日本でも、
今とは背景は全く違いますが、
バブル期は、
企業同士が人材を奪い合う時代でした。

昔、新卒の就職活動で、
私は化粧品会社N社を受けました。
最終的には、
別の道を選ぶことになり、
内定辞退のお電話をしました。
もちろん、入社直前に
辞退したわけではなく8月頃でした。
採用担当の、貫禄のお姉さまは
「なんなんですか、いったい。」
から始まり、
第一希望の企業はどこかを執拗に聞かれ、
「他業種の会社の2次面接と重なり。。。」
と小声で答えたところ、
「どうせ、記念受験でしょう?」
と、女性らしい嫌味を言った後、
「そもそもあなた、
内定後のレクリエーションの時に
バスツアーなのに、
午前中面接行ってきました、
みたいなスーツで来ましたよね。
その時から、わかってました。」
「いいです!あなたより、
もっといい人を採りますので!
いいです!」ガチャッ。
脚色無しで、この通りの会話でした。
常識がなかった若い私は、その時、
本当に意味がわかりませんでした。
「なぜそこまで怒るのだろう?」
と、ポカンと正直思っていました。
でも今なら、わかります。
人事部のあのお姉さまは、
採用人数、
辞退率、
現場からのプレッシャー、
欠員、
結果報告。
様々な数字と責任を背負いながら、
彼女なりに必死に仕事をしていたのだと。
そして、
ようやく見つけた人材に辞退される。
その時の焦りや疲弊が、
あの怒りの中にあったのだと、
今は思います。
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昔の私は、
「人事=選ぶ側」だと思っていました。
ですが、実際に採用に関わると、
“人を採る側も必死に追い詰められている”
ということが、
少しずつわかるようになりました。
私は、「企業側に問題がない」
とは思っているわけではありません。
給料を上げる努力も、
働きやすい環境を作る努力も、
当然必要だと思います。
ただ、現場に立っていると、
「それだけでは説明できない不足」
というものが確かに存在していました。
募集を出しても、
そもそも応募が来ない。
来ても、条件が合わない。
面接に来ない。
採用しても、すぐ辞めてしまう。
やっと定着したと思ったら、
3000円のお給料差で他社へ引き抜かれる。
そんなことが日常的に起きました。
私は、
「人材不足」という言葉の裏には、
頭の中の計算だけでは見えない、
働く人の人生、
国の経済格差、
制度、
企業の事情、
そして、
現場の疲弊があるのだと思っています。
頭の中だけでは見えない景色が、
そこには確かにありました。
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※感じ方や言葉の紡ぎ方には、
その人だけの色があります。
本記事の内容を引用・ご紹介いただく際は、
出典として塩見有輝の名前、
あるいは、 下記リンクを ご明記いただけると幸いです。
https://jumpinghorse.red/labor-shortage/

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