先日の「みんなの居場所」でも何人かのFTXの子とお会いしました
わたしの勝手なイメージですが
FTXに限らずMTXにせよ、若い人が多いかなと思っています
多分これはXジェンダーという言葉というか概念自体が新しいもので
その言葉が広まるにつれて
”あっ、私もそうだ!”といって
そちらに自分を定義していったからなのかな思います
それに歳行っていればそれなりに心(思い)と身体の所属に対して
これまでの生き方の上での落としどころを決めていこうとするのではないかしら???
そして今”性別”は、「男」か「女」のいずれかというよりも
男から女への(女から男でもいいですが・・・)連続スペクトラム
※生物的には(特に哺乳類)♀が基準で♂に分化するのだから
”女から男への連続スペクトラム”が正しいのかな(^O^;)
という考えになってきています
ただこの場合であっても
ここに出てくるのは「男」と「女」という2つの要素だけであって
「X」という要素は出てこないのです
これは生物学上の性である”セックス”であっても同じで
性を規定する性染色体は、「X染色体」と「Y染色体」の2種だけであり
その組み合わせで性別が決められ
基本は、”XX”の組み合わせで♀になり、”XY”の組み合わせで♂になります
ただ比率は少なくはなりますが
性染色体の組み合わせがXXXだったり、XXYといった特異な組み合わせだったり
ホルモン異常等によって、内外生殖器など身体的性別にかかわる特徴が非典型な
性分化疾患(Disorders of Sex Development:DSD)と言われる人がいます
それでも組み合わせはいろいろとあっても
要素は「X」と「Y」の2つだけなんですよね!
今世界では、「M:男」と「F:女」以外に
第三の性として「X」を設ける国が出てきました
※その国は、次の16か国(2023年12月現在)
ヨーロッパ
ドイツ、デンマーク、マルタ、アイスランド、ノルウェー、ベルギー
ルクセンブルク、オーストリア、スペイン、ポルトガル、イギリス
北米&南米
カナダ、アルゼンチン
アジア&オセアニア
ネパール&ニュージーランド
ただこの場合、「第三の性」と言って
男方向、女方向、そして第三の性方向の要素があって
それら3要素の連続スペクトラムかというと
「第三の性」は、”男でも女でもない別の何か”ではなく
”男でも女でもない”ないしは”男でも女でもある”というように
自身の”性自認を(男女に)決めない”ということであるとのことです
あくまでも要素としては
「男」と「女」の2つなんですよね(^O^;)
そして、この[Xジェンダー]と似た言葉に
[クエスチョニング]や[ノンバイナリー]がありますが
[Xジェンダー]が”男女に決めない”ということに対して
[クエスチョニング」は
”自分がどちらか分からない、決めきらない”状態を言います
また[Xジェンダー]が性自認について言うのに対して
[ノンバイナリー]は
性自認だけでなく、どの性としてふるまうのかという性表現をも含む概念だそうです
そして[Xジェンダー]と言うくらいなので
この概念は、身体の(生物学的な)性ではなく
社会性、社会に対してどうありたいのかという心の性
それは、概念的にはまったくのイコールではないのかもしれませんが
脳の性
脳についても、男女によって右脳と左脳を結ぶ脳梁の太さが違う
と言った話もありますが
今回はそれとは別!
昨年、再放送を含めて何回か放映していましたが
NHKスペシャルで『ジェンダーサイエンス』という番組がありました
「男脳」と「女脳」についての説明がありました
それによると(人の)脳はいろいろな部位があり
その中でも、記憶を司る海馬とか、自己認識に関わる上前頭回、愛着に関わる尾状核等々
特に男女で大きさに差異のある部位が10ほどあるそうです
そしてその各部位は
男ならすべての部位が男的であり、女ならすべての部位が女的というのではなく
人によりその各部位ごとに、男~女のスペクトラムになっていて
男女のモザイクになっているそうです
もちろん人によっては、ほとんどが男的脳で締められている人もいますが
男脳と女脳が混在したり ・・・・ 多くは混在し、その比率はマチマチ
その一部位自体が男的でも女的でもない脳で占められる人もいます
これだけみると、タレントのYOUさんはほとんどが白
要するに各脳部位としては、多くが男的でも女的でもない、と言うことです
でも(すべてありのまま表明しているかは分かりませんが)
特には、彼女は自分がXジェンダーであるとは表明していませんよね!
※左端に一部だけですが、ほとんどが女性的な部位であることを示しているのが
NHKの久保田アナのモザイクのはずです
でも逆は必ずしも真ならずで
もしかしたら、Xジェンダーの人の脳の診断をしたら”白の部位”が多いのかもしれませんが
少なくとも男的脳と女的脳が混在はしているのでしょうね??
ただ先日の「居場所」でお会いした子たちは
わたしの見た感じでは”Xジェンダー”というよりは
”クエスチョニング”かなと思いました
それは、わたしのように他の性である、になりたい、という
積極的な思いではなく
この性ではない、この性でいたくない、という
消極的な思いなのかな、と感じがしていたからです・・・あくまでも私の感想です
これからは、わたしの勝手な想像ですが
今回のFTXの子たちでいうと
多くは胸オペはしたいけれど、男性へのトランスまでは考えられないそうなのです
これはなんなのかなぁ~というと
まだまだ世の中に多く残るジェンダーギャップのせいと言うことはないのかしら???
今は女性の自衛艦艦長や自衛隊の戦闘機パイロットもいますが
※初パイロットは、私の高校の後輩(^O^;)
なかなか女性だから就けない、もしくは狭き門の職業だとか
自分の思うようなお仕事ができなかったりするのを嫌って、なんていうこともあるのかな
※わたし自身も、結婚も遅かったのもありますが
男性だったから、天職と思える仕事に就けた、というか天職に出来たのだと思っています
つまり、こういうジェンダーギャップのせいでの”今時点での性の否定”は
この先ジェンダーギャップが解消されて行って
ジェンダーによる生き方の規制がなくなれば
解消できなくても、少なく成るのかなとは思うのですが
どうなんでしょう????
でも、これが”自分の子を持つ”ではなく、”自分の子を宿す”と言うことになると
それは心の性”ジェンダー”の問題ではなく、身体の性”セックス”の問題になります
要はこの心の性を取るか、身体の性を取るか、が決めきれなくて
性の迷子になっているような感じが
わたしはしたのですが・・・
いずれにしても
心の性にしても、身体の性にしても
その状態は様々ではあるけれど
構成要素としては「男」と「女」、もしくは「♂」と「♀」の
2要素しかない、のは規定のことなのかな!
もちろん、今回の記事は
わたしという一個人が、お会いしたごく少数の人に対する
勝手な考察でしかないのですが
わたし達トランスジェンダーのごく近くに居る
”Xジェンダー”のことに思いをはせてみました
外から見ていて、FTMの人はしっかりと男性化していくのに対し
FTXでもMTXでもXジェンダーの子は
わたしからしたら、どうしてもFよりに見えてしまうので(^O^;)
自分でも見直してみたかったのですが
それでも、やっぱり、すっとは、腑には落ちないですね・・・
見当はずれの見方で
当事者の方で、いやな思いをされることがあったとしたら
ごめんなさい
目一杯想像力を膨らませようとはしたのですが難しいですね(^O^;)
でも、その思考のズレなり
膨らませ方の足らない点をを指摘していただけたらならば
とっても嬉しいのですが・・・
【追記】24/01/25 15:42
第三の性”X”について
海外の事情は分からないのですが
昔々なら、女性には参政権がないとかがありました
現時点の日本でも、ジェンダー(社会性の性=>戸籍の性)によって
法制上で差異があるものがあります
例えば、助産師には男性はなれません
※難易度とか、組織内部での配属制限とかは実際にはあるのでしょうが
今は女性だとなれない職種はなくなったのかな??
(以前は、潜水艦乗りとか戦闘機パイロットはダメでしたが、今はOK)
また年金/税金等の金銭絡みの事項でのことが多いのですが
年金開始年齢とか、寡婦と寡夫での違い等があり
(本来は男女の区別は付けてはいないのですが)三号被保険者の問題
これらは、働く父親と専業主婦の母親と二人のこどもからなる標準家族モデルの縛り
これら直接性別とは別枠組みの事項を
強制的かつ強力に結び付けてのお上(世の中)の運用を合わせて見直さないと
ジェンダーギャップの解消
しいてはトランスやXジェンダーと言った、ジェンダーの揺らぎに対して
対応の幅を狭めてしまうのではないのかな、な~んて思ったりします
そして今の日本では
想いは想いとして、日本国の人であり続けるのであれば
「男」か「女」のいずれかを
”戸籍の性”として選ばなければならなくてはなりません
それでも、少なくとも、今は
生まれの性からもトランスすることは出来るのであるのだから・・・
その時
Xジェンダーの人は何をもって決めるのだろうか?
人それぞれだとは思うのですが・・・
そんな今日は、こんな記事を書いていました