とらえ方が難しい数字 | 塩見有輝の日本と海外のデュエルライフ

塩見有輝の日本と海外のデュエルライフ

シンガポールに12年住んでいました。現在は、月の半分が日本、半分が海外です。仕事でインドネシア、シンガポール、マレーシア、フィリピンに行くことが多いです。1年間にその他10か国以上旅行して、美しい景色、文化、人々に会うことを楽しんでいます。



例えば、
あなたがマーケティング担当で、
月間広告予算が1000万円あったとします。
どのように使いますか?


 


 


 


 


 


 


 


今日は、これを具体例にして、
皆様と、
どのような数字の「とらえ方」を
したらいいのかな、ということを、
考えてみたいと思っております。


自分で事業をしていない場合でも、
会社で営業やマーケ以外でも、
どんな部署にいても、
数字からは逃れられないですよね。


マーケティング部にいる場合、


自分の商品の顧客層に有効な
メディアシェアについての資料を
見たりすることがあると思います。
例)

メディアタイプシェア(%)
テレビ広告25.3
ラジオ広告15.8
新聞広告10.2
雑誌広告8.7
インターネット広告  20.5
ソーシャルメディア広告12.5
ダイレクトメール3.0
ビルボード広告4.0
合計100.0

こういう資料を見た時に、
この%通りに1000万円をかけて
全部の媒体に割り振ると、


つまり上から順番に
テレビ広告に253万円、
ラジオに158万円というように
全部下まで、
最後のビルボード広告40万円まで
使うようにメディアミックスすると


数字に忠実で頭が良くて
抜かりないように
見える」と思います。


それに引き換え、
「テレビにどーんと550万円、
残りインターネットに450万円で
割り振っとくか~」とすると
なんだか適当で頭が悪そうに「見える」時も
あると思います。


さて、実際の結果は?


全ての媒体に分散して少しずつ出すより、
2箇所だけに集中して割り振った方が、
認知度が上がるケースが多いのでは
ないでしょうか?


会議室で素敵なパワポを見ながら
代理店さんから教えて頂いた数字を
早口で聡明見えするプレゼンをされると、
なるほど~と思いがちで、


逆に、
「テレビ550、インターネット450で
いいんじゃないの?」
と軽くいう先輩の意見は、
選択&集中」について
話がスキップされてしまっているので、
そしてまた
計算方法(※下記)もスキップされているので
適当に聞こえて、最悪、
ただのカン(勘)でおしゃべりする
昔風の人の主張聞こえたりします。


にもかかわらず、こちらの方が
結果が良かったりします。


※計算方法 =================


全体のシェア合計
= テレビ広告のシェア インターネット広告のシェア
= 25.3% 20.5% = 45.8%


テレビ広告の割合 = 25.3 / 45.8
インターネット広告の割合 = 20.5 / 45.8


テレビ広告への分配額 = 1000万円 × (25.3 / 45.8)
インターネット広告への分配額 = 1000万円 × (20.5 / 45.8)


テレビ広告への分配額 ≈ 552万円
インターネット広告への分配額 ≈ 448万円


========================


ところが会社が変わって、
これが「毎月10億円の広告予算」だったら
全媒体に、シェア%どおりに割り振れば
効果が実感できるメディアミックスになる
可能性が高くなっていくと思います。


では今度、
そういう場面で予算を割り振りしていく時、
数字にこだわっているわりには、
テレビ広告を25.3%でなく25%で
さっさと計算して
なんの疑問も持たずに
端数を丸めていたりすると、


数字を最適化して使いたかったのか、
OR 考える参考として
数字を把握をしたかっただけなのか、
どっちだったんだろうと
気になってしまいます。
その微差は差になって表れるだろうから。


価格設定も500円499円
数字の1円以上の差がありますよね。


買いたい気分が、
1/500=0.2%分、上がるわけではなく
400円台ということで一気に上がります。


計算式にすると、
500円台の心の指数(購買意欲)と
400円台の心の指数とは、別なので、
499円の場合には、
400円台の指数を掛けられるからです。


早口で堂々とプレゼンしている人の
「内容」をよく聞いてみて下さい。
いつも人の裏を見て、とか、
そんな意味では全くなくて。


借りてきてとってつけた、
プレゼンのためのプレゼンなのか、
大事なお金のことを話しているのか。


あなたにとっての、
頭のいい人とはどんな方でしょうか?
数字に強い人とはどんな人でしょうか?




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