
移籍元

*放出*
位置 選手名
移籍先


【バイエルン】1位
*獲得*

*放出*
MF ミッチェル・ヴァイザー
→カイザースラウテルン(2部/期限付き)

【ドルトムント】2位
*獲得*
MF ヌリ・シャヒン
←レアル・マドリー(ESP/期限付き)

*放出*
FW イバン・ペリシッチ
→ヴォルフスブルク
DF クリス・レーブ
→カイザースラウテルン(2部)

【レヴァークーゼン】3位
*獲得*
FW アルカディウシュ・ミリク
←グルニク・ザブジェ(POL)

*放出*
MF レナト・アウグスト
→コリンチャンス (BRA)
MF ズボンコ・パミッチ
ディナモ・ザグレブ(CRO)
DF カルリーニョス
→ヤーン・レーゲンスブルク(2部)

【フランクフルト】4位
*獲得*
DF マルコ・ルス
←ヴォルフスブルク(期限付き)
FW スルジャン・ラキッチ
←ヴォルフスブルク(期限付き)

*放出*
DF ヴァディム・デミドフ
→セルタ(ESP/期限付き)
MF ベンヤミン・ケーラー
→カイザースラウテルン(2部)
FW ロブ・フレンド
→1860ミュンヘン(2部)
FW ドルジ・クエマハ
→ブルージュ(BEL/レンタル満了)
FW エルウィン・ホッファー
→カイザースラウテルン(2部/期限付き)

【マインツ】5位
*獲得*
MF ニキ・ジムリング
←ブルージュ(BEL)

*放出*
MF エウゲン・ポランスキ
→ホッフェンハイム
FW ペテル・スリシュコヴィッチ
→ディナモ・ドレスデン(期限付き)

【シャルケ】6位
*獲得*
FW ラファエウ
←ディナモ・キエフ(UKR/期限付き)
MF レネ・クリンゲンベルク
←シャルケII(4部)
FW エドゥ
←グロイター・フュルト(レンタル満了)
MF ミシェル・バストス
←リヨン(FRA/期限付き)

*放出*
DF セルヒオ・エスクデロ
→ヘタフェ(ESP/期限付き)
MF ルイス・ホルトビー
→トッテナム(ENG)

【ボルシアMG】7位
*獲得*
FW スヴェン・ミシェル
←ジーゲン

*放出*
DF マティアス・ツィンマーマン
→グロイター・フュルト(期限付き)
FW イゴール・デ・カマルゴ
→ホッフェンハイム(期限付き)

【フライブルク】8位
*獲得*
FW 木下康介
←横浜FC(JPN)
FW ヘンドリック・ツック
→カイザースラウテルン(2部)

*放出*

【ハンブルガーSV】9位
*獲得*

*放出*
GK トム・ミケル
←グロイター・フュルト
MF ロベルト・テシェ
←デュッセルドルフ(期限付き)
MF ポール・シャーナー
←ウィガン(ENG/期限付き)


※ブンデス9位~18位の
移籍情報は後日別記事にて
掲載しますのでお待ちください!

【コラム】2013年初陣に見るザックJAPANの現在地

 2013年2月6日、ザックJAPANにとってこの年最初の一戦が行われた。FIFAランキングでは104位と格下である、ラトビアとの試合を前に「勝つのはもちろん、どういった内容で勝つのか」とはエース・本田の言葉だ。

 前評判で圧倒的に上回る中での一戦に、3-0と快勝の日本。しかし、再び本田の言葉を借りれば、「点差ほどの差は感じなかった」という昨年10月のブラジル戦(0-4●)が視線を180度変えて返ってきた、と片付ければそこまでである。

 ではラトビア戦は本当に不合格の烙印を押されるのか、はたまたスコアに見るとおり快勝と捉えて良いのか。今回は、国際親善試合という枠組みにおける、ラトビア戦の意義に視点を置きながら話を進めていきたいと思う。

ホームズを包んだ「空白の40分間」
 右サイドから内田がシュート性のボール、それを持ち前の嗅覚で感じ取った岡崎が滑り込みながらシュート。ボールはグラウンダーでポストに当たり、その後ゴールネットを揺らす。岡崎の故郷である神戸のホームズスタジアムに割れんばかりの歓声が響いたのは、キックオフの笛を聞いてから実に41分後の話である。

 ではそれまでの間、圧倒的なホームの観衆が見守っていた日本は何をしていたのか。欧州との時差や気温差への適応不足、年をまたいで2ヶ月間ぽっかりと空いた同僚とのプレー時間。確かに、史上最多となる10人の海外組がスターティングイレブンに名を連ねた試合で、上記のような条件不足は起こり得る話であろう。だが・・・

「そうか、それなら仕方ない」

 サッカーファンである以上、こんな言葉は極力発したくないものである。パスは回るが惜しいところで決定機には至らない。そんな見ていて歯がゆいばかりの試合を見るために、あれだけ多くのファンがお金を出して会場へ押し寄せるはずがない。

 現に、同日に他会場で行われた試合でスペインは、中盤の主力2枚を欠きながらウルグアイに3-1と快勝、イングランドに至っても負傷者やコンディション不良が続出する中、ブラジルを2-1で敗り23年ぶりの勝利を収めている。

 ここに列挙した屈指の強豪国は、何も模範としてあげているのではなく、日本が彼らのレベルに近づきつつある中で、比較として挙げさせてもらったつもりだ。すなわち、チーム全体としてパスミスやボールを失うといったミスが連発した前半は、短期決戦となるW杯を見据える日本にとって、致命的な状況だったわけなのだ。

国際親善試合にかけたこだわりの成果
 ここまで課題についてやや辛口に評してきたわけだが、自分が述べたいのは、何も今の日本代表に対する批判ばかりではないということを、今一度わかっていただきたい。昨日の試合は課題ばかりが積み重なったわけではなく、ポジティブな収穫も随所に見受けられたように思う。

 例えば、先ほども挙げた岡崎のゴールは、代表30得点目となるメモリアルゴール。精神的にチームやスタンドが静まりかけていたその時間に、均衡を破るゴールが生まれたことはチームに勢いを与えた。この後追加点を決めたことで、日本代表史上最速31得点となる記録を打ちたて、「岡崎ワントップ」という新たな可能性を代表にもたらした。

 さらにはトップ下を争う間柄であり、言わずと知れた「Wエース」である香川と本田の間に、初めて得点という形でホットラインが開通した。昨年6月以来となる本田が打った放物線は、5年連続となる代表戦での年始2試合以内に初得点という、一種のジンクスが更新された瞬間でもあった。

 得点シーンのみならず、清武や乾、大津を筆頭とした、海外で磨かれた若手の台頭もピッチでは示されていた。来年のブラジルW杯やその先を目指す上で心強い成果といえる。このことは選手層の充実と共に、日本サッカーに対する評価において、ひとつの重要な価値基準と言えるだろう。

 自分達の今ある姿と来年あるべき姿を頭に浮かべながら、まずはアジア最終予選を突破すること。そして6月のコンフェデ杯においてブラジル、イタリアといった世界レベルの国々とぶつかることで、W杯上位進出を図っていきたいところだ。

 果てにはザッケローニ監督に、ナショナルチームの指揮官として輝かしい実績を持たせ、急激な成長過程のさなかにある、日本サッカーの発展に尽くしてくれた彼に恩返しをできたなら、こんなに嬉しいことはない。