身支度を済ませて、外に出たら、係りの人が子パンダを連れて出てきた。
え?どこに連れて行くの?と思っていたら、ベンチの上に子パンダを座らせた。そしてそばに居た日本人のカップルをパンダの両脇に座らせて写真撮影。
子パンダにはなるべく大人しくしているようにリンゴの欠片を与えていて、子パンダはそれを満足そうに食べながら、あっちを向いたりこっちを向いたりしながらカメラの撮影に応じていた。
私達もその撮影状態を見ながら、脇から子パンダを撮影。さっきまで子パンダと遊んでいたくせに、こうやって記念写真を撮るのもいいかもしれない、と思った。
全さんに「記念撮影は別料金になるの?」と聞くと、「遊ぶプランはツアー代金に含まれているけれど、一緒に写したい場合は別料金を支払ってください」とのことだった。
値段を聞くと500元(日本円で8000円くらい)。写真は1人につき5枚。それも自分達で写すのではなく、不正のないように係りにカメラを預けて写してもらうのだとのこと。
それでも、遥々遠い日本からやって来たのだから、ケチらずに悔いのないようにしたいと思ったので、即断。
母も同じだったらしく「私も!」とのこと。
前の晩に両替して、朝は早くにホテルを出て、途中で何も買うわけでもなく(と言うよりもそういうお店もなかったし)全さんにアイス代の借金を返しただけで、一銭も使ってないので「金ならあるぞ」状態(笑)
お金を支払うと、少しして領収書が渡された。へぇ、ちょっとビックリ。
カメラは扱いやすい母のを渡した。係りの人は慣れているらしく、すぐに操作は了解してくれた。先の日本人カップルの撮影が終わると、今度は私達の番。追加でリンゴを与えて大人しくさせ、その両脇から挟んで座って欲しいとのことだった。
ここでも私はパンダのぬいぐるみを出して膝の上に乗せて、準備完了。記念撮影だし、にこやかに笑わなくては…と思ったけれど、座って間もなく、腕に子パンダの荒い鼻息が…。思わず正面ではなく、子パンダのほうを見てしまった。
帰国後、出来上がった写真を見ると、まさにその瞬間が写されていた。その後は正面を向いていたので、パンダの状態は私には判らなかったけれど、リンゴを食べているので、大人しく正面を向いているとばかり思っていた(しかし現実は、落ち着きなくキョロキョロしていたらしい)。

母は子パンダがキョロキョロとしていたのは視野に入っていたらしく、知っていたとのこと。「あれが人間の子供ならねぇ『大人しくして写真に納まりなさい!』とバシ!っと頭でも叩いたかもしれないけど、パンダじゃぁ、そういう訳にもいかないからねぇ…」と言っていた(笑)。
規定の枚数を撮ったそうなので、今度は2ショットに。先ずは母から。母も嬉しそうな顔で写っている。その次は私。一応私の中では、この2ショットを年賀状用にしたいと思っていたので、なるべくニッコリと笑うように心がけて写真に納まった。
子パンダにも余所見をしないように、さりげなく、しかし、しっかりと首に腕を回して引き寄せる小細工も…画像を確認したら、結構良く撮れていたので満足。
帰国後、友人達に写真を見せたら「ぬいぐるみみたい」とか「背中にファスナー入っているでしょ?」って言われたくらい、よく撮れていた。撮影が終わったので、子パンダはまた係りの人たちが建物の中へ連れて行った。まるで大物俳優のようだ(笑)。
私達親子の前に、写真を撮っていたカップルは、一部中国語を話したりもしていた。こちらから話しかけて少し話をしたところ、成都に企業の駐在員として赴任してきていて、土日の休暇を利用して臥龍までやって来たそうな。子パンダと遊べると言うことは知らなかったようなので、その話をしてデジカメの写真を一部見せたら、ビックリしていた。まぁ、近いのでまた来ることだろうからと言って、今回は一緒に撮影だけにするとのこと。その発言を聞いて、ちょっぴり羨ましくもなり…。「近いからまた来るし」かぁ、いいなぁ。。




